Select Language

インフルエンサー頂上決戦

アマギフ3,000円が当たる

サンタンデール銀行、フィンテック企業Eburyを買収

サンタンデール銀行、フィンテック企業Eburyを買収

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
サンタンデール銀行、フィンテック企業Eburyを買収

update 2021.08.31 15:29

新市場の開拓を含むデジタル戦略を推進させる意向

スペイン最大手の金融機関であるBanco Santander SA(本社:Av. de Cantabria s/n 28660 Boadilla del Monte Madrid Spain[1])【以下、サンタンデール銀行と称す】は11月4日、英国・ロンドンを拠点に決済プラットフォームの開発を手掛けるEbury(本社:100 Victoria Street London SW1E 5JL[2])を買収することを発表した。

Ebury(イーブリー)は19か国で140種類の通貨決済サービスを提供し、過去3年間の売上高伸び率が年率40%にも上る驚異的な成長を遂げているフィンテック企業だ。今回サンタンデール銀行は、Ebury株式の過半数に当たる50.1%を買い占めることで経営権を握り、同行のデジタル戦略を推進させる意向である。また、3億5,000万ポンド(4億5,300万ドル)に上るEbury株式の買収金額のうち、7,000万ポンドは新規株式発行分に相当する模様であり、サンタンデール銀行では2024年に24%を超える投資利益率(Return On Investment, ROI)を見込むという。

一方で、Eburyはサンタンデール銀行からの資本を活用し、主にラテンアメリカやアジアなどの新市場の開拓を目指すとのことだ。特に、同行はブラジルで26%の市場シェアを握っていることから、Eburyにとっては同行と手を組むことで、ラテンアメリカ市場におけるスムーズな市場開拓に寄与すると見込まれている。また、Eburyはサンタンデール銀行に株式の過半数を取得された後も、同行のサポートを受けながら独立した事業体として運営していくとのことだ。なお、今回の買収をきっかけにBanco Santander BrasilのCEOであるSergio Rial氏が、Eburyの取締役会長に就任するものの、Eburyの現経営陣に関しては留任する見通しである。

今回の買収に際し、サンタンデール銀行のCEOであるAna Botin氏とEburyの共同創業者であるJuan Lobato氏及びSalvador Garcia氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我が行はEburyとのパートナー契約を通じて、従来大企業しかアクセスすることができなかった商品・サービスを、中小企業のお客様にも、より迅速で効率的に提供することが可能になります。

Ana Botin, CEO of the Santander Group - Finextraより引用

我が社初となるM&A(企業の合併・買収)案件をまとめあげ、サンタンデール銀行から新たな資本を得られることを喜ばしく思っております。また、我々が起業家精神を保ち、中小企業向けのグローバル決済サービスの提供などを通じて更なる事業拡大を図るべく資本を活用することに対し、既存株主から支持を得られると考えております。

Juan Lobato and Salvador Garcia, co-founders of Ebury - Finextraより引用

サンタンデール銀行にとっては、Eburyが誇る高機能決済ソリューションを活用することで、グローバルに顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2019.11.05

出典元:

ニュースコメント

英国を代表する決済サービスプロバイダーのEburyに注目

2009年に創業したEburyは、英国の有力経済紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)のFuture 100 UKに選出されたことにより、経済社会に与える影響が大きく、継続して売上高を急拡大させている有力企業として認められた、今注目の決済プラットフォームプロバイダーだ。また、新市場開拓を目論む同社にとって重点市場の1つであるラテンアメリカは、大国のブラジルとメキシコを中心として電子決済需要の拡大が見込まれている市場である。一方、サンタンデール銀行は、拠点の欧州に加えブラジルを始めとするラテンアメリカ市場で一定のプレゼンスを確立している。そのため、Eburyにとってはサンタンデール銀行と協働して、親和性の高い効果的な市場拡大戦略を打ち出すことで、引き続き高い成長率を維持することが期待できるであろう。他方で、決済サービスは市場拡大が見込まれる有望分野であることから、Mayfair FXがウィコム・ワンダラーズと提携したほか、マネータップがペイペイと提携し決済ソリューションを開発する計画であり、ForexClearもTradeNeXusと統合するなど、数多くの金融サービスプロバイダーがサービス機能強化を図っている状況だ。競合他社との競争が激化するなか、Eburyが決済サービス分野で快進撃を続けるべく、新市場の顧客向けに如何なるソリューションを提供するか注目したい。


Date

作成日

2019.11.05

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

【実測】Exnessのゴールドスプレッドで損しない!「最狭口座」はコレ一択

Myforex編集部では4ヶ月間にわたってExnessのゴールド(XAUUSD)のスプレッドを徹底調査しました。本記事では、Exnessのゴールド取引にかかるスプレッドだけでなく、どの口座タイプを選べばよいかまで解説します。
update2025.12.09 10:30

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

仮想通貨送金対応のBXONEは「使える」eウォレットなのか?海外FXユーザー目線で比較

仮想通貨対応オンラインウォレットとしてBXONEが一部の海外FXユーザーの間で注目されています。本記事では、BXONEが「使える」オンラインウォレットなのか海外FXユーザー目線で他社と比較します。
update2025.12.09 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

Bitgetが代替手段に?Bybitが日本撤退で日本ユーザーの新規登録禁止

Bybitが日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。Bybitの代替取引所としてはBitgetが挙げられ、Bybitと遜色ないサービスを利用できます。本記事では、Bitgetの特徴や海外取引所への規制動向などを解説します。
update2025.11.25 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

豪華なのに難しい?XMTradingが開催中のクリスマス入金ボーナスプロモーションは「アリ」なのか?

XMTradingで最大$25,000を獲得できる入金ボーナスキャンペーンが開催され注目を集めています。一見すると豪華なキャンペーンにみえますが、一般的な入金ボーナスとは条件が異なり、一部では条件が厳しいとの声もあります。本記事では、参加する価値のあるイベントなのかを説明します。
update2025.11.26 19:00

Vantage Tradingが年末トレード大会を開催!ランク外でも賞金獲得のチャンスあり

Vantage Tradingが、年末恒例となる大型トレード大会「年末ミリオンジャンボ2025」の開催を発表しました。今回のイベントでは副賞も用意されているので、ランク外でも賞金獲得のチャンスがあります。この記事では、参戦を検討しているユーザー向けに、各種条件やルールを説明します。
update2025.11.28 19:00

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00
promotion promotion

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル