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Deribit、フラッシュクラッシュ被害に対する補償を決定

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update 2021.08.31 15:29
Deribit、フラッシュクラッシュ被害に対する補償を決定

update 2021.08.31 15:29

自己資金での払い戻しとシステムの改善を約束

オランダの仮想通貨デリバティブ取引所であるDeribitは、先日発生したフラッシュクラッシュの被害を受けたユーザーに対し、自己資金を利用して補償することを発表した。[1]

今年10月31日のUTC(協定世界時)21時頃、Deribitのビットコイン(Bitcoin)価格は9,150ドルから7,720ドルまで一時的に急落し、その後数分で再び9,000ドル以上の水準に復帰するフラッシュクラッシュが発生したという。これはDeribitが採用するビットコインインデックスの構成要素のひとつが誤った動作を示したのに起因するものであり、同取引所はその価格データの提供元となっている市場を計算から除外することを決定した。また、このフラッシュクラッシュに関してDeribitは、ユーザーが抱えているオプションや先物商品についてはビットコイン価格を急落前の約9,160ドルの状態に戻す方法で事態の収拾を図ろうとしている。

DeribitのCOO(Chief Operation Officer)であるMarius Jansen氏は、この対応に関して次のようにコメントしている。

我社は今朝早くに合計約150BTCを払い戻しました。この流動性によるエラーで約定した不当なストップロス注文により、マイナスの影響を受けたユーザーのエクイティレベルはフラッシュクラッシュ前の水準にまで戻されました。今回、自社の準備金で補償を賄ったため、保険基金は使用されていません。Deribitは社内にトレーディングデスクを有しておらず、このフラッシュクラッシュが利益を享受するのを目的とした価格操作ではないことを再度強調したいと思います。

Marius Jansen, COO of Deribit - FinanceMagnatesより引用

Deribitが取引をロールバックしないという決定を下した事実に対して不満を抱えるユーザーも多く存在するが、Jansen氏はそれが結果的にリスクの拡大を招くと判断したと説明している。更に、Jansen氏は被害にあったユーザー全員に補償することを約束すると同時に、Deribitにおけるインデックスおよび決済エンジンの改善に取り組むことを明言した。

今回、Deribitでフラッシュクラッシュが発生する直前に、仮想通貨取引所のCoinbase Proでもビットコイン価格が9,260ドルから9,055ドルに急落するなど、同様の現象が観測されているようだ。Coinbase Proではこのフラッシュクラッシュに際してストップロス注文がキャンセルとなる被害も報告されており、取引システムの脆弱性が露呈している。このようなことを想定してBTCCは仮想通貨インデックスをリリースし、仮想通貨取引の確実性向上を促しているが、各取引所はこのフラッシュクラッシュの発生をどう捉えているのか、今後も仮想通貨市場の動向を見守っていきたい。

release date 2019.11.04

出典元:

ニュースコメント

デリバティブ商品の登場で対策が必至となる

流動性が低い仮想通貨取引では、今回のようなフラッシュクラッシュが幾度となく観測されており、各取引所がその対策に頭を悩ませる状況が続いているという。特に2017年6月にはイーサリアム(Ethereum)価格が瞬間的に暴落し、CFTCがコインベースのフラッシュクラッシュを調査する動きに出るなど、その影響を米当局が無視できない程の事態に陥っている。その原因は自動取引を執行するボットの暴走や人為的な価格操作の可能性もあると言われているが、今年1月にはビットコイン価格がドル円相場連動で一時急落しており、外国為替市場の動向も無関係ではないことが確認されているようだ。Deribitは同社の先物およびオプショントレーダーに対してきちんと補償することを約束しているものの、レバレッジが作用するデリバティブ商品の建玉が大きくなればそれも難しくなるだけに、今後は各取引所に事前の防衛策が必至になると言えるだろう。


Date

作成日

2019.11.04

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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