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Exness、リテール事業を閉鎖

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update 2022.04.21 17:57
Exness、リテール事業を閉鎖

update 2022.04.21 17:57

今後はB2B事業に注力する意向

キプロスを拠点にリテール顧客向けFXブローカー事業を展開するExness(本社:1 Siafi PortoBello, Office 1, 3042, Limassol, Cyprus[1])は10月28日、EU及び英国を含む欧州経済地域【以下、EEAと称す】のリテール事業を閉鎖し、今後はB2B事業に注力する方針であることを発表した。

Exnessは同社のウェブサイト上で、B2B事業を強化すべく、EU及び英国を含むEEAのリテール事業を閉鎖する決断に至ったことと、全ての顧客を対象にした価値の提供を目指すなか、リテール事業を閉鎖することに対する遺憾と謝罪の意を述べている。

リテール事業の閉鎖に際し、同社商品部門ヘッドのAndrey Shamne氏は以下のようにコメントしている。

私は、成功を収めるブローカーがB2B事業を強化することは自然の流れだと考えており、まず欧州市場に注力し、その後他の市場への進出を模索いたします。またB2B事業に注力することは、新たな市場で成長するためのベストな手法だと思われ、いち早く市場の特性やプレーヤー、決済プロバイダー及び効果的なマーケティング手法を把握すべく、ホワイトラベルサービスを提供する意向であります。

Andrey Shamne, head of product at Exness - LeapRateより引用

Exnessがリテール事業の閉鎖を決断したことはサプライズではあるものの、B2B事業の強化に関しては、Shamne氏が8月上旬に、B2B事業へ本格的に乗り出すまで個人投資家層の拡大に注力する意向を示していたことから、Exnessの計画通りに事業が進捗していると推察される。リテール事業からのビジネス転換を図る同社が、B2B事業の分野においても確固たるプレゼンスを確立することを期待したい。

release date 2019.10.29

出典元:

ニュースコメント

規制強化を受け事業再構築を図る海外FXブローカー

2018年8月にESMAがCFD取引のレバレッジ制限など新たな規制策を導入して以降、CySECがESMAの規制策を採用したほか、BaFinがCFD規制策を継続させるなど、欧州各国当局が一体となって統制のとれた規制強化策を打ち出している。多くの海外FXブローカーにとっては、規制強化によりリテール事業を中心とした収益性の低下が懸念されている状況だ。そのため、OctaFXが英国子会社を閉鎖したほか、Adshire-Smithが英国事業を閉鎖するなど、事業の再構築を迫られる海外FXブローカーも散見されている。他方でExnessの場合、規制強化の影響も少なからずあろうが、新たな成長市場を模索すべく、計画的にリテール事業を閉鎖する決断に踏み切った模様だ。今後は大手金融機関がしのぎを削る競争の激しい世界であるB2B事業に踏み込むことになるが、企業ブランドが浸透していない同分野において、新規顧客獲得のために如何なるソリューションを打ち出すか注目したい。


Date

作成日

2019.10.29

Update

最終更新

2022.04.21

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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