Select Language

GAIN、2019年度第3四半期業績を発表

GAIN、2019年度第3四半期業績を発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.06.07 11:03
GAIN、2019年度第3四半期業績を発表

update 2022.06.07 11:03

純営業収益は前年同期比30%減

米国最大のFXブローカーであるForex.comを運営するGain Capital Holdings Inc(本社:135 US Highway 202/206, Suite 11 Bedminster, NJ 07921[1])【以下、GAINと称す】は10月24日、2019年度第3四半期決算を発表した。ボラティリティが非常に低い市場環境下において、個人投資家がFX取引を手控えたことにより、市場予想を大きく下回る軟調な決算内容に終わった。

GAINの2019年第3四半期純営業収益(米国会計基準、US GAAP)は6,670万ドルと、2018年第3四半期の9,550万ドルから30%急減すると共に、2019年第2四半期の7,550万ドルと比較しても11%減少した。また、調整済みEBITDA(Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization、利払い前・税引き前・減価償却前利益)は600万ドルと、2018年第3四半期の3,050万ドルから5分の1となり大幅に落ち込んだ。7月下旬に発表されたGAINの2019年度第2四半期業績においても、純営業収益が前年同期比で10%減少しており、業績がなかなか上向かない状況が続いている模様である。利益面に関しては、2019年第3四半期の継続事業ベースの純損益が210万ドルの損失(1株当たり0.06ドルの赤字)となり、前年同期の1,000万ドルの黒字(1株当たり0.22ドルの黒字)から赤字に転落した。GAINの営業収益と最終利益が共に減少したことから、2019年第3四半期決算が非常に厳しい内容であったとうかがえるであろう。

また、GAINの業績を2019年の9か月間で見た場合でも、純営業収益は1億8,060万ドルと、前年同期の2億7,800万ドルから大幅に減少していることに加え、純損益に関しては2018年の9か月間で9,600万ドルの利益を計上していた一方で、2019年の同期間には2,950万ドルの赤字に沈んだ。2019年第3四半期の決算発表に際し、GAINのCEOであるGlenn Stevens氏は、顧客エンゲージメントが第3四半期を含む3四半期連続で増加するポジティブな兆候を確認できており、非常にボラティリティが低い市場環境下においても、マーケティング戦略がアクティブな口座数の増加に繋がっているとコメントしている。依然として厳しい業績推移となっているものの、アクティブ口座数の増加を如何にして業績拡大に結びつけるか、GAINの次なる一手に注目したい。

release date 2019.10.25

出典元:

ニュースコメント

業績低迷を振り払う抜本的な打開策を見いだせないGAIN

Forex.comブランドで日本においても事業展開するGAINは、ニューヨーク証券取引所に上場する日本人にも馴染みのある米国最大手の海外FXブローカーだ。しかしながら、アクティブな史上最高値圏で推移する一方で、同社は業績の低迷から抜け出せない状況が続いており、株価は大きく落ち込んでいる。GAINが本拠地とする米国では、トランプ政権とFRBの対立や中国との貿易摩擦が依然として解決されておらず、FX市場のボラティリティ上昇に繋がる新たなマーケットの火種になる可能性を残している。また、ボラティリティが大きく高まる要因となっているブレグジット交渉はFXブローカーに取引機会を創出している模様であることから、グローバルにブローキングサービスを提供するGAINが、これらの取引機会を活かしつつ、業績不振を払しょくする抜本的な打開策を見いだせていないと推察される。競合他社が米国市場に続々と進出していることに加え、ロビンフッド(Robinhood)やレボリュート(Revolut)など新興勢力も虎視眈々と業容拡大を図るなか、米国FX市場で最大シェアを握るGAINが、業績維持・拡大に向け如何なるソリューションを提供するのか今後の展開を見守りたい。


Date

作成日

2019.10.25

Update

最終更新

2022.06.07

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル