Select Language

インフルエンサー頂上決戦

アマギフ3,000円が当たる

muinmos創業者が語るレグテック動向

muinmos創業者が語るレグテック動向

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:30
muinmos創業者が語るレグテック動向

update 2021.08.31 15:30

AIやPASSを活用した効率的な経営の必要性

オランダを拠点とするレグテック企業であるmuinmosの創業者兼CEOを務めるRemonda Kirketerp-Moller氏が、最新の自社製品であるPASSの商品性を踏まえたレグテック動向に関する見解を明らかにした。[1]

Remonda氏によると、クラウドをベースにした世界初の完全自動化の顧客獲得ツールであるPASSは、資本市場に参加する金融機関へ革命をもたらすものであるという。現在、金融機関は顧客の分類や顧客特性にマッチした商品提供などの顧客獲得プロセスにおける様々な規制に対応するため、多くの人的資源と複雑なチェックリストが必要とされているが、PASSを利用することにより、金融機関は規制を遵守しつつ、数秒で新規顧客の獲得及びコンプライアンスチェックを可能にするとのことだ。

PASSを利用することにより、従来のプロセスでは数時間から数日を要した顧客獲得時間を数秒に短縮するだけでなく、人為的ミスを軽減する他、顧客獲得リスクやコストについても大幅な削減が見込めるとのことだ。muinmosはAML(アンチマネーロンダリング)やKYC(本人確認)関連サービスを提供する企業と協働し、それらの企業が保有するソリューションとの機能統合を図ることで、APIを用いた金融機関の顧客獲得プラットフォームやホワイトラベルのウェブサイトなど様々な顧客獲得フローに完全に対応させることができるようになったという。そのため、PASSは企業のコンプライアンス部門にとって重要なツールになると共に、より複雑な業務や顧客獲得プロセスのモニタリングへ注力することが可能になる。

またRemonda氏は、安全性の高い強固な単一市場を形成するために、EU全域で更に規制を強化するよりも、各国の金融当局が積極的に協調する必要性を説いている。各国間の規制にギャップが生じていると、統一された規制策を講じることが難しくなると警鐘を鳴らした。更にmuinmosは、AI(人工知能)やPASSの利用を飛躍的に拡大させるという目標を掲げている。AIを活用したコンプライアンス分野のように、変化が生じる際には必ず旧態依然の企業や組織から抵抗を受けるものの、変革が起きるという事実に変わりはないため、いち早く変化に適応した者は大躍進を遂げることができる可能性があると述べている。

しかしながら、現在はAIという単語が、セキュリティやテクノロジーの質を表現する以外にも、フィンテックやレグテック企業のマーケティングや複雑な金融事務をルールエンジンで処理する際にも使用されていることから、顧客が混乱し、AIを活用することによる効果が分かりづらい状況になっているとRemonda氏は指摘している。そして、muinmosが顧客ニーズや規制市場拡大に応じて、常に規制関連データのカバー領域を広げていく考えを示している他、PASSのようなレグテックを導入することで、金融業界のコンプライアンス部門は単なるコストセンターから競争優位性を発揮する部署に生まれ変わり、人為的ミスの大幅な削減によって顧客に、より快適なユーザーエクスペリエンスを提供することもできるという。

現在、muinmosは国内外の金融機関を対象に、AIを活用した各種規制に基づく顧客のカテゴライズと規制への適合性を認証するソリューションを提供しており、英国金融行動監視機構(Financial Conduct Authority, FCA)が導入したレギュラトリー・サンドボックス(Regulatory Sandbox、金融機関などが開発段階のサービスを試験的に提供できるようにサポートする仕組み)を利用する企業に選定されている。

なお、足元ではmuinmosのみならず、IBMとトムソンロイターが新レグテックソリューションを提供することが明らかになった他、Cappitechが新執行分析ツールをリリースするなど、多くの企業が新たなレグテックソリューションを開発している。今後も各国の監督当局により規制強化が推し進められることが予想されるため、ブローカーはレグテックを活用した効率的な企業経営が求められそうだ。

release date 2019.07.30

出典元:

ニュースコメント

規制対応コストの削減とサービス品質向上

2012年に設立されたmuinmosが提供するPASSは、世界中の金融規制に対応したオンボーディング(取引開始時の顧客情報や適合性の確認)プラットフォームだ。muinmosの役員には大手投資銀行のサクソバンク出身者やM&Aの実務経験者が名を連ねており、レグテック企業であると同時に法律事務所も兼ねているため、深い専門知識と徹底した規制遵守が強みのようだ。同社の拠点であるオランダを含めたEU地域では、2018年に施行された第二次金融商品市場指令(Markets in Financial Instruments DirectiveⅡ, MiFIDⅡ)へ対応するため、PASSのようなレグテックソリューションに対する需要が高まっており、Remonda氏もコンプライアンスコストの削減によって金融機関が大いにメリットを享受できると言及している。複雑化する規制への対応プロセスを外部に委託することで、金融機関の業務コスト削減と、サービス品質の向上に期待したい。


Date

作成日

2019.07.30

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

【実測】Exnessのゴールドスプレッドで損しない!「最狭口座」はコレ一択

Myforex編集部では4ヶ月間にわたってExnessのゴールド(XAUUSD)のスプレッドを徹底調査しました。本記事では、Exnessのゴールド取引にかかるスプレッドだけでなく、どの口座タイプを選べばよいかまで解説します。
update2025.12.09 10:30

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

仮想通貨送金対応のBXONEは「使える」eウォレットなのか?海外FXユーザー目線で比較

仮想通貨対応オンラインウォレットとしてBXONEが一部の海外FXユーザーの間で注目されています。本記事では、BXONEが「使える」オンラインウォレットなのか海外FXユーザー目線で他社と比較します。
update2025.12.09 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

Bitgetが代替手段に?Bybitが日本撤退で日本ユーザーの新規登録禁止

Bybitが日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。Bybitの代替取引所としてはBitgetが挙げられ、Bybitと遜色ないサービスを利用できます。本記事では、Bitgetの特徴や海外取引所への規制動向などを解説します。
update2025.11.25 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

豪華なのに難しい?XMTradingが開催中のクリスマス入金ボーナスプロモーションは「アリ」なのか?

XMTradingで最大$25,000を獲得できる入金ボーナスキャンペーンが開催され注目を集めています。一見すると豪華なキャンペーンにみえますが、一般的な入金ボーナスとは条件が異なり、一部では条件が厳しいとの声もあります。本記事では、参加する価値のあるイベントなのかを説明します。
update2025.11.26 19:00

Vantage Tradingが年末トレード大会を開催!ランク外でも賞金獲得のチャンスあり

Vantage Tradingが、年末恒例となる大型トレード大会「年末ミリオンジャンボ2025」の開催を発表しました。今回のイベントでは副賞も用意されているので、ランク外でも賞金獲得のチャンスがあります。この記事では、参戦を検討しているユーザー向けに、各種条件やルールを説明します。
update2025.11.28 19:00

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00
promotion promotion

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル