Select Language

ドイツ、仮想通貨関連事業者向けのライセンス制度を導入

ドイツ、仮想通貨関連事業者向けのライセンス制度を導入

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:30
ドイツ、仮想通貨関連事業者向けのライセンス制度を導入

update 2021.08.31 15:30

規制による健全な成長を促し国内市場の競争力を高める狙い

ドイツの仮想通貨市場では、より高度なマネーロンダリング対策(AML)を促す規制が導入されると同時に、仮想通貨関連企業を対象としたライセンス制度が開始されることが報道によって明らかになった。

ドイツ連邦金融監督庁であるBafin(Die Bundesanstalt für Finanzdien stleistungsaufsicht, 所在地:Graurheindorfer Str. 108, 53117 Bonn Marie-Curie-Str. 24-28, 60439 Frankfurt[1])は、2020年1月1日から仮想通貨関連事業者のライセンス取得を義務付け、仮想通貨を合法的な金融商品として取り扱う準備を進めるという。このライセンスを取得するために、事業者は様々な法的要件を満たし、新しいマネーロンダリング防止の規定にも準拠する必要があるようだ。ドイツ政府はこの規制の導入によって仮想通貨市場の発展を期待しているが、野党の一部政治家はこのラセインス制度を激しく非難しており、国内市場への締め付けを強めても事業者を欧州連合(EU)内の他国に追いやるだけだとの議論を展開している。

一方、業界関係者や法律家、研究者などは、この動きが業界のイノベーションと発展を促進すると考えており、ドイツ政府の意向を歓迎している模様だ。Hengeler Mueleer法律事務所のパートナーを務めるChristian Schmies氏は、これまでは法的制度が整備されていなかったが、この規制により機関投資家の技術導入や市場参入が加速するとコメントした。

ドイツ政府は仮想通貨に対して友好的な姿勢を見せており、世界各国が厳しく非難するFacebookの仮想通貨プロジェクトであるリブラ(Libra)に対しても理解を示しているといえよう。例えばドイツ中央銀行では、不確実性やリスクを許容し、リブラの潜在的な利益を阻害するべきではないと発言している。ドイツ政府は様々な観点から仮想通貨市場の発展に関心を持っており、今回の発表でも同国が欧州の仮想通貨市場へのゲートウェイになるとの目標を表明しているが、このライセンス制度の導入はどのような結果を生むのか、今後の展開を見守っていきたい。

release date 2019.07.26

出典元:

ニュースコメント

ドイツ国民の大半がリブラに懐疑的な印象を抱く

Facebookによる世界的な仮想通貨プロジェクトを歓迎する政府の動きとは裏腹に、あるNPOの調査によるとドイツ国民の71%がリブラに対して懐疑的な印象を抱いていることが明らかになった。ドイツ国民はFacebookおよびAmazon(アマゾン)やApple(アップル)などの大企業が自国経済や生活に与える影響力の強さを危惧しており、これらの企業の実質的な支配権を握ることに反対の意を示しているようだ。それは調査結果に色濃く反映されており、このような企業を信頼できると回答した割合は全体の4%に留まったが、全体の64%が中央銀行の方が信頼できると回答した。特にFacebookに関しては、オーストリアをはじめとする欧州諸国でプライバシー侵害に関する集団訴訟が相次いでいることから、ドイツ国内でもリブラに対する批判の声が上がっているという。世界的に見ても、米国上院でリブラの公聴会が開催されたことや、FATFがリブラのリスクについて警告を発していることなど、Facebookの仮想通貨プロジェクトは懸念されている状況だ。ドイツ政府は仮想通貨市場の成長により、新しい産業分野の創出や金融業界の発展を望んでいるようだが、まずは国内でコンセンサスを形成する必要がありそうだ。今後、ドイツ国内の仮想通市場の動きにも注目していきたい。


Date

作成日

2019.07.26

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル