Select Language

ビットポイント、ハッキング被害に関する続報を発表

ビットポイント、ハッキング被害に関する続報を発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:30
ビットポイント、ハッキング被害に関する続報を発表

update 2021.08.31 15:30

被害者にはサービス再開後に返金を約束

日本の仮想通貨取引所である株式会社ビットポイントジャパン(本社:東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー36階[1])【以下、ビットポイントと称す】は、今月12日に発生したビットポイントのハッキング事件に関して緊急会見を開き、更なる詳細情報を公開した。[2]

前回の発表でビットポイントのホットウォレットから合計約30億円相当の仮想通貨が盗難されたことが明らかになったが、今回、会見に参加した同社のCEOである小田玄紀氏は、その内約20億円の顧客資産に関してはサービス再開後に返金すると約束した。また、小田氏はハッキングによる被害者がおよそ55,000人に達し、1,225通貨のビットコイン(Bitcoin)、1万1,169通貨のイーサリアム(Ethereum)、5,108通貨のライトコイン(Litecoin)が盗難されたとの情報も伝えている。未だ犯人の正体は掴めていないが、過去の経緯から北朝鮮政府が組織するハッキング集団による犯行の疑いもあるようだ。

これまでも日本の取引所はハッキング集団の標的となっており、マウントゴックス事件以降、約500億円以上のXEMが流出したコインチェックの件も含め、その被害総額は1,000億円以上を記録するという。このような状況に対して金融庁(Financial Services Agency)は、4カ月にわたる立ち入り監査、ガバナンスやサイバーセキュリティ、マネーロンダリング防止(AML)およびテロ資金供与防止(CTF)の強化を実施し、その後、2カ月のレビュープロセスを経て事業者の登録可否審査を行った。その結果、金融庁は2018年半ばまでに6つの取引所に業務改善命令を出しており、マネーロンダリング防止やKYC(顧客確認)の徹底を求めたが、顧客資金の管理に関してまでは手が回らなかったようだ。

ハッキング被害が発覚した翌日、ビットポイントは全てのサービスを停止したものの、流出した仮想通貨は顧客資産全体の13%にも及んだという。ビットポイントは今後しばらく、コールドウォレットでの資産管理を行うことを決めており、サービスの再開は包括的なセキュリティの見直しが完了した後になると発表している。ビットポイントは金融庁や自主規制団体である日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)の指示を仰ぎながら事業再開を目指すことになると予想されるが、国内の仮想通貨コミュニティは早期復帰を望んでいることだろう。

release date 2019.07.18

出典元:

ニュースコメント

運営企業の株価が暴落し経営基盤が揺らぐ

これまで日本の仮想通貨市場は、コインチェックやZaifの大規模なハッキング被害に見舞われているが、どちらの取引所も大資本を後ろ盾に持つ仮想通貨関連企業に買収されたことが功を奏し、事業継続の道を歩んでいる。その点、ビットポイントは東証二部に上場するリミックスポイントが運営元となっており、コンプライアンス強化や資金面でバックアップが期待できるため、サービス再開への道もそれほど遠くはないと考えられる。しかしながら、今回のハッキング事件でリミックスポイントの株価は半値近くまで急落し、経営基盤が揺らいでいるのも事実で、以前のように仮想通貨関連事業の積極的な展開を継続できるかは不確かである。リミックスポイントはかつて株主にビットコインを配布するなど、先進的な取り組みを行っていたことから、仮想通貨コミュニティでは注目される企業であったが、現在では信頼回復が急務になっていると言えるだろう。まずは、事件の原因究明とセキュリティの見直しが必要となるが、今後も同社の活動を見守っていきたい。


Date

作成日

2019.07.18

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル