Select Language

HooYu、FXブローカーにレグテック活用を推奨

HooYu、FXブローカーにレグテック活用を推奨

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.11.10 13:06
HooYu、FXブローカーにレグテック活用を推奨

update 2022.11.10 13:06

規制に対応した効果的なKYCプロセスの実現などに寄与

KYC(本人確認)と詐欺調査関連のレグテック(フィンテックを活用して規制対応に関する課題解決を図る技術)ソリューションを提供するHooYu(本社:8 Quayside Lodge William Morris Way, Fulham, London SW6 2UZ[1])のコミュニケーション・マーケティング部門マネージャーを務めるSimon Kelman氏は、FX・CFDブローカーがマネーロンダリングや詐欺問題に直面する中、各種規制に対応した効果的なKYCプロセスを実現させるべくレグテックの活用を推奨している。

デンマークとドイツそれぞれにおいて最大の銀行であるダンスケ銀行とドイツ銀行にマネーロンダリング疑惑が浮上するなど、金融業界はマネーロンダリング及びテロ資金供与対策という緊喫の課題に直面している。中でもFX・CFDブローカーに大きく立ちはだかる2大問題の対策として、KYCプロセスの導入が必須となっている状況だ。また、ブローカーにとってはKYCプロセスを設けることで、規制に対応するだけでなく、顧客獲得機会の最大化と効率的なリスク・マネージメントの実践を期待することができる。Kelman氏は、KYCプロセスがマネーロンダリング及びテロ資金供与対策として有効であり、電子メールを利用した手続きや社内カスタマーサービス部門に人員を割くことなく、同プロセスを自動化させることで、カスタマーエクスペリエンスの向上やKYC及び顧客獲得時間を飛躍的に短縮させることが可能になると述べている。

最近では英国賭博委員会(UK Gambling Commission, UKGC)が、本人確認をとるタイミングを従来の72時間以内から初回入金時へと変更を行った。確認方法は以前と変わりないものの、カスタマーエクスペリエンスの向上に繋がるシンプルで合理化された手法を採用している模様だ。また2019年初頭に、キプロスの金融監督当局であるキプロス証券取引委員会(CySEC)もマネーロンダリング対策に焦点を当てた指令を定めている。Kelman氏はこれらの動向を踏まえた上で、FXブローカーは現在様々なKYC関連テクノロジーを利用でき、今後打ち出される見込みの全ての規制に対し建設的な提案が可能になることを認識する必要があるという。なお、その好事例として、プリペイドカード業界は既にKYC関連テクノロジーを導入しており、第5次欧州マネーロンダリング指令(the fifth EU Anti-Money Laundering Directive)が施行される際には規制当局に対し様々な提案やロビー活動を行ったことを挙げている。

2018年は欧州を拠点とするブローカーにとって、レバレッジ制限やゼロカットシステム、バイナリーオプション取引の禁止など様々な規制に対応せざるを得ない年になった。Kelman氏は、キプロスが2020年1月までに第5次マネーロンダリング指令を自国の法律に組み込む必要があることを鑑み、FX・CFDブローカーは今すぐにでもKYCテクノロジーの活用に向けた調査を始めるべきだと助言している。それと同時にID文書確認や顔認証、デジタルフットプリント(インターネットを使用した時に残る記録)分析などを活用してリアルタイムに偽造を発見し、より確度の高いKYCプロセスを構築すべくHooYuのようなレグテック専門企業にKYC作業をアウトソースすることを強く推奨している。市場環境がめまぐるしく変化する中、今後のブローカー各社の動きに注目していきたい。

release date 2019.07.05

出典元:

ニュースコメント

レグテックの活用によるKYCの効率化

KYC関連の規制策の多くは、どの程度本人性の確認を求めるか基準が曖昧となっているが、英国のThe Law SocietyやJoint Money Laundering Steering Groupなど一部の規制当局や業界団体は、企業が取り組むアンチマネーロンダリング対策基準として明確な指針を示しており、FXブローカーに対しても統一した基準を設けた業界指針が打ち出されることを望んでいるようだ。規制強化の動きを受けて、ブローカー各社はCySECの新規制策への対応が求められている他、今後、効率的なKYCプロセスを導入するためにも、ブローカーにとってレグテックの活用が欠かせない状況になりそうだ。一方、5月にキプロスの金融監督当局であるCySECは専門スタッフを3倍に拡充して効果的な規制やモニタリング体制を構築することを発表しているが、監視体制の強化により、より健全性が保たれた金融市場が形成されることに期待したい。


Date

作成日

2019.07.05

Update

最終更新

2022.11.10

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル