Select Language

インフルエンサー頂上決戦

アマギフ3,000円が当たる

CySEC、専門スタッフを3倍に拡充する計画

CySEC、専門スタッフを3倍に拡充する計画

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.01.27 13:36
CySEC、専門スタッフを3倍に拡充する計画

update 2022.01.27 13:36

効果的な規制及びモニタリング体制の構築を模索

キプロスの金融監督当局であるキプロス証券取引委員会(本社:19 Diagorou Str. CY-1097 Nicosia, Cyprus[1])【以下、CySECと称す】の委員長を務めるDemetra Kalogerou氏は、効果的に金融市場を規制及びモニタリングすべく、今後2年間で専門スタッフを3倍に拡充する計画であると、5月21日からキプロスにて開催されている金融業界最大級のB2BエキスポiFX EXPOの講演で明らかにした。

キプロスのトレーディング業界は市場規模が拡大すると共に、規制内容がより複雑化しており、CySECが担う役割及び業務量も増している状況だ。2019年4月時点でCySEC規制下の企業数は676社あり、2011年の247社から実に173.7%増加している。取引施設は限定的な数ではあるものの、投資会社は規制下にある会社全体の3分の1を占めており、これらのデータを勘案すると、CySECがより効果的な監督業務を実施するうえで人員拡充の必要性があることが伺える。

またKalogerou氏は、2013年の欧州債務危機の際もCySECは的確に市場を規制及びモニタリングすべく、人員を2倍に拡大していたと主張しており、現在の複雑化した市場環境下においても監視チームのスタッフ拡充を図る可能性が高いと推察できる。更に、既存の金融システムを揺るがしかねないリスクをはらむ仮想通貨市場の規制及びモニタリングの重要性も説いており、仮想通貨を第5次欧州マネーロンダリング指令(the fifth EU Anti-Money Laundering Directive)の規制対象に含めるべきだとの考えも示している。

人員拡充計画を発表するに際し、Kalogerou氏は以下のようにコメントしている。

我が委員会は、市場を効果的にモニタリングために十分な人材が揃っている状況とは言い難く、人員拡充は最重要課題であります。既にキプロス政府には現状を踏まえたうえで、より多くの専門スタッフを確保する必要性を伝えております。今後多くの規制が施行されることに加え、既存の規制策は非常に複雑であるため、市場を的確にモニタリングする専門性の高い人材を必要としており、政府が我々を支援してくれるものと確信しております。また仮想通貨の分野では、ブロックチェーン技術が長期的な応用性を有していると認識しておりますが、充実した投資家保護や統一性及び健全性ある市場の実現、そして安定的な金融インフラシステムの構築に脅威を与えるアンチマネーロンダリング及びテロ資金供与対策を講じる必要性があるとも考えております。

Demetra Kalogerou, Chairwoman of CySEC - Finance Magnatesより引用

2019年3月、CySECはブローカーに2018年取引データ提出を義務づけ た他、CySECは仮想通貨規制に関する諮問書を公表するなど、FXやCFD、仮想通貨市場の規制及びモニタリングを強化する意向を示している。そして今回、CySECが人員を大幅に拡充することを実現し、より充実した監督体制を構築することで、高い規律と健全性が保たれた金融市場が形成されることを期待したい。

release date 2019.05.23

出典元:

ニュースコメント

変化の中にあるCySECの規制ポリシー

CySECはキプロス共和国の金融監督当局として2001年に設立された比較的後発の金融監督当局として知られている。設立当初は先進諸国と比較して緩やかな規制ポリシーを布いていたことから、多くの海外FXブローカーが同国にオフショア拠点を設置してきた。2004年にキプロス共和国がEU加盟を果たすと、必然的にCySECも欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】規制下に置かれる事となり、近年ではこれまでCySECの特徴であった緩やかな規制ポリシーは以前の面影を感じることもできないほどに変化し、他のEU諸国と足並みをあわせた非常に厳しい規制内容となっている。世界的なFXブローカーへの規制強化の流れの中で、ブローカーがオフショア市場へシフトする流れが加速し、トレーダーがESMAの規制を受けないスイスにトレーダーが押し寄せる事態となるなどブローカー、トレーダーが自由な取引環境を求めて行動を起こす中、各国の金融監督当局も世界的な規制強化の流れに対応するために必死となっているようだ。最近ではCySECより認可・規制を受けるGBE Brokersが新ブランドdiscountFXを始動させるなど、ブローカーにとってCySEC規制下でのビジネス展開の魅力はまだまだ健在していると言えるであろう。過度な規制により市場が混乱することなく、ブローカー、トレーダーにとって明るい展望が現れることに期待したい。


Date

作成日

2019.05.23

Update

最終更新

2022.01.27

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Bitgetが代替手段に?Bybitが日本撤退で日本ユーザーの新規登録禁止

Bybitが日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。Bybitの代替取引所としてはBitgetが挙げられ、Bybitと遜色ないサービスを利用できます。本記事では、Bitgetの特徴や海外取引所への規制動向などを解説します。
update2025.11.25 19:00

豪華なのに難しい?XMTradingが開催中のクリスマス入金ボーナスプロモーションは「アリ」なのか?

XMTradingで最大$25,000を獲得できる入金ボーナスキャンペーンが開催され注目を集めています。一見すると豪華なキャンペーンにみえますが、一般的な入金ボーナスとは条件が異なり、一部では条件が厳しいとの声もあります。本記事では、参加する価値のあるイベントなのかを説明します。
update2025.11.26 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Vantage Tradingが年末トレード大会を開催!ランク外でも賞金獲得のチャンスあり

Vantage Tradingが、年末恒例となる大型トレード大会「年末ミリオンジャンボ2025」の開催を発表しました。今回のイベントでは副賞も用意されているので、ランク外でも賞金獲得のチャンスがあります。この記事では、参戦を検討しているユーザー向けに、各種条件やルールを説明します。
update2025.11.28 19:00

Exnessの乗り換え先としてXSはアリ?スペックを比較

取引環境の良さから玄人にも人気のExnessですが、最近は出金トラブルなどが発生しており、今後の取引環境に不安を抱くユーザーも増えています。本記事では、有力な乗り換え先であるXS.comと取引環境・条件を比較し、乗り換え先として相応しいかどうかを検討します。
update2025.11.20 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

仮想通貨送金対応のBXONEは「使える」eウォレットなのか?海外FXユーザー目線で比較

仮想通貨対応オンラインウォレットとしてBXONEが一部の海外FXユーザーの間で注目されています。本記事では、BXONEが「使える」オンラインウォレットなのか海外FXユーザー目線で他社と比較します。
update2025.12.09 19:00
promotion promotion

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル