Select Language

リップル社、ブラジルに新オフィスを開設

リップル社、ブラジルに新オフィスを開設

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
リップル社、ブラジルに新オフィスを開設

update 2021.08.31 15:26

南米市場の顧客およびパートナー企業の獲得を試みる

仮想通貨関連テクノロジーの開発を進めるRipple, Inc.【以下、リップル社と称す】が、南米市場の顧客を獲得するために、ブラジルに新しいオフィスを開設したことが明らかになった。[1]

このブラジルの新オフィス開設には、同国の銀行や支払い業者とのネットワークを構築し、ブロックチェーンベースの送受金サービスを利用する企業数を拡大する狙いもあるようだ。既にリップル社は、200以上の銀行や送金業者を抱える国際送金ソリューション、リップルネットをBeeTech Global、Santander Brasil、Banco Rendimentoといった現地企業3社に導入しているという。また、同社はカントリーマネージャーとして、保証サービスを提供するThe Warranty Groupの子会社から元CEOのAntonio Sacco氏を採用しており、銀行間取引やプロダクトマネジメント、地域戦略など、同氏の幅広い経験を事業推進に役立てる見通しだ。

南米諸国の中でもブラジルは、仮想通貨市場のトレンドに敏感に反応し、現在では規制と開発の両方で周辺国をリードする存在となっている。最近ではブラジル最大の独立系ブローカーであるGroup XPの親会社が仮想通貨取引所の立ち上げを計画するなど、同国の仮想通貨市場は盛り上がりを見せているが、その過熱ぶりは国内における仮想通貨取引所の口座開設件数が証券口座開設件数を上回った事実からもうかがえる。

リップル社はブロックチェーンを利用し、より迅速で低コストな国際送金手段の開発を試みており、Western UnionやMoneygramといった大手企業とも提携している。更に先月、リップル社はRiaとの提携を発表しており、世界で2番目の規模を誇る送金サービス企業も同社ネットワークに参加したことで、リップルネットは急速な拡大を見せていることがうかがえる。リップル社が提供する仮想通貨のリップル(Ripple)は、他の仮想通貨プロジェクトと同列で比較されることがあるが、その開発目的はあくまでも同社製品の普及だと言えるだろう。今の所、リップル社はムンバイにオフィスを設けている他、サンフランシスコ、ニューヨーク、ロンドン、サンパウロ、シンガポール、シドニーにも展開しており、グローバル事業の拡大を突き進めているだけに、今後の動向も期待して見守っていきたい。

release date 2019.06.11

出典元:

ニュースコメント

政府と民間の仮想通貨に対する認識の隔たり

中南米ではベネズエラやアルゼンチンでのインフレーションへの懸念の高まりを背景に、ビットコイン(Bitcoin)をはじめとする仮想通貨が法定通貨の回避先として利用されており、民間への普及が進んでいるという。しかしながら、各国の中央政府による規制の整備や経済への統合が遅れていることから、先進諸国と比較すると投資環境に課題があるとされているようだ。加えて、政府関係者の仮想通貨に対する関心もそれほど高いわけではなく、先日、テレビ出演したブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領に至っては、ビットコインがどのようなものなのか理解していないと発言している。それでも、国民の間では投機的な目的に留まらず、国際送金の手段として仮想通貨の利用が加速しており、政府と民間の認識の間には大きな隔たりがあることが見受けられる。リップル社の進出でブラジルにおいても規制の必要性を唱える議論が活発化する可能性があるが、コミュニティや政府はどのような反応を示すのか、今後の動向にも注視していきたい。


Date

作成日

2019.06.11

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

メタマスクが勝手に開く現象が多数報告!原因や対処法は?

PCでブラウザを立ち上げた際にメタマスクが勝手に起動する現象が起きており、SNS上でも話題になっています。Myforex編集部でもこの現象を確認しており、当記事執筆時点(2025年4月3日)ではGoogle ChromeとBraveのブラウザで発生していることが確認できています。
update2025.04.03 19:45

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

海外FX業者のXアカウントが凍結?金融庁による働きかけの可能性も

複数の海外FX業者の公式Xアカウントが凍結されました。凍結されたのは日本向けのアカウントで、同じブローカーの英語アカウントは現在も閲覧できる状態です。海外FX業者の公式Xアカウントが凍結された背景を解説します。
update2025.04.01 19:30

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

キャプテン翼-RIVALS- がJOHNトークンのエアドロを発表!LINEなどで遊べるMini Appの独自トークン

「キャプテン翼-RIVALS- Mini App」は、キャプテン翼のIPを活用したWeb3ゲームです。2025年4月にJOHNトークンのエアドロップが予定されており、注目を集めています。本記事では、JOHNトークンの特徴、エアドロップの仕組み、将来性などを解説します。
update2025.03.27 19:00

MT4/MT5対応の通貨強弱インディケータを徹底比較!無料で使えるおすすめは?

通貨強弱インディケータを使うと各通貨の強弱が一目で分かり、初心者でも視覚的に相場状況を把握できます。この記事では、無料のおすすめインディケータを比較し、選び方や活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:30

MT4のバックテストに正確なヒストリカルデータが必須!無料・有料データを比較

MT4でバックテストをする際にはヒストリカルデータの取得が必要です。ヒストリカルデータは無料と有料のものがありますが、どっちがいいのか、気になる人もいるでしょう。本記事では、ヒストリカルデータのダウンロード方法を詳しく解説します。
update2025.03.26 19:30

MTF-MAでトレードのレベルを上げる。MT4/MT5で使えるインディケータを比較

MTF分析は複数の時間足を組み合わせて相場全体を把握する手法です。MTF分析を使いこなすことでエントリーの方向やタイミングを掴みやすくなります。本記事ではMTF分析を簡単にするインディケータや、エントリー精度を上げる方法を解説します。
update2025.01.21 19:15
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル