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Delta Capita、仕組商品のデューデリジェンスサービスを開始

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update 2021.08.31 15:26
Delta Capita、仕組商品のデューデリジェンスサービスを開始

update 2021.08.31 15:26

KYDルールを遵守し、業務効率化とコスト削減を実現

金融サービス分野に特化したコンサルティングファームDelta Capita(本社:40 Bank Street Canary Wharf London E14 5NR[1])は7日、ストラクチャード(仕組)商品を提供する際にKnow Your Distributer【以下、KYDと称す】ルールの適用を受ける投資銀行などの金融機関を対象として、inSPire Due Diligence【以下、inSPireと称す】と呼ばれる新たなデューデリジェンスサービスを開始することを発表した。

Delta CapitaがリリースしたinSPireを利用するユーザーは、仕組商品の販売会社と発行体の間で交わされるデューデリジェンス情報にアクセスすることができ、規制に準拠した業界標準の共通テンプレートや業務プロセスを遂行することが可能になるという。また新サービスを提供するに際し、Delta CapitaはKYDルールを的確に遵守しているかを確認するための質問事項を事前に準備すると共に、仕組商品の発行体に代わりデューデリジェンス関連データを集計及びモニタリングする専門家チームを形成し、投資銀行と協働でサービス提供を図る見通しだ。

新たなデューデリジェンスサービスの提供を開始するに当たって、Delta CapitaのCEOであるJoe Channer氏とinSPire部門マネージングディレクターを務めるMark Aldous氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

革新的なソリューションであるinSPireのリリースによって、仕組商品の開発や販売を手掛ける全ての金融機関は、KYDルールに関連した業務の効率性を格段に高めると共に大幅なコスト削減を見込めるでしょう。

Joe Channer, CEO of Delta Capita - institutionalassetmanagerより引用

我々は業界の業務効率化に寄与する機会を継続的に模索しており、今回inSPireをリリースできたことは、まさに効率化やコスト削減といった課題解決に繋がるソリューションを提供すると考えております。inSPireは当局が求める業界水準を満たし、デューデリジェンス業務プロセスを合理化させることが期待できます。仕組商品の発行体にとっては高水準の包括的デューデリジェンスサービスを受けられる一方で、販売会社にとっては1年を通じて発行体が求める様々な要望に応える業務関連費用を削減することに寄与するでしょう。

Mark Aldous, managing director of inSPire - institutionalassetmanagerより引用

KYDルールに関連したソリューションへのニーズが高まっている背景として、EU域内の金融・資本市場の包括的規制策である第二次金融商品市場指令(Markets in Financial Instruments DirectiveⅡ, MiFIDⅡ)において、仕組商品の規制モニタリングが強化されていることが挙げられる。欧州各国の規制当局は仕組商品を開発もしくは販売する金融機関がKYDルールを遵守すべく、より高度なデューデリジェンスと情報共有体制の構築を求めている状況だ。

今回Delta Capitaが仕組商品の開発や販売を手掛ける金融機関にとって付加価値の高いサービス提供を開始することで、更なる顧客利用の拡大が期待できそうだ。

release date 2019.06.07

出典元:

ニュースコメント

大手銀行のソリューションを構築するDelta Capita

ロンドンに本社を構えるDelta Capitaは、アムステルダム、シンガポール、香港、ヨハネスブルグを拠点に世界中でサービスを展開し、金融機関向けに、フィンテック技術を用いたソリューションを提供するファイナンシャルコンサルティング企業だ。近年世界各国の監督当局で規制強化が進み、規制策に対応する企業も増えており、最近では顧客管理システムSyntellicoreを提供するDynamic WorksとShufti Proがパートナーシップ契約を締結するほか、仮想通貨大手取引所バイナンスがKYCソフトウェアを強化していることなども報道されている。そのような環境の中、Delta Capitaもマネーロンダリング対策(AML)としての顧客確認(KYC)システムに向けたソリューションの構築に取り組んでいる。Delta Capitalの顧客には、大手金融機関も多く、フランスのメガバンクのひとつであるソシエテ・ジェネラル、オランダを拠点とする総合金融グループINGや、大手投資銀行ABNアムロ銀行らが名を連ねており、同社が提供してきたサービスへの信頼度の高さがうかがえよう。今回、新たなデューデリジェンスサービスを打ち出した同社が今後どのようなサービスを展開していくか注目していきたい。


Date

作成日

2019.06.07

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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