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フィデリティ投信、近日中に仮想通貨取引サービスを開始へ

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update 2021.08.31 15:26
フィデリティ投信、近日中に仮想通貨取引サービスを開始へ

update 2021.08.31 15:26

既存顧客の拡大する仮想通貨需要に対応する狙い

米国のボストンに本拠を置くFidelity Investments【以下、フィデリティ投信と称す】が、機関投資家向けの仮想通貨取引サービスを開始する計画があることが報道によって明らかとなった。[1]

計画に関して、正式なタイムスケジュールなどは不明であるものの、匿名の情報筋は、フィデリティ投信の仮想通貨取引サービスが、数週間内にローンチされることを伝えている。この取引サービスを開始するためにフィデリティ投信は、昨年10月にデジタル資産ソリューションを提供するFidelity Digital Asset Servicesを立ち上げており、同社が今後取引プラットフォームの運用を担っていくという。更に今年に入り、フィデリティ投信はヘッジファンドや同族経営企業、トレーディングファーム、その他大口企業向けの仮想通貨カストディサービスも始めている。

仮想通貨取引サービスのローンチに関して、フィデリティ投信の広報担当であるArlene Roberts氏は、次のように述べている。

我社はクライアントとなる企業を選定し、今後数週間で、顧客の要望やその他の要因に基づいて、継続的なサービスの展開を図っていく所存です。今の所、提供するサービスはビットコイン(Bitcoin)に限定する予定です。

Arlene Roberts, Spokesperson at Fidelity Investments - Bloombergより引用

フィデリティ投信は、この発表の数日前に仮想通貨に関するレポートを公開しており、その中で、22%の機関投資家が、既にいずれかの仮想通貨に投資し、47%がポートフォリオに仮想通貨を組み込むことを考慮しているとの調査結果を発表したばかりだ。最近では、イー・トレードやTD Ameritradeなど、フィデリティ投信と同様の既存金融業界の大手企業が、続々と仮想通貨市場に参入していることが報道され、需要の高まりが顕著になっている模様だ。これとは対象的に、QuadrigaCXやBitfinexおよびステーブルコインのテザーに関する信用問題も発生しているが、この金融業界の流れが、仮想通貨市場の健全化につながることに期待したい。

release date 2019.05.07

出典元:

ニュースコメント

くすぶり続ける仮想通貨の信用問題

2018年以降、下落を続けてきたビットコイン価格が、5,000ドル付近で下げ止まったことから、現在、仮想通貨市場は、トレンドの転換期にあると予想されている。更に多くの仮想通貨アナリストが、「仮想通貨の冬」が終焉を迎え、次のトレンドが、非常に大きな波となることに期待しているという。ビットコイン価格のチャートで見ると、未だその兆候は見えないが、OTC(店頭取引)サービスによる大口需要が10%も急増しており、急騰への準備が整いつつあるようだ。しかしながら、同時に上記で言及されたQuadrigaCXやテザーの様な、市場全体の信用に関わるリスク要因も存在し、仮想通貨価格に多大な影響を及ぼす懸念もある状況だ。今回、QuadrigaCXとテザーは、シャドーバンキング(無認可の金融仲介業務)を行なったクリプトキャピタルとの関与を追及されているが、仮想通貨コミュニティは、これらの問題が復調の流れを止める要因にならないことを祈るばかりだ。


Date

作成日

2019.05.07

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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