Select Language

バイナンス、シンガポールでのサービス開始時期を公言

バイナンス、シンガポールでのサービス開始時期を公言

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
バイナンス、シンガポールでのサービス開始時期を公言

update 2021.08.31 15:26

ビットコインを対象とした仮想通貨取引サービスを構築

CFOのWei Zhou氏によると、大手仮想通貨取引所であるBinance【以下、バイナンスと称す】が、来週中にもシンガポールで新しい仮想通貨取引プラットフォームの立ち上げを実施することが明らかになった。[1]

以前からバイナンスは、今月中のサービス開始を宣言していたが、先日Zhou氏が、より明確なスケジュールについて、その時期が間近に迫っているとコメントした。シンガポールにおけるバイナンスの取引サービスは、今の所、シンガポールドルとビットコインの通貨ペアのみを対象としたシンプルなものとなるが、将来的には、仮想通貨のリスティングを強化する方針だという。

また、新しい試みとしてバイナンスは、独自のブロックチェーンバイナンスチェーン(Binance Chain)を基礎に分散型取引所(DEX)の開発を進めており、Zhou氏によると、現在、テストネットの運用が開始されている状況で、メインネットのリリースは、早くて今月末ごろとなるようだ。バイナンスが、分散型取引所を開発する理由について、Zhou氏は、以下のように述べている。

中央集権型の取引所は、顧客資産を抱えているため、ハッカーにとって格好のターゲットとなります。これは、長期的にみて我が社にとってリスクとなると考えています。重要なのは、イノベーションは止められないということで、その事実が変わらない以上、我が社は積極的でありたいと思っています。完成は非常に近く、目前まで来ていると言えるでしょう。

Wei Zhou, CFO of Binance - Coindeskより引用

Zhou氏は、バイナンスにおける企業の取引量が、ここ6ヶ月間の間、全体の40%から50%にまで増加していることに言及し、機関投資家の多くが、近いうちに仮想通貨市場に参入するとの見解を示している。Zhou氏によると、これらの機関投資家は、バイナンスのAPI(Application Programming Interface)を活用しており、従来のヘッジファンドなどよりも資金効率の良い取引を実施しているという。この事実は、仮想通貨市場において、機関投資家が、アルゴリズム取引に依存し、Pythonなどのプログラミング言語によって記述された独自のアプリケーションが、自動取引を執行するような市場環境へと移行しつつあることを意味する。既存の金融業界は、オールドマネーと呼ばれる金融形態に依存しているが、仮想通貨市場と比較すると、取引スピードに明確な格差があるようだ。

今年1月、バイナンスは、Simplexと提携したことにより、VISAやMasterCardといったクレジットカードでの仮想通貨購入をサポートしている。続く3月には、オーストラリアでビットコインの店頭販売サービスBinance Liteを開始したことに加え、ここ数ヶ月の間には、マルタとジャージー代官管轄区への進出を通じて、英国や欧州市場へのアクセスを確立した。加えて、バイナンスは、金融インフラの整備が不十分なウガンダでも、昨年、仮想通貨取引サービスを開始しており、次はアメリカへの事業展開を狙っているようだ。これらの取り組みの成果もあって、バイナンスの日間取引量は、現在、全取引所の中で5番目の規模にまで拡大しているという。

release date 2019.04.18

出典元:

ニュースコメント

2019年第1四半期に収益性が向上

グローバル市場への影響力を強めるバイナンスだが、仮想通貨市場が低迷期に突入した2018年は、苦戦を強いられており、第2四半期以降、収益性が低下の一途を辿っていた。2017年第4四半期には、過去最高となる2億ドルの利益を計上したものの、それが、2018年の第4四半期には、4分の1程度にまで減退している。しかしながら、2019年に入り、勢いを取り戻したバイナンスは、第1四半期に7,800万ドルまで、その利益を回復させたことを発表した。教育コンテンツを発信するBinance AcademyやICOプラットフォームであるLaunchpadの立ち上げなど、事業を多角化したことが収益性を高める結果につながったと考えられるが、2018年から続いた仮想通貨価格の下落が止まったことも少なからず影響しているようだ。以前と比べると、競争が激化しており、収益を確保することが難しくなっているのは確かだが、今後もバイナンスは、イノベーションによって困難を乗り越えていくことだろう。


Date

作成日

2019.04.18

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ

2025年10月、海外FX業者Exnessで入出金エラーが発生し、SNSでも不具合報告が相次ぎました。銀行振込やbitwalletで送金できない事例が確認されており、復旧後も不安の声が続いています。
update2025.10.16 19:00

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル