Select Language

GAIN、3月期業績を発表、取引量水準は依然低迷

GAIN、3月期業績を発表、取引量水準は依然低迷

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.06.07 11:52
GAIN、3月期業績を発表、取引量水準は依然低迷

update 2022.06.07 11:52

前月比では改善するものの、低迷した状態が継続

米国最大のFXブローカーであるForex.comを運営するGain Capital Holdings Inc(本社:135 US Highway 202/206, Suite 11 Bedminster, NJ 07921[1])【以下、GAINと称す】は4月8日、2019年3月期の業績を報告した。

GAINの2019年3月期の店頭(OTC)外国為替取引量は1,689億ドルとなり、2019年2月期の1,344億ドルから25.7%増となった。また1日当たりの平均取引量(ADV)は80億ドルであり、2019年2月期の67億ドルと比較して19.4%増加したことから、前月比ベースで見るとGAINの業績は改善を示しつつあるように見える。しかしながら、2月の営業日数が28日しかないことを鑑みると、この結果は一過性なものとなる可能性があり、GAINの業績動向を正確に反映できていないと言えるかもしれない。

そこで前年同月比ベースで比較すると、GAINの2019年3月期の店頭外国為替取引量は前年同月の2,628億円から35.7%減、1日当たりの平均取引量も前年同月の119億円から32.8%の大幅減少となっている。また2019年3月にGAINは2月期業績を発表し、取引量が前年同月比50%急減となる非常に厳しい内容の決算発表となっていた。これらのことから勘案するに、取引量水準で見た場合、GAINの低迷した状態が依然続いていると推測できる。

3月期は例年通り取引量が低水準になると見込まれていたが、2019年に関しては、グローバルFX市場のボラティリティ低下と共に、欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority, ESMA)が個人投資家保護を目的に2018年8月より導入したレバレッジ制限などの新規制の影響も色濃く出ており、多くのブローカーが3月期のみならず第1四半期の3か月間に亘り取引量の低迷が続く結果となっている。他方でGAINの地盤である米国リテールFX市場は拡大局面に入る兆しを示す中、IG Groupが米国法人を設立するなど米国市場に参入するブローカーも増加してきている状況だ。GAINがグローバルベースで顧客獲得・維持を図るために如何なる画期的なサービスを提供するか市場の注目が集まっていると言えよう。

release date 2019.04.09

出典元:

ニュースコメント

不利な市場環境を一掃する画期的なサービスを期待

GAINは1999年に設立され、世界140か国以上のファンドマネージャー、商品取引顧問業者(CTA)やプロのトレーダー等にサービスを提供しているFXブローカーである。2010年にニューヨーク証券取引所に上場し、提供するサービスは数々の受賞歴があるなど、高品質で信頼性のあるサービスには定評がある。なお、GAINの本拠地である米国では、2010年に施行されたドッド・フランク法の規制により、ブローカーが米国内でサービスを提供するための審査基準が引き上げられた。最低でも2,000万ドルの資本金を積み立てることを求められたことから、ドッド・フランク法施行前は40社以上あったFXブローカーが施行後たった数社となり、GAINにとっては有利な市場環境が続いてきた。しかしながら2019年に入り、IG Groupが米国法人を設立するなど、他社の米国市場への参入が活発となってきており、GAINを取り巻く市場環境は決して良好なものでは無いと言えよう。これまでもGAINはIT部門の強化によるサービスの革新を始め、様々な業績向上策を発表している。自社にとって不利な市場環境を一掃し、市場全体を活性化してくれるような今後の発展に期待したい。


Date

作成日

2019.04.09

Update

最終更新

2022.06.07

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからコインチェックに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについても解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からコインチェック(Coincheck)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.17 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル