Select Language

ASICがFortradeにライセンスを発行

ASICがFortradeにライセンスを発行

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.01.27 15:01
ASICがFortradeにライセンスを発行

update 2022.01.27 15:01

ASICのブローカー規制に変化の兆し

オーストラリア証券投資委員会(Australian Securities and Investment Commission)【以下、ASICと称す】が、2年ぶりとなるリテールFXブローカー向けライセンスを、英国・ロンドンを拠点とする海外FX・CFDブローカーであるFortrade(本社:Michelin House, 81 Fulham Road, Lodon, SW3 6RD[1])へ発行したことが明らかとなった。

ASICのブローカーに対する規制スタンスに変化の兆しが見え始めている状況だ。ASICやオーストラリア議会が、既存の規制策の修正または新たな規制枠組みの構築に向け動きだしており、例えばASICが2018年4月に店頭デリバティブ取引に関する顧客資金管理規定の改定を行っている[2]ほか、議会は金融商品の販売や流通を規制する権限をASICに与える法案作成に向け協議を進めている。規制当局及び議会の一連の動向に加え、この度ASICが長らくの沈黙を破ってライセンス申請を認可したことを鑑みると、ASICが規制方針を転換し、今後もリテールブローカーへライセンスを発行すると共に、グローバルな規制当局と足並みを揃えた規制枠組みを採用する可能性があるだろう。

2008年のグローバル金融危機以降、世界各国の監督当局が協調する形で規制枠組みの構築がなされてきたことに加え、足元では欧州当局による更なる規制強化がなされている状況だ。そのような環境下において、ブローカー各社は引き続きハイレバレッジ取引を認めるASICライセンスの取得を選好してきた。そのためASICライセンスを保有することに対する付加価値が非常に高まっていたが、今後ASICがリテールブローカーに新たなライセンス付与を認めることで、その価値にも影響をもたらすものと見られている。

またASICは、ブローカーがASICライセンスを求める背景を十分に認識しており、ハイレバレッジ取引を望む顧客基盤を有する欧州市場にてオーストラリアのリテールブローカーが提供するサービス状況を厳密にモニタリングしていく意向も持ち合わせているようだ。そしてASICは、G20(日本を含む主要7か国財務大臣・中央銀行総裁会議に先進国や新興国、IMF、世界銀行などを加えたメンバーからなる会議)を構成する国々の監督当局と、リテールFX分野の効果的な規制策の導入などに関して連携を密にとってきている。数年前には、オーストラリアを地盤とする企業が日本人をターゲット顧客と定め積極的なサービス提供を行っていたが、ASICが日本の金融庁(Japan Financial Services Agency, JFSA)と連携を図ることで、オーストラリアのブローカーが日本人顧客を対象としたサービス提供に対する規制策を一部変更してもおり、ASICがブローカー動向を継続的に注視していることが伺えよう。

他方で、欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority, ESMA)は、当面欧州の顧客が海外ブローカーと口座開設を行うことに対して規制策を講じるようには見受けられない。その結果として近年はブローカーがオフショア市場へシフトを進めていることに伴い、未認可ブローカーの取締りという新たな課題も浮上してきている状況だ。

なおこの度ASICライセンスを取得としたFortradeは、中規模サイズの他の多くの競合がひしめく中、ここ数年の間に目覚ましい飛躍を遂げている。Fortradeの2017年の営業収益は1,610万ポンドと、2016年の1,590万ポンドから収益拡大に成功している。欧州全域で規制強化がなされる中、Fortradeは入念な準備のもと事業多角化を進めており、これまでの英国金融行動監視機構(Financial Conduct Authority, FCA)とベラルーシ国立銀行(National Bank of the Republic of Belarus, NBRB)の認可に加え、この度リテールブローカーとしては2年ぶりにASICライセンスの取得に漕ぎつけた。英国を拠点とする海外ブローカーであるFortradeによるASICライセンスの取得をきっかけに、Fortradeの一層の事業拡大とリテールFX業界全体の更なる活性化に結び付くことが期待されよう。

release date 2019.03.19

出典元:

ニュースコメント

魅力的なハイレバレッジは今後規制の対象となるか

近年の世界的な規制強化の流れにより、比較的規制の緩いオフショア市場へ拠点を移すブローカーも数多くあるなか、今回の数年ぶりとなるASICライセンス発行の背景には、ASICの規制スタンスに変更が生じて来ていると見て間違いはないだろう。オフショア市場へのシフトが進んだ一番の要因は、ESMAによる規制強化であるが、海外FX業者の最大の魅力であるハイレバレッジ取引を認めているASICライセンスを保有することは、ブローカーにとってトレーダーの誘致に非常に有利であると言える。現在、ESMAが主要FX通貨ペアの最大レバレッジを30倍とするところ、ASICでは500倍のレバレッジ設定が可能となっている。しかし、先進国の金融規制当局は、規制内容を共有していく動きがあるため、今後ASICも欧州などと同様の動きを取ることも考えられ、そうなるとASICライセンスの最大の魅力となるハイレバレッジが規制の対象となることは十分に考えられる。引き続き、ASICの動き、並びに規制内容の変化に注視していきたい。


Date

作成日

2019.03.19

Update

最終更新

2022.01.27

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

メタマスクが勝手に開く現象が多数報告!原因や対処法は?

PCでブラウザを立ち上げた際にメタマスクが勝手に起動する現象が起きており、SNS上でも話題になっています。Myforex編集部でもこの現象を確認しており、当記事執筆時点(2025年4月3日)ではGoogle ChromeとBraveのブラウザで発生していることが確認できています。
update2025.04.03 19:45

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

海外FX業者のXアカウントが凍結?金融庁による働きかけの可能性も

複数の海外FX業者の公式Xアカウントが凍結されました。凍結されたのは日本向けのアカウントで、同じブローカーの英語アカウントは現在も閲覧できる状態です。海外FX業者の公式Xアカウントが凍結された背景を解説します。
update2025.04.01 19:30

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

キャプテン翼-RIVALS- がJOHNトークンのエアドロを発表!LINEなどで遊べるMini Appの独自トークン

「キャプテン翼-RIVALS- Mini App」は、キャプテン翼のIPを活用したWeb3ゲームです。2025年4月にJOHNトークンのエアドロップが予定されており、注目を集めています。本記事では、JOHNトークンの特徴、エアドロップの仕組み、将来性などを解説します。
update2025.03.27 19:00

MT4/MT5対応の通貨強弱インディケータを徹底比較!無料で使えるおすすめは?

通貨強弱インディケータを使うと各通貨の強弱が一目で分かり、初心者でも視覚的に相場状況を把握できます。この記事では、無料のおすすめインディケータを比較し、選び方や活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:30

MT4のバックテストに正確なヒストリカルデータが必須!無料・有料データを比較

MT4でバックテストをする際にはヒストリカルデータの取得が必要です。ヒストリカルデータは無料と有料のものがありますが、どっちがいいのか、気になる人もいるでしょう。本記事では、ヒストリカルデータのダウンロード方法を詳しく解説します。
update2025.03.26 19:30

MTF-MAでトレードのレベルを上げる。MT4/MT5で使えるインディケータを比較

MTF分析は複数の時間足を組み合わせて相場全体を把握する手法です。MTF分析を使いこなすことでエントリーの方向やタイミングを掴みやすくなります。本記事ではMTF分析を簡単にするインディケータや、エントリー精度を上げる方法を解説します。
update2025.01.21 19:15
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル