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ビットゴールド、仮想通貨保管サービスからの撤退を発表

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update 2021.08.31 15:27
ビットゴールド、仮想通貨保管サービスからの撤退を発表

update 2021.08.31 15:27

今後は貴金属業界の事業に集中して更なる成長を目指す

カナダのフィンテック企業であるGoldmoney, Inc.【以下、ゴールドマネーと称す】は、一般顧客向けに提供していた仮想通貨の保管サービスから撤退することを今月6日に発表した。

今回の撤退に際して、ゴールドマネーは、仮想通貨の購入サービスも既に停止しており、現在は、顧客資産の返還処理に当たっているようだ。ゴールドマネーによると、顧客は2019年5月6日まで仮想通貨資産の現金化やウォレットへの送金手続きが可能で、それ以降、口座に残っている仮想通貨資産は全て同社が売却処理を行うという。[1]

これを機にゴールドマネーは、仮想通貨分野での事業から完全に撤退する構えで、今後は、貴金属業界の成長分野に集中して事業を拡大していく意向を示している。2001年に設立されたゴールドマネーは、世界150カ国以上に事業を展開しており、金や銀、プラチナ、パラジウムなど約20億ドルの貴金属を保有する。仮想通貨関連サービスを開始したのは2017年で、ビットコイン(Bitcoin)やビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)、イーサリアム(Ethereum)の保管に対応していたという。

比較的価値が安定している貴金属とは違い、仮想通貨市場は2018年から低調な価格推移を見せており、特にビットコイン価格の暴落がマイニングの収益性へもろに影響を与えたことにより、マイニング企業や仮想通貨取引所、その他関連サービスなどのマイニング活動が減退している。

ビットコインマネーは、更に多くの仮想通貨を取り扱うことで事業拡大を狙っていただけに、今回の報道は仮想通貨業界にとっても残念な知らせとなった。

release date 2019.03.08

出典元:

ニュースコメント

過去には仮想通貨プロジェクトにも参画

2015年、ゴールドマネーは、およそ4,200万ドルもの資金で、同じくカナダの新興企業であるビットゴールドに買収されている。ビットゴールドは、デジタルペイメントソリューションを提供するプロジェクトを推進しており、クレジットカードやビットコインなどの入金により金を購入したり、同時に保有する金を仮想通貨を通して支払いに利用するためのソリューションを提供していた。当初は、金と連動した信頼性の高い仮想通貨を発行するプロジェクトという触れ込みで、仮想通貨の利用拡大に貢献する存在として注目されていたようだ。世界的に有名な投資家、George Sorosの子息が投資ラウンドに参加したことや、プロモーションで利用登録者に少量の金を提供するなど、話題性も高かったが、結局は、このサービスも停止に追い込まれている。プロジェクト自体は失敗に終わってしまったが、ゴールドマネーは金を保有するスキームの確立に貢献しており、そこから得たものは決して少なくないだろう。仮想通貨市場からの撤退を余儀なくされたゴールドマネーだが、金融やテクノロジーとのつながりは強く、同分野での再挑戦の可能性もあるため、今後の取り組みにも注目していきたい。


Date

作成日

2019.03.08

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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