作成日
:2019.02.20
2022.05.20 14:27
米国の大手海外FXブローカーであるOANDA Corporation(本社:135 West 41st Street New York NY 10036
)が、グローバルにIT関連ソリューションの提供を行うNIIT Technologies傘下で、保険関連事業者向けのソフトウェアプロバイダーであるAdvantageGo(本社:2nd Floor 47 Mark Lane London EC3R 7QQ )と提携したことが明らかとなった。OANDAは、この度のパートナーシップ契約をもとに、AdvantageGoに対し、日々リアルタイムに為替レート情報を配信する為替レートAPIを提供することになる。そして、AdvantageGoが誇るクラウドベースのリスク低減ソフトウェアであるMicroservicesを通じ、リアルタイムに200種類を超える通貨ペアの為替レートを提供できるようになる模様だ。これにより、AdvantageGoの顧客である保険会社や再保険会社(保険会社が引き受けた保険契約上の責任の一部または全部を引き受ける保険会社)は、より正確に且つ効率的に市場リスクを把握できるようになる。なお、2018年に世界最大級のプライベートエクイティファンドであるCVCキャピタルパートナーズがOANDAを買収したことをきっかけに、顧客はOANDAの為替レートAPI及び類似商品を利用できるようになっている。
OANDAとAdvantageGoの提携に際し、OANDA米国のマネージングディレクターであるMohsin Siddiqui氏と、NIIT Technologiesのエグゼクティブバイスプレジデント兼AdvantageGoの責任者を務めるAdrian Morgan氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。
我が社の為替レートAPIは、世界でも有数の監査法人や税務当局、グローバル企業に利用して頂いております。ただしその主な用途としては、財務会計上の調整や税金、監査といった目的となります。そしてこの度、AdvantageGoとパートナー契約を締結したことで、我が社としては初めて保険会社のリスク管理に役立つ新たな機会を得ることができました。我々が誇るFX業界の高い見識と、AdvantageGoが保持する保険業界に革新をもたらした優れたトラックレコードを融合できることを喜ばしく思っております。
Mohsin Siddiqui, Managing Director of the Americas at OANDA - PR Newswireより引用
グローバルに展開する企業は、為替変動の影響を大きく受けております。そしてそれらの企業は、リスクを低減させるより良い判断を下すべく、リアルタイムの為替情報を求めてもいます。そうした環境下において、保険関連ソフトウェアの有力プロバイダーである我が社としては、正確で信頼性のおける為替情報を提供する企業との提携を望んでおりました。そこで、何百万という顧客の信頼を勝ち取り、グローバルに確固たるコーポレートブランドを確立するOANDAと手を組むことは、合理的な判断だと考えます。
Adrian Morgan, Executive Vice President and Head of AdvantageGo at NIIT Technologies - PR Newswireより引用
OANDAにとっては、為替レートAPIが初めて保険業界において採用されることで、顧客層の広がりが予想される。そのため、OANDAは関連ビジネスの展開も含め、顧客による更なる利用拡大が期待されよう。
release date 2019.02.20
米国に本拠を置き、グローバル展開している大手FXブローカーOANDAだが、日本法人となるOANDA Japan株式会社では、国内では珍しい世界標準のトレードプラットフォームMetaTrader4を採用している。OANDAのMetaTrader4は、その安定した約定率と約定スピードで、為替の激しい動向にも耐え抜くことでも知られており、世界中に多くの愛用者を持つ。OANDAは、世界初となる無料のインターネットを介した外国為替レート情報を提供した会社でもあり、全ての投資家が公平かつ公正に外国為替取引ができる環境を提供することにコミットしており、ディーラーを介さずに約定するNDD方式を採用している。政府機関や大企業が、OANDAが提供している法人向けの外国為替レート提供サービスを使用していることからも、その信頼度の高さが伺えるだろう。また、OANDAは、データアップロード会社や主要ERP提供企業とも提携しており、それぞれのサービスの強みを統合したプラットフォームを提供しているが、この度のAdvantageGoとのパートナーシップによる新たな分野への挑戦は、今後、OANDAのさらなる発展へ繋がることが期待される。
作成日
:2019.02.20
最終更新
:2022.05.20
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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