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BUX、ayondo英国法人の買収に向け交渉中

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update 2022.06.02 11:32
BUX、ayondo英国法人の買収に向け交渉中

update 2022.06.02 11:32

英国を始め欧州全域で事業拡大を加速させる意向

バーチャル取引アプリケーションBUXを開発するBUX Holding B.V(本社:Spuistraat 114-b 1012VA Amsterdam The Netherlands[1])【以下、BUXと称す】が、ソーシャルトレーディングサービスを提供するフィンテック企業ayondo Ltd(本社:Niddastraße 91 60329 Frankfurt am Main, Germany[2])【以下、ayondoと称す】の英国法人(ayondo Markets UK)を買収すべく交渉を進めていることが明らかとなった。

BUXとayondoは2月初頭、ayondo英国法人の売買条件を詰めるべく、法的拘束力のない契約締結前書面(heads of terms、企業買収のように契約内容が多岐に亘る場合、交渉段階において多様な形式の文書を作成して交渉の便宜を図ること)にサインを交わしていた。BUXは2018年に、ゼロコミッション(手数料無料)の株式トレーディングアプリケーションの提供を開始することを発表している。そこで、ayondo英国法人の買収をきっかけとして、英国でのプレゼンス確立と、依然拡大余地が残されていると見る欧州全域でビジネス展開を加速させる意向がある模様だ。ayondo英国法人の顧客は、BUXに買収された以降も、引き続き英国法人からサービス提供を受けられる見込みである。

また、BUXとayondoのそれぞれが強みを持つ中核事業に注力することにより、協働関係を維持していくようだ。そのためayondoにとっては、ayondo英国法人の売買契約がまとまったとしても、ayondoの欧州事業に影響を与えることはないという。ayondoでは、欧州にてソーシャルトレーディングアプリケーションの提供を続けると共に、アジアにおいてもサービス展開を図る計画とのことだ。

BUXが英国金融行動監視機構(The Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】へ買収関連の各種申請書を提出した後は、FCAによってBUXのayondo英国法人買収に関する承認手続きに入る見通しである。

BUXによるayondo英国法人の買収意向が明らかとなったことに際し、BUXのCEOであるNick Bortot氏とayondoの暫定CEOを務めるMark Street氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我々は、ayondo英国法人を統合することで、お客様に対し、より効率的に新たな商品・サービスを提供することができるようになるでしょう。

Nick Bortot, CEO of BUX - Finance Magnatesより引用

我々が第一優先とするのは、中核事業であるソーシャルトレーディングビジネスの拡充と、そのソーシャルトレーディングサービスをアジアにて展開を図ることであります。そしてBUXは、我が社にとって長期に亘り緊密に連携を取る重要なビジネスパートナーとなります。

Mark Street, interim CEO of ayondo - Finance Magnatesより引用

BUXはオランダ・アムステルダムを拠点とし、2014年に初めてトレーディングアプリケーションを世に送り出して以降、FX・CFD分野において、革新的なモバイルアプリケーションの開発・提供を行っている。Holtzbrinck VenturesやVelocity Capital、Finch Capital、Initial Capitalから支援を受けている他、クラウドファンディング・プラットフォームSeedrsにて1,400万ユーロの資金調達にも成功している。

release date 2019.02.15

出典元:

ニュースコメント

サービスの融合が躍進のカギとなるか

BUXは2014年にオランダにて設立され、FXやCFD取引に利用されるスマートフォンアプリや取引プラットフォームの開発、運営を行う企業として確固たる地位を築いてきた。 主に欧州を中心に市場を拡大し、操作性の良い先駆的なユーザーインターフェースは、若年層のテクノロジーに精通したトレーダーから支持を得ている。一方、ayondoは2008年にドイツで設立し、現在では195以上の国でユーザーを抱えている。主にCFD取引を行う経験豊富な個人向けに、高品質なオンライン取引プラットフォーム、ソーシャルトレーディングプラットフォームといった利便性の高いプラットフォームの提供を強みとしている。2014年にはシンガポール法人を設立し、その後2018年にはシンガポール証券取引所(SGX)へフィンテック企業として初めて上場するなど、アジア市場を重視した事業展開を行っている。今回の買収でBUXとayondoのサービス統合が進むことにより、BUXの強みとする先駆的なサービスと、ayondoの強みとする高品質なサービスを融合することができれば、さらなる飛躍が期待できよう。また、欧米地域で成功を収めることができれば、アジア地域をはじめとした世界中の市場へのサービス展開も視野に入ってくるだろう。この度のBUXのayondo英国法人の買収により、今後どのような事業を展開していくのか、引き続き注視していきたい。


Date

作成日

2019.02.15

Update

最終更新

2022.06.02

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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