Select Language

Plus500株価が30%急落

Plus500株価が30%急落

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.06.23 17:20
Plus500株価が30%急落

update 2022.06.23 17:20

2019年売上高・利益見通しが市場予想を下回ったことを嫌気

英国・ロンドンを拠点とするFX・CFDブローカーであるPlus500UK Ltd(本社:75 Cornhill, London EC3V 3QQ[1])【以下、Plus500と称す】の株価が、2月11日の週に入って30%大幅下落している。Plus500が示した2019年の売上高・利益見通しが市場予想を下回ったことが、投資家の失望売りを誘った模様である。

Plus500は2月12日、欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】が個人投資家向けに新たに導入したレバレッジ規制の影響は甚大なものであり、2019年の売上高及び利益見通しが市場予想を大きく下回るとの弱い業績見通しを発表した。このことが、投資家の売りに拍車をかける結果になったことが考えられる。Plus500株価がこれほどまでに急落したのは、アンチマネーロンダリング(AML)に関する当局の調査の一環として業務を一時停止した2015年以来だと言う。

なお、Plus500と同様、英国を拠点とし、ESMAの新規制の影響を受けるIG GroupやCMC Marketsの株価も大幅下落している。特にスプレッドベッティング取引サービスを提供するIG Groupに関しては、1月に発表した2019年度上半期決算において、税引前当期純利益が前年同期比17%減となったことを受け、IG Group株価が12%超の大幅下落となっていたことが明らかとなっている。[2]

他方で、Crispin Odey氏率いるヘッジファンドOdey Asset Management(本社:12 Upper Grosvenor Street, London, W1K 2ND[3])は、市場価値が3分の1ほど失われたPlus500株式を買い増している模様だ。Odey Asset Managementでは、ESMAによるCFD規制が強化される影響を受け、投資家のパニック売りを浴びるPlus500の普通株式を約250万株購入する一方で、CFDは120万枚売却しているとのことである。そして、直近までPlus500株式を9.74%保有していたものが、現在は1,480万株、保有割合にして13.05%まで引き上げられている。なお、Odey Asset ManagementのPlus500株式取得金額が1億6,567万ポンドに上るのに対し、2月13日のPlus500株式の出来高は4,200万ポンドに留まっている。

2015年8月からPlus500株式に投資しているOdey Asset Managementのように、Plus500の潜在価値を信じる投資家がいる間に、一刻も早く、規制に準拠した形で、取引高の回復につながる革新的なサービスを展開することを期待したい。

release date 2019.02.14

出典元:

ニュースコメント

続く規制強化による業績低迷問題

ESMAによるFX及びCFD取引のレバレッジ規制が、Plus500に与えた影響は膨大なものといえる。好調だった2018年上半期の業績とは裏腹に、その後規制の影響をもろに受けたPlus500の2018年下半期の売上高は、上半期と比較すると45%減の2億5,500万ドルまで落ち込みを見せた。規制強化による影響はPlus500に限らずあらゆる方面にて確認ができているが、ESMAは更にハイレバレッジ取引を継続的に可能とするプロフェッショナル顧客及び、欧州の規制枠から外れる第三国でのブローカー動向の監視も強化していることから、今後その影響が更に広がる可能性が考えられる。先日、Advanced Markets LTDのNatallia Hunik氏がFXブローカーの出口戦略に関する見解を発表しているが、Natallia氏はその中で、昨今の規制強化の影響によるM&Aが今後FX業界内で活発化する可能性を指摘していることから、利益率が縮小傾向にあるリテールFXブローカーにとってM&Aがひとつの対策手段となることも考えられるだろう。


Date

作成日

2019.02.14

Update

最終更新

2022.06.23

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル