Select Language

Marex Spectron、RCGの買収が完了

Marex Spectron、RCGの買収が完了

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.05.31 13:46
Marex Spectron、RCGの買収が完了

update 2022.05.31 13:46

14,000の顧客リスト及び顧客資産などを承継

英国・ロンドンを拠点にグローバル展開を図るコモディティブローカーであるMarex Spectron Group Ltd(本社:Level Five 155 Bishopsgate London EC2M 3TQ[1])【以下、Marex Spectronと称す】は、米国・シカゴを拠点とする独立系先物取次業者(Futures Commission Merchant, FCM)であるRosenthal Collins Group LLC(本社:216 W Jackson Blvd Suite 400 Chicago, IL 60606-6918[2])【以下、Marex Spectronと称す】は、米国・シカゴを拠点とする独立)【以下、RCG】の買収手続きが完了したことを発表した。

Marex Spectronでは、2018年12月20日にこの度の買収を既に発表しており、RCGが保有する14,000名に上る顧客リスト及び付随する顧客資産と、RCGのシカゴ本社、150名のRCGスタッフを引き継ぐとのことだ。一方でRCGにとっては、本拠地の英国を始め北米、アジアに至るまでグローバルネットワークを張り巡らすMarex Spectronの傘下に収まるものの、RCGの会社名やコーポレートブランドは維持され、独立性が確保される見通しである。そして、更に広範な顧客層に対し先物決済サービスを提供していくと共に、RCGの顧客にとってはより幅広い商品提供を受けることが可能となる見込みだ。

特に、Marex Spectronが提供するトレーディング・リスク管理プラットフォームNEONを始め、様々なテクノロジーツールを利用できることに加え、世界最大級の非鉄金属専門取引所であるロンドン金属取引所(London Metal Exchange, LME)にアクセスも可能となる。更に、店頭ヘッジング機能を利用することも豊富な金融商品に投資することもでき、RCGの顧客にとっては取引の利便性や投資の選択肢が格段に増すことが期待されよう。

また人事面においては、RCGのCEOであるScott Gordon氏が、Marex Spectronに新設されたRCG部門の副会長に、RCGのCFOであるJason Manumaleuna氏が、Marex SpectronのRCG部門にて新たにCEOに任命される見通しとのことだ。

Marex Spectronでは積極的な買収戦略を推し進めており、僅か数週間前には、英国・ロンドンを拠点とするBGC European Holdingsのコモディティ部門であるCSC CommoditiesをMarex Spectronは買収している。こちらも、RCGの買収スキームと同様で、Marex Spectronの傘下に収まる形はとるものの、独立性を維持しつつ、広範な顧客基盤にコモディティデリバティブサービスを提供していくと共に、エネルギー市場にてマーケットメイキング(値付け)業務も手掛けていく意向である。なお、Marex Spectronによる買収以前のCSCは、地盤のロンドンを始め、ニューヨーク、ジブラルタルにオフィスを構え、15名のスタッフを擁していた。

Marex Spectronは、グローバルベースで企業買収を推進し、コモディティに特化とした先物取引やデリバティブ取引、マーケットメイキングなど幅広い顧客サービスを提供していくことで、更なる顧客取引の拡大が期待できよう。

release date 2019.02.01

出典元:

ニュースコメント

RCGの重要な技術的資産を生かせるか

Rosenthal Collins Group, L.L.C.(RCG)は、米シカゴを拠点とする先物取引仲介企業で、1923年に同社の前身となるCollins Commoditiesが設立され、1988年に現在のRCGの社名に変更し、総じて100年近い歴史を持つ大手老舗ブローカーである。昨年12月、RCGが1万4,000人の顧客ベースをもつ顧客事業部門をMarex Spectronへ売却することを発表した後、ニューヨーク証券取引所を運営するインターコンチネンタル取引所の子会社で仮想通貨取引プラットフォームを提供するBakktがRCGを買収合意に至ったことが報じられ、BakktがRCGの一部株式を取得する契約の段階に入ったことが明らかとなった。Bakktの買収ではRCGの保有する重要な技術的資産が目的となっているようだ。歴史あるRCGの長年築き上げてきた知的資産やシステムが、FXや仮想通貨市場でさらに活躍していくことを期待したいところだ。


Date

作成日

2019.02.05

Update

最終更新

2022.05.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

XMTradingがお年玉プロモーションを実施

海外FX業者XMTradingは、2024年12月3日〜12月31日までの期間限定で、お年玉プロモーションを実施すると発表しました。200ドル相当を入金して、2ロット以上取引すると抽選に参加できます。
update2024.12.03 19:00

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル