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韓国、仮想通貨取引所が誤って配布した資金の返還を求める

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update 2021.08.31 15:27
韓国、仮想通貨取引所が誤って配布した資金の返還を求める

update 2021.08.31 15:27

サーバーエラーで配布された60億ウォンの約半分を回収

現地報道によると、韓国の仮想通貨取引所、CoinZestは、ユーザーに誤って配布した60億ウォン(約530万ドル)相当のビットコイン(Bitcoin)やその他の仮想通貨の返還を求めていることが明らかになった。[1]

今月中旬、CoinZestは、We Game Tokens【以下、WGTと称す】と呼ばれる仮想通貨のエアドロップ(無料配布)を試みていたが、サーバーエラーが原因となり、ユーザーへ意図しない額と種類の仮想通貨、および韓国ウォンを誤って配布してしまったようだ。ユーザーに対しては、このエラーにより配布された資金の返還を促していたが、19日の時点で、約半分の額を回収しているという。

CoinZestのサーバーエラーは、今月19日には解消されているが、未だ返却されていない約260万ドルの資金については、履歴を遡り、誤った取引を無効にすることが検討されている。しかしながら、これらの資金がすでに出金されている場合、CoinZestが残りの資金を回収することは、極めて困難となることが予測される。一般的には、誤って入金された資金をユーザーが故意に引き出したとなると、横領や窃盗といった刑事罰に問われる可能性もあるが、法的措置を取ったとしても資金が全て返還されるわけではない。

一部ユーザーの中には、WGTの代わりにビットコインを受け取った者も存在しており、それが市場で一気に売却されたため、CoinZestのビットコイン相場ではフラッシュクラッシュ(瞬時の急落)が発生している。当時、3,500ドルから4,000ドルの帯域を推移していたビットコイン価格は、この影響で、瞬間的に1通貨あたり50ドルを下回った。これにより被害を受けたユーサーがいることは想像に難くないが、CoinZestは、このサーバーエラーにより損失を被った顧客に対し、補償する予定はないという。

今回の件は、取引所側のミスにより、混乱や損害が連鎖的に発生しているだけに、CoinZestには真摯な対応と改善が求められるだろう。韓国の仮想通貨市場の動きに加え、CoinZestの今後の対応についても注視していきたい。

release date 2019.01.22

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨や関連サービスの利用促進に用いられるエアドロップ

無料で対象者に仮想通貨を配布するエアドロップは、ハードフォークで分裂した仮想通貨の利用促進や新規発行通貨などのプロモーション、または仮想通貨関連サービスの新規ユーザー獲得等を目的に、業界では新しいマーケティング手法として近年盛んに用いられている。最近の例では、昨年11月に仮想通貨ウォレットサービスを展開するブロックチェーン社がエアドロップを行い、自社ウォレットのユーザー向けに仮想通貨史上最高額となる、1億2,500万ドル(約140億円)相当のステラ(Stellar)を配布したことが大きな話題となった。このエアドロップでは、ユーザーひとりあたり25ドル相当のステラが無料で配布され、ブロックチェーン社のユーザーベースの拡大にも大きく貢献した。今回のCoinZestのエアドロップも、これと同様の効果を狙った試みだったが、反対にビットコイン相場の不安定やユーザーの不安を招くだけの結果となってしまった。皮肉なことにエアドロップが失敗したことで各メディアにCoinZestの名が取り上げられているが、事後処理や今後の事業展開を含めて、名誉挽回に努めてほしい。


Date

作成日

2019.01.22

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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