作成日
:2019.01.03
2021.08.31 15:27
2019年に入って2日間、ビットコイン(BTC/USD)価格は7%上昇しており、3,600ドルから3,900ドル付近を推移している。これに加えて、2018年に大幅な下落を経験したイーサリアム(ETH/USD)価格も、143ドルから160ドルまで回復して、仮想通貨市場は最高のスタートを切った。
2017年の仮想通貨市場の好意的な状況に比べて、ビットコインがピーク時の2万ドルから安値の3,500ドルまで価格を下げた2018年は、投資家にとってはまさに地獄の年であった。2019年の市場の動向に注目が集まっており、一部のファンの間では強い上げトレンドが再び発生すると予測されているが、これらの予測は根拠が示されているわけではなく、むしろ当てつけに等しいと言える。しかしながら、ここまで仮想通貨市場は悪くない展開を見せているだけに、期待が高まっている。
また、ウォレットサービスの開発などを手掛けるCasa, Inc.(本社:PO Box 20575, Charleston, SC 29413, United States
)のCTO、Jameson Lopp氏によると、2018年中にハッシュレートや日間取引量、決済利用、ノード数などすべての指標が改善しているという。80%以上のビットコイン価格の暴落が発生したにも関わらず、これらの指標が改善したことは明るい材料だと判断できる。今年初めからの仮想通貨価格の上昇は、イオス(EOS/USD)やビットコインキャッシュ(BCH/USD)、その他マイナーな仮想通貨にも及んでおり、市場全体への影響が伺える。もちろん、2019年の好調が確定したわけではないが、Lopp氏が挙げた事が事実だとすると、注目が高まっていることは確かだと言えるだろう。
release date 2019.1.3
2018年末から2019年初めにかけて、世界の投資市場は慌ただしく動いている。その中でも最も目立ったのは米国株式市場で、利上げ決定による短期的な下げトレンドの形成と、トランプ大統領の買いを誘発する発言による歴史的な価格急騰を記録した。また、Apple社の不調が主な要因とされる対円を中心とした米ドルの急落など、普通では考えられない状態が続いている。そんな中で、仮想通貨市場は強い買いを基調としてトレンドが継続しているが、これら不安定な既存の投資市場の恩恵を受けているとも考えられる。特に米国株式市場が本格的に下げ始めた昨年12月17日頃からは、それに合わせてビットコインの取引量が右肩上がりに増加しており、直近の安値をつけたクリスマスごろには取引量はピークを迎えている。この相関性については立証されているわけではないが、株式市場から引き上げられた資金が流入した可能性も否定できない。どちらにせよ、確定的なトレンドのシグナルとは言えないため、引き続き仮想通貨市場を注視する必要がありそうだ。
作成日
:2019.01.03
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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