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Fixi、業務停止及び顧客資産凍結

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update 2022.07.08 17:28
Fixi、業務停止及び顧客資産凍結

update 2022.07.08 17:28

欧州当局の規制強化が、欧州地盤ブローカーの経営を打撃

英国・ロンドンを拠点とする海外FX・CFDブローカーであるFixi PLC(本社:1 King Street London, EC2V 8AU United Kingdom[1])【以下、Fixiと称す】は12月20日、英国金融行動監視機構(The Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】と専門家との協議の末、業務停止に伴い顧客資産が凍結される旨の公式声明を発表した。

FCAは、必要資本金不足もしくは顧客資産の損失の疑いのあるFixiからの要請に応える形で、統制下にある全ての業務を即刻停止する命令を下した。また、FCAの承認のもと、12月28日までにFixi及び顧客が保有する全ポジションを清算する必要があるという。更にFCAでは、Fixiのトレーディング業務に関連してサードパーティが保有する如何なる資産も、Fixiへ返却するよう求めているようだ。

また、顧客からの依頼による資金の引き出しの全てにおいて、FCAの承認手続きを踏まなければならないとのことだ。一方、Fixiに対しては、顧客資金規則(Client Money Rules)に準拠し、全ての顧客資産を分別管理することが求められている他、譲渡担保契約に基づき発生する資金に充てるキャッシュを保有する必要がある。Fixiも、FCAの承認を得るまでは、顧客との間でいかなる資金の支払いも行わない旨のコメントを出しており、顧客資産の取扱いに関しては、FCA・Fixi共により慎重な対応が求められていることが伺えよう。

なおFCAは、しばらくの間、Fixiの口座状況を調査する模様である一方、Fixiのカスタマーサービスにおいては、顧客がいつの時点で自身の資産を引き出せるようになるかなどの詳細は明らかにしていない。Fixiは今後の対応の詳細について、メールにて顧客に通知する旨を明らかにしている他、電話でもカスタマーサポートも、この度の公式声明の発表時点では機能していることが確認されている。顧客との今後の手続き上のやりとりにおける混乱を避けるためにも、Fixiは顧客からの問い合わせに対しスピーディ、且つ誠実な対応が求められていると言えるであろう。

英国においては、12月11日に同じく英国・ロンドンを拠点とするFormax Primeが業務停止を発表しており、この度のFixiを含めると12月に入って2件目の事例となる。FCAや欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority, ESMA)などによる規制強化の波が押し寄せる中、欧州地盤のブローカーの業績が振るわないケースが散見されており、経営のかじ取りが難しい局面を迎えていると言えよう。

release date 2018.12.26

出典元:

ニュースコメント

様々な戦略を行うも巻き返しには繋げられず

Fixiは、複数の取引プラットフォームを通じて外国為替とCFD市場へのアクセスを提供するFCA規制の外国為替ブローカーである。より狭いスプレッドとより速い実行速度の提供など魅力的な取引条件と優れたサポートを備える他、Fixiが競合他社に勝る点は、FCAによる堅実な規制である。英国の外国為替ブローカー規制には、顧客アカウントの分離、最低自己資本比率、取引報告などに関する厳格な規則が含まれており、さらに重要な点は、ライセンスブローカーが支払不能になった場合(最大50万ポンド)、FCAは金融サービス報酬制度(FSCS)による補償を提供していることである。これによりFixiの顧客は、自身の資金が安全であるという安心感をもって取引することが可能であった。また2017年6月にFixiは、220万ポンド(300万ドル)の資本を株主から調達して、オーストラリアの有名ブローカーであるAxiTraderの創設者であり長年のCEOでもあるGoran Drapac氏へ支配権の変更を行った他、多数の上級幹部を雇った上で、FCAライセンスのアップグレードも行っている。さらにはMT5プラットフォームに重点を置き、リテール顧客をサポートする顧客サービスセンターを設立しリテール取引を開始していたが、Fixiは、長年にわたる累積損失を抱えていたことに加え、2017年中に予定されていたリテール取引の開始を前倒しに変更したことから、2017年には200万ポンド(約1億8千万円)の損失を計上することとなった。さまざまな戦略を行っていたものの、ESMAの規制強化やブレグジットへの対応などの影響が大きくのしかかり、欧州ブローカーにとっては本当に存続が厳しい環境となっている。なんとか立て直す余地はなかったのかとても無念である。すでにFixiの公式サイト内のコンテンツはすべて削除されており、顧客へ業務停止した旨の案内のみが表示されている。


Date

作成日

2018.12.26

Update

最終更新

2022.07.08

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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