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300超の英国地盤仮想通貨関連企業が解散・清算

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update 2021.08.31 15:27
300超の英国地盤仮想通貨関連企業が解散・清算

update 2021.08.31 15:27

規制強化が継続される中、革新的なサービスを提供する必要性

英国メディアのSky Newsによると、2018年に英国地盤の仮想通貨関連企業が解散もしくは清算に追い込まれた件数は、少なくとも足元までに340社に上っていることが明らかとなった。[1]仮想通貨の価格が大幅下落し、規制当局が不透明感漂う仮想通貨市場の調査に乗り出す中、仮想通貨関連事業を手掛ける企業の経営の厳しさを浮き彫りにした形だ。

Sky Newsによると、2017年に関しては139社の仮想通貨関連企業が操業停止となっていたが、2018年はその数字が2倍以上に膨れ上がっているという。仮想通貨市場で成功をおさめた企業は少なからず存在するものの、その他多くの企業は幸運にも恵まずに、苦戦を強いられている状況と言えよう。また、2018年に解散・清算に追い込まれた企業の内、60%が仮想通貨市場が超急落した6月から11月の間に操業停止を余儀なくされているとのことだ。

2017年には200社以上の仮想通貨関連企業が登記及び創業し、ビットコイン価格は12月に過去最高値となる20,000ドルのピークを付け、マーケットは非常に活況を呈していた。市場は急速に過熱感を帯びる一方、法整備などが追い付かず、各国当局が規制に乗り出すほど勢いを持っていた。それが2018年には一転して多くの企業が操業停止に追い込まれており、明らかに市場環境が激変していることが見てとれよう。

この激変により、英国の投資家の多くが仮想通貨への投資を行ったことで資金を失っている。大きく下落した仮想通貨市場を鑑み、絶好のチャンスとして投資機会を伺う猛者もいるようだが、投資家はこのようなリスクがあることを改めて十分に認識し、理解する必要があるだろう。

仮想通貨市場にとって、2018年は非常に厳しい年であったと言える。過去11か月以上に亘り、価格の大幅下落が続いただけでなく、世界中の監督当局が仮想通貨関連業者の様々なビジネス機会を摘み取るべく規制に乗り出したためだ。他の主要規制当局と歩調を合わせる形で、英国金融行動監視機構(The Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】も、5月の24社から倍となる50社ほどの仮想通貨関連企業の調査を開始したことを明らかとしている他、FCAと英国財務省による仮想通貨関連プロジェクトチームが10月に公表した共同レポート内では、仮想通貨CFDや先物、オプションといったデリバティブのリテール顧客への販売を禁止する可能性について協議を重ねる意向も示している。

今後も各国当局による規制強化策が継続される見通しであることを踏まえると、仮想通貨関連ビジネスを手掛ける企業にとっては、規制に準拠し、且つ他社と差別化を図れる革新的なサービスを提供することで生き残りを模索することになりそうだ。

release date 2018.12.26

出典元:

ニュースコメント

各国々の仮想通貨への規制強化

英国は世界的に見ても上位にランクインする経済大国であり、また金融界では重要な国の一つとなっている。その英国では、今年3月、仮想通貨に関する規制や政策について、財務省、イングランド銀行、そしてFCAが一団となり仮想通貨関連プロジェクトチームを発足しており、仮想通貨とブロックチェーン技術の潜在可能性とリスクの調査を行っている。FCAは、金融デリバティブ商品を取り扱う全ての企業が当局の認可を受ける必要性と、仮想通貨先物取引やCFD、オプションなどを金融商品として扱うことを表明していることに加えて、英国の仮想通貨分野における資金洗浄やテロ資金供与における規制が充分でないことを指摘しており、このことからも今後も英国で仮想通貨に対する規制強化が進んでいくものと考えられている。このような仮想通貨に対する規制強化は他の国でも見られ、特に中国ではいち早くICOと仮想通貨の取引を禁止し、マイニングや仮想通貨関連のあらゆるウェブサイトへのアクセスをも禁止するなど、仮想通貨に対し強硬な姿勢を見せている他、インドでは違法取引の危険性から複数の大銀行がインドの仮想通貨取引所に対し口座の利用を制限している。厳しい規制強化が進む中、関連企業にとってはますます厳しい状況が続くことが予想されるが、英国政府がどのようにして技術的イノベーションと消費者保護を両立していくのかが今後のキーポイントとなるであろう。


Date

作成日

2018.12.26

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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