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INTLがGMP Securities LLCを買収

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update 2021.08.31 15:27
INTLがGMP Securities LLCを買収

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債券関連商品を中心に商品ラインナップを拡充

米国にて幅広い金融事業を展開しているINTL FCStone Inc(本社:708 Third Avenue, 15th Floor New York, NY 10017[1])【以下、INTLと称す】は、同じく米国・ニューヨークを拠点とする債券ブティックハウスであるGMP Securities LLC(本社:530 5th Avenue, 15th Floor New York, NY 10036[2])【以下、GMPと称す】を買収する契約を締結した。

GMPは1999年に設立され、従来Miller Tabak Roberts Securitiesとして知られていたが、カナダ・トロントを拠点とするGMP Capital Incにより2011年に買収された。完全子会社となって以降、GMP International Holdings Corp.の米国部門として、約40名のスタッフを抱え、本拠地のニューヨークに加え、フロリダ州フォートローダーデール、コネチカット州スタムフォード、そしてテキサス州プラノに拠点を構えている。機関投資家向けにエマージング債券やその他各種債券、資産担保証券といった債券に特化した事業を営んでいるところが特色だ。米国証券取引委員会(SEC)に登録されるブローカーディーラーであると共に、投資家保護や証券取引の透明性確保などを目指す米国の金融業規制機構(Financial Industry Regulatory Authority, FINRA)にも加盟及び規制を受けている。

一方のINTLは1924年に設立され、複数の子会社を通じ、機関投資家向けにグローバルベースで優良銘柄やADRへのアクセスを可能とし、エクゼキューション(執行)やリスク管理、アドバイザリーサービス、マーケットインテリジェンス(市場調査・分析)、決済サービスなど多岐にわたる業務を手掛けている。また、INTLでは米国本国に限らず、欧州や中東、そしてアフリカ地域にも700を超える機関投資家と強固な関係性を構築している。2017年には、INTLのOTC取引額は290億ドルにも上り、OTC取引全体の売買代金の実に15%を占める有力金融サービスプロバイダーだ。

GMP買収に際し、INTLのCEOであるSean O'Connor氏は以下のようにコメントしている。

この買収は、現在我々がお客様に提供してる国債や政府機関債、モーゲージ証券(MBS)、資産担保証券(ABS)、地方債、投資適格債、ハイイールド債、転換社債、エマージング債に加え、更に債券関連商品を拡充していく戦略的意味合いを持ち併せております。またこの買収を通じて、グローバルベースで2,400を超える機関投資家向けに、債券やコモディティ、デリバティブ、FX、グローバル決済など多岐にわたる金融商品を提供していくことができるでしょう。

Sean O'Connor, CEO of INTL- Nasdaqより引用

なお、INTLによるGMPの買収契約の完了までには、当局による承認を含めいくつか買収契約のクロージング(株式譲渡や事業譲渡など)手続きが残されているとのことである。GMPが誇る債券ブティックとしての経験やノウハウを活用することで、INTLが買収を通じてどの程度業績拡大に繋げられるか注目されよう。

release date 2018.12.13

出典元:

ニュースコメント

幅広い事業展開や買収で勢いづくINTL

INTLは、商業ヘッジング、グローバルペイメント、証券、コモディティ、CESサービスの5つの分野で事業を展開する世界的な金融サービス会社であり、さまざまなユーザーに対する資産管理や投資銀行業務、投資アドバイザー、独自のリスク管理ツールの提供も行っている。INTLはこれまでにもグローバルな合併や買収を繰り返しており、世界中の拠点を通したサービス提供は130カ国以上に及び、勢力を拡大している。一方、12月3日の週には、コモディティ取引を手掛けるヘッドファンドであるOptionSellers.comが、INTLの顧客資産数千万ドルを用い非常にリスクの高い天然ガス投資で多額の損失を出したとして、INTLの顧客が同社を相手取り、注意義務の怠りによる損失回復を求める訴訟を起こしている。INTLは2018年、フォーチュン誌が発表する米国企業対象の総収益ランキングのフォーチュン500にランクインしており、訴訟の行方にも注目が集まることだろう。


Date

作成日

2018.12.13

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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