Select Language

CySEC、詐欺行為に再度の警告文を発する

CySEC、詐欺行為に再度の警告文を発する

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2025.04.15 08:06
CySEC、詐欺行為に再度の警告文を発する

update 2025.04.15 08:06

投資家へは頻発する詐欺行為への注意喚起を促す

キプロスの金融監督当局であるキプロス証券取引委員会【以下、CySECと称す】が、なりすましと思しき詐欺行為を行う者に対し、再度に亘り警告文を発令[1]したことが明らかとなった。CySECでは、昨今投資経験の浅い投資家への詐欺行為が頻発していることから、投資家を中心とした一般の人々に注意喚起を促している模様だ。

CySECは、これまでにも2016年10月と、2017年6月、11月に同様の警告を発している。この度のCySEC公式の警告文書を確認すると、CySECでは、CySECや仮想通貨監督当局、もしくはキプロス中央銀行などその他の規制監督当局を名乗り、違法取引を行う目的で無名の企業や個人が暗躍しているのを確認しているとのことだ。そこでは、CySEC職員を名乗る個人もしくは法律顧問などと謳う虚偽の指定代理人が、CySEC監督下の複数の企業とのビジネスにおいて発生した、偽りの損害賠償請求に関して和解に持ち込むための手数料を請求する電子メールを、偽の連絡先情報とCySECの名前・ロゴ・公式スタンプ・不正によって得たCySEC公式署名などを利用して投資家に送り付ける詐欺が多発している模様である。

加えて、当局によって認可を受けた企業との取引おいて、例えばオンライントレーディング会社が提供した、リスクの非常に高い投機商品などから被る可能性のある被害を補償するサポートを行うという偽りの約束をして、電話番号など個人情報を不正に得るといった詐欺も散見されている。更に、投資家の中にはこのような詐欺の電子メールを信じ込んでしまい、電話をかけてしまうケースも出てきているようだ。そのためCySECでは、幾度となく投資家を含む一般の人々に向けて注意喚起を行っている状況である。

CySECではこのような電子メールを投資家を含む一般の人々に勝手に送ることは決してなく、いかなる個人情報や金融・その他の情報を求めることもないとしている。また、CySECでは個人投資家から如何なる目的でも手数料を徴収する権限はない上、徴収を代理する人を指名する権限も有していないとのことだ。加えて、一般の人々と法的機関、その他の公的・私的機関の間で発生する、いかなる集団訴訟や補償制度及び支払いに関して、権限を与えたり立証を行ったり、もしくは監督することはないとしている。

これらの詐欺行為により、毎日多くの投資家が、一般的に電子メールなどを利用した巧妙な詐欺の被害に遭っている。そのためCySECでは、CySEC公式ウェブサイトにて、これらの詐欺を警告する複数の公開情報を掲載しているとのことだ。昨今は金融犯罪が狡猾化していることから、監督当局による規制に加え、投資家自身もこれらの事例を踏まえ投資詐欺の被害に遭わないよう十分に警戒する必要があろう。

release date 2018.11.29

出典元:

ニュースコメント

止まらない詐欺行為

以前より、規制当局や大手ブローカーを装った詐欺行為や偽造メールの配信は頻発しており、昨年もイギリス金融行動監視機構(The UK Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】が、FCAを装った偽造メールに対し注意を呼びかけている。このような偽造メールには、メール内に偽ウェブサイトなどへ誘導するリンクが貼り付けられており、そのリンクをクリックした先の偽ウェブサイトから個人情報を盗み取るものが多くみられるようだ。また、偽造メール以外にも、規制当局や知名度の高い海外FXブローカーの名称を偽り、違法な活動を行うコピーブローカーの存在も頻繁に確認されており、過去にはFCA Marketという、FCAと類似の名称を用いたブローカーが確認されている他、今年5月にはFCAがPlus500のクローンサイトに関する注意喚起を行っている。CySECも、過去に何度も詐欺行為に対する注意喚起を行っているが、それでも詐欺行為は減らないようだ。投資家は、偽造メールを受信した場合には、メールを開封せずに直ちに削除することと、何よりも疑わしい勧誘には十分注意を払うことが重要だろう。


Date

作成日

2018.11.29

Update

最終更新

2025.04.15

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」を開催!入金&取引で豪華賞品をプレゼント

FXONが「Nintendo Switch 2 争奪キャンペーン」の開催を発表しました。本キャンペーンでは「Switch 2」のほか、豪華賞品が抽選でプレゼントされます。取引を重ねるごとに抽選権利がもらえる仕組みで、取引するほど当選確率がアップします。
update2025.07.16 19:00

Exnessでスワップフリーが突如剥奪されるバグ発生、対象者には補償予定

海外FX業者のExnessで突如スワップフリーが剥奪されたとするXの投稿が注目を集めています。Exnessはシステムのバグが原因と説明しており、スワップが発生したユーザーに対して補償する方針を示しています。
update2025.07.18 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル