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Alpari、ベリーズ子会社を閉鎖

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update 2022.07.08 17:00
Alpari、ベリーズ子会社を閉鎖

update 2022.07.08 17:00

セントビンセント・グレナディーンをオフショア市場として選好

グローバルなオンラインリテールブローカーであるAlpari(本社:11th Floor, Maeva Tower, Silicon Avenue, Cybercity, Ebene, Quatre Bornes, 72201, Mauritius[1])グループが、経営戦略の再構築を図るため、ベリーズの子会社であるAlpari Limited Belizeを閉鎖することが明らかとなった。

Alpariは数年に亘りベリーズ子会社にて業務を行ってきたが、セントビンセント・グレナディーンの子会社へ顧客口座を移管する準備に取り掛かっているという。Alpariは既に、顧客へは電子メールにてベリーズ子会社の閉鎖及び顧客口座の移管に関する通知を行っており、顧客に対し顧客の資産・口座をAlpari Limited VCへ移管する同意を求めているようだ。

一方で、顧客はベリーズ子会社からセントビンセントの口座への移管を拒否することはできるものの、2018年12月31日までにアカウントを閉じる必要がある。顧客が口座移管を拒否した場合は、同日までにすべてのポジションが自動的に閉じられ、顧客に資金が返却される予定とのことだ。また取引条件に関しては、顧客資産の移管後も変更はない模様である。なお、Alpariの公式声明書によれば、ベリーズ子会社の閉鎖の影響を受ける顧客はごく僅かであり、移管を選択した顧客のオープンポジションは、順次移行される見込みである。

ベリーズ子会社の閉鎖に際し、Alpariの広報担当者は以下のようにコメントしている。

国際的な金融ブローカーである我が社は、ベリーズにてライセンスの更新を行わない決断を致しました。これは、2018年に遂行している我が社の新たな戦略的方向性を示すものでもあります。我々は、設立者であるAndrey Dashin氏が保有する我が社とForexTime(FXTM)の2つのコーポレートブランドの競争力を高めるため、グローバルベースで顧客サービスの提供を行う戦略地域の最適化を図っております。

Spokesperson of Alpari- Financemagnatesより引用

Alpariでは2018年5月に経営陣の刷新も行っており、FXTMのCEO代理であるOlga Rybalkina氏がAlpariとFXTMの少数株主となり、Vladimir Verbitskiy氏がAlpariのCEOに、Nicholas Defteras氏がFXTMのCEOにそれぞれ就いている。

Alpariグループは1998年に設立されたFX・CFDブローカーである。Alpariは150か国で200万を超える顧客に対しサービス提供を行っており、2017年には同社において過去最高となる1.3兆米ドルの取引高を叩き出し、勢いのあるブローカーと言えよう。取引プラットフォームには、世界中のトレーダーが愛用するMetaTrader4 とMetaTrader5を導入しているほか、PAMM(ユーザーが資金を委託し経験豊富なファンドマネージャーが運用を行う仕組み)アカウントにも対応したモバイルアプリケーションAlpari Investも利用可能だ。FX取引においては、優れた約定力を発揮するECN方式を採用している。なお、投資家とブローカーの紛争解決に特化した機関であるFinancial Commissionのメンバーでもあり、仮に紛争が生じた場合には、Alpariの顧客は1件当たり20,000ユーロの補償を受けられるため、海外FXブローカーを選択する際の一つの安心材料といえるだろう。

release date 2018.11.22

出典元:

ニュースコメント

グローバル展開を行うAlpariグループ

Alpari(アルパリ)は、ベリーズの他、ベラルーシ、モーリシャス、ロシアの認可をうけてサービス提供を行う世界的なグループである。ロシアのAlpari Russiaは、国内最大手のFXブローカーとして知られる一方で、英国のAlpari UKは、2015年にスイスフランショックで巨額の損失を被り破綻している。日本で事業を展開していたアルパリジャパンは親会社であるAlpari UKの破綻の影響を受け、スイスのデューカスコピーバンクに買収されている。また、2006年に米国においてもAlpari USを設立して、全米先物協会(US National Futures Association)のライセンスを取得していたが、2015年には承認が取り消しされている。世界のさまざまな地域でサービス提供や撤退を行うAlpariであるが、ベリーズからセントビンセント・グレナディーンへの移管により、今後どのように事業を展開していくのか、同社の経営戦略が注目される。


Date

作成日

2018.11.22

Update

最終更新

2022.07.08

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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