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ESMA、バイナリーオプション取引禁止措置を再び延長

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update 2022.01.27 17:23
ESMA、バイナリーオプション取引禁止措置を再び延長

update 2022.01.27 17:23

2019年4月まで適用される予定

欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】は、欧州圏内の個人投資家を対象としたバイナリーオプション取引の禁止措置に関して、2018年7月2日の規制導入から2度目となる期間延長の決定を下したことが明らかとなった。

ESMAにより配信されたプレスリリースによると、ESMAは、個人投資家向けバイナリーオプション取引や流通およびマーケティングを制限する新規制策の期間延長を承認している。[1]1度目の禁止措置の延長の際は、2018年10月2日から2019年1月1日までの期間が適用されたが、今回はこれを再び3か月間延長して、2019年1月2日から2019年4月1日までが適用期間となっている。ESMAでは、個人投資家へのバイナリーオプション取引の提供は、依然として投資家保護の観点から見て重大な懸念が生じるとして、規制措置延長の必要性を慎重に検討したうえで、今回の決断となったようである。なお、規制措置の期間延長に関しては、ESMAの監査役会でも2018年11月7日付で承認されており、今後数週間内に欧州の公用語のもと規制策の適用を開始し、ESMAのウェブサイトへの公示、EU官報の発行が順次なされる予定である。

2018年8月1日より適用開始となった新規制のうち、ESMAはCFD規制も延長して、2019年1月末まで措置が延長されている。なお、興味深いことに、ESMAの新規制導入後は、規制を課される以前よりも顧客の利益発生口座の割合が若干ながらも減少していることが判明しており、ESMAはその事実を認めている。加えてESMAは、顧客保護を目的とした新規制の導入によって、オフショアブローカーが欧州域内の顧客に対し、規制が比較的緩いオフショア市場での取引の勧誘を積極的に行うきっかけとなってしまっていることも認識している模様である。

release date 2018.11.09

出典元:

ニュースコメント

迷走するバイナリ―オプション

ESMAはバイナリーオプションを禁止とする規制を導入したが、今回は、3カ月間の規制期間の再々延長となり、解除は2019年4月となる見通しである。ESMAは投資家保護という観点から今回の措置を延長する必要性を慎重に検討しており、再び延長になる可能性も残されている。バイナリーオプション禁止の動きは、賭博性が強いという意味もあり、欧州だけではなく世界中で行われている。米国では、取引所外のバイナリーオプションは違法となっている。日本においては、2013年に金融庁が短時間スパンの取引を禁止して取引期間を2時間以上とすることと、取引開始前に権利行使価格を決定して売値と買値を同時に提示する方式にするとの大幅な変更を実施したが、近年は、バイナリーオプションの禁止を検討しているという報道は見られない。何かと物議をかもすバイナリーオプションだが、ESMAの規制強化の波に日本国内も影響があるか、動向を注目していきたい。


Date

作成日

2018.11.09

Update

最終更新

2022.01.27

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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