Select Language

フィリピン、仮想通貨取引に関する新規制を導入

フィリピン、仮想通貨取引に関する新規制を導入

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:22
フィリピン、仮想通貨取引に関する新規制を導入

update 2021.08.31 15:22

年内に正式に導入される見込み

フィリピン証券取引委員会【以下、SECと称す】は、国内の仮想通貨取引事業者を対象にした規制草案を近日中に公開することを明らかにした。SECは、新規制を年内に正式に導入することを目指しており、投資家保護と同時に仮想通貨による新しい経済環境の確立につながることが期待されている。

また、同国の中央銀行であるBangko Sentral ng Philipinas[1]【以下、BSPと称す】も、仮想通貨取引に関しては肯定的な姿勢を示しており、すでに国内の仮想通貨取引事業者に向けて正式な運営ガイドラインを策定しているようだ。

SECのコミッショナーであるEphyro Luis B. Amatong氏は以下のようにコメントしている。

BSPとは、仮想通貨取引所の共同監査の件も含め、詳細を詰めている段階です。我々は、ともに取引プラットフォームとして機能する仮想通貨取引事業社を監督する必要性は非常に高いと認識しています。

Ephyro Luis B. Amatong, commissioner at Securities and Exchange Commission - Manila Timesより引用

新規制の導入により、投資家達は資産保護が保証される他、スタートアップ企業なども、イニシャルコインオファリング(ICO)による資金調達を行うことが可能となる。

さらにSECは規制の対象を広げ、ICOを実施する企業はSECへの登録を義務付けられる他、外国に拠点を置く海外のICO発行業者もフィリピン国内に支店を置く場合は、新規制を遵守する必要がある。現在、新規制の草案は、9月中旬の確定を目途に詰めの段階に来ているようだ。

release date 2018.9.6

出典元:

ニュースコメント

出稼ぎ労働者と仮想通貨

フィリピン中央銀行は、バーチャル通貨(VC)システムが、国内外の資金の迅速、且つより経済的な送金能力を考慮し、特に支払と送金のための金融サービスの提供に革命をもたらす可能性を認識しており、2017年初め、世界の多くの国に先駆け、ビットコインなどの仮想通貨に対する法律とガイドラインを発表している。
出稼ぎ大国とされるフィリピンは、国外からの送金と観光業で成り立っており、国の経済を支える出稼ぎ労働者は、人口の1割に及ぶとされる。国や中央銀行が仮想通貨の規制に乗り出したのは、海外からの送金手段として、銀行送金ではなく、経済的で処理が迅速な仮想通貨を利用する出稼ぎ労働者が増加していることも背景にあるといえる。価格変動の大きい仮想通貨においては、デメリットな側面もあることは確かだが、フィリピンに限らず、今後世界の出稼ぎ労働者が仮想通貨を国際送金手段として使い出すのは時間の問題であろう。


Date

作成日

2018.09.06

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

PayPayを使って海外FXとの入出金が可能に?Binance JapanとPayPayが提携を発表

Binance JapanとPayPayが業務提携を発表し、PayPayマネーを使った仮想通貨購入サービスの提供などが検討されています。本記事では、Binance JapanとPayPayの提携内容や、PayPayを使った海外FXとの入出金フローなどを解説します。
update2025.10.17 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

Exnessでシステムエラーによる入出金の不具合が発生?SNSでも報告が相次ぐ

2025年10月、海外FX業者Exnessで入出金エラーが発生し、SNSでも不具合報告が相次ぎました。銀行振込やbitwalletで送金できない事例が確認されており、復旧後も不安の声が続いています。
update2025.10.16 19:00

【本音で比較】海外FXのドル円スプレッドを3ヶ月徹底調査|数千円も業者によってお得に

Myforex編集部では、2024年11月20日〜2025年2月20日の3ヶ月間にわたり、海外FXのドル円スプレッドを1分ごとに独自調査。その結果、業者によって数千円以上のコスト差があることが分かりました。
update2025.08.01 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル