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機関投資家の参入により安定へと向かうビットコイン価格

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update 2021.08.31 15:22
機関投資家の参入により安定へと向かうビットコイン価格

update 2021.08.31 15:22

昨年末から仮想通貨市場に大手金融機関が軒並み進出へ

米国の仮想通貨調査会社であるSFOX[1]は、最新の市場調査で、機関投資家が仮想通貨市場へ参入してきたことにより、ビットコイン価格が安定してきたことを明らかにした。加えて、仮想通貨取引所間のビットコイン価格のばらつきも減少してきていることを報告している。

ここ数ヶ月間、ビットコイン相場では、以前のような激しい乱高下は見られず、安定した動きが続いているが、ビットコインの安定化の大きな要因として、機関投資家が仮想通貨市場での存在感を増していることが挙げられている。

昨年末、世界最大のデリバティブ取引所大手シカゴ・ボード・オプション(CBOE)[2]や 、CMEグループのビットコインの先物上場[3]を皮切りに、今年に入って仮想通貨分野へ大手金融機関が軒並み進出を果たしている。直近では、ゴールドマン・サックスや、ニューヨーク証券取引所の親会社であるインターコンチネンタル取引所【以下ICEと称す】もビットコイン先物の上場を予定しており、市場からの注目を集めている。ICEにおいては、仮想通貨関連の新たな会社として、Bakkt(バックト)をマイクロソフト等の複数の企業と共同設立する等、仮想通貨市場への関与を深めている。

機関投資家による大口取引が活発となることで、取引量全体の底上げがなされ、ビットコインに価格安定の効果をもたらしている。今年の資金流入において、半分以上が機関投資家の資金であり、このことからも、機関投資家の影響を大きく受けていることが伺える。

SFOXの成長戦略責任者のDanny Kim氏は以下のようにコメントしている。

機関投資家が積極的に仮想通貨取引に参入していなかった昨年までは、ビットコイン価格は、仮想通貨取引所によっては4.5%程の差異が発生していましたが、この差は現在では、0.1%以内に収縮しています。機関投資家によるトレンドが継続すれば、異なる仮想通貨取引所間の価格差を是正するだけではなく、更には価格変動の安定までへと波及するでしょう。最終的に、ビットコインは人々が望むような決済などにもふさわしい従来の通貨としての役割を担い、創始者が思い描いたPeer-to-Peerによって実現する仮想通貨システムとして完成するでしょう。

Danny Kim, the head of growth at SFOX

Danny Kim, the head of growth at SFOX - BUSINESS INSIDERより引用

また、SFOXは、ビットコイン価値が安定することで、仮想通貨に対する信頼度がより向上し、ビットコインの利用が拡大するとの見解を示している。

大規模な資金流入が見込まれる機関投資家の参入に対して、ポジティブに捉える者や、不必要なリスクを招く恐れが高いと意見を唱えるもの、バブルが再来するなど、様々な意見がとびかっており、今後の行方に注目が集まる。

release date 2018.9.3

出典元:

ニュースコメント

賛否両論ではあるが...

昨年の仮想通貨の勢いは、異常ともいえるほどの激しさであったが、今年に入りすっかりと勢いは冷め、価格は低迷している。しかし低迷期が続いているにも関わらず、機関投資家達は、次々と仮想通貨市場に参入しており、投資額も増えている。一見すると、機関投資家は、価格が下がるタイミングを見計らっていたようにも思える。機関投資家の参入により、もう1度バブルが来るだろうと期待している投資家の思いとは裏腹に、SFOXの調査結果では、急騰よりも安定化に結びついたようだ。

機関投資家の参入に伴い、仮想通貨取引所や、FX・CFDブローカー等は、機関投資家向けサービスも拡張している。機関投資家による仮想通貨の参入には、賛否両論はあるものの仮想通貨市場は更なる拡大が見込まれており、前述のようにビットコイン価格が安定することで、決済手段としての価値も上がるであろう。意見は様々であるが、今後も目が離せない分野であることは確かである。


Date

作成日

2018.09.03

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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