作成日
:2018.07.08
2021.08.31 15:22
世界最大手の仮想通貨取引所であるBinance(本社:Suite 603, Tower 2, Lippo Centre, 89 Queensway, Admiralty, HongKong)【以下、バイナンスと称す】のCEOであるChangpeng Zhao氏は、本年度、10億ドルの純利益を見込んでいることを明らかにした。Zhao氏はまた、同社の2018年上半期の収益は約3億ドル、一日の平均取引高は15億ドルに達していることも明らかにしている。
世界最大の取引量を記録するバイナンスは、今年1月には1時間で24万人の新規顧客を獲得し、登録ページが一時的にダウンする事態も発生している。現在の顧客数は香港の人口である790万を超える1,000万人に達しているというが、ハッカーからの攻撃も増加している。
今年の3月7日には、バイナンスの顧客口座からビアコイン(Viacoin,VIA)を不正に購入した後、最高値で売却しようとするハッキング事件が発生している。ハッキングの対象となった口座は、3か月にわたり不正アクセスを受けており、31の口座から出金が試みられたが、リスク管理システムによって盗難は未遂で終わっている。バイナンスは25万ドルの報奨金を用意するなど、犯人逮捕や再発防止に全力をあげているが、7月4日にはシスコイン(Syscoin,SYS)の不正取引が発見され、緊急メンテナンスを実施している。
バイナンスは2017年に北京で事業を開始したが、中国政府が仮想通貨に対して消極的な見方を示したことを受け、香港に拠点を移している。その後、今年3月に仮想通貨事業に前向きなマルタ島に事務所を設置し、6月中旬には英国領のジャージ島のDigital Jerseyと覚書を締結して、不換紙幣や新しいプラットフォームの提供を視野に入れるなど、積極的な事業拡大を行っている。バイナンスが今後、どのように展開していくのか注目が集まる。
release date 2018.7.8
作成日
:2018.07.08
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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