Select Language

インド、仮想通貨禁止令決定後も活気づく仮想通貨市場

インド、仮想通貨禁止令決定後も活気づく仮想通貨市場

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:23
インド、仮想通貨禁止令決定後も活気づく仮想通貨市場

update 2021.08.31 15:23

政府の政策に対し楽観的な見解を示す投資家

先月、インド中央銀行(Reserve Bank of India)【以下、RBIと称す】をはじめとする金融機関の仮想通貨取引禁止が決定されたインドであるが、その後も仮想通貨市場の活気は衰えず、投資家たちは楽観的な見解を示しているようである。

インドの仮想通貨市場は、仮想通貨取引禁止が決定された時点で、世界中のビットコイン取引全体の10%を担うほどの巨大市場であり、インド国内の12の仮想取引所にて500万人以上の投資家により一日当たりおよそ20~30億インドルピーに上る取引が行われていた。そのため、決定発表後すぐに仮想通貨取引禁止令撤回を求める請願活動が開始され、わずか5日間で22,000人もの署名を集めた。その後、仮想通貨取引禁止令は撤回されていないものの、インドにおける仮想通貨の取引量は増加の一途をたどっており、ビットコインの価格は350,001インドルピー(5,237USD)から618,000インドルピー(9,270USD)まで上昇している。

RBIは、仮想通貨を取り扱う企業に対し、規制導入までに3カ月の猶予を与えており、これにより、トレーダーたちは最後のチャンスとばかりに積極的にトレードを行っているようである。

仮想通貨取引禁止令は、インドにおける仮想通貨の将来性について協議するために立ち上げられた委員会による、最終的な決定であった。この決定に関しては、これに先立つ2月に財務相が、仮想通貨は法定通貨とはみなさず、ネズミ講に見られるようなリスクがあるなどとする警告を発表していたこともあり、特に大きな混乱は見られなかった。また、これと同時に、仮想通貨取引所に対しても税務当局の手入れがあったことが明らかとなっている。

仮想通貨取引所BuyUcoinのCEOであるShivam Thakral氏は、次のようにコメントしている。

仮想通貨業界では、政府が仮想通貨取引を完全に禁止することはできないだろうという肯定的な見方があります。投資家は、金融機関が使用できなくとも、仮想通貨取引プラットフォームへ切り替え引き続き取引を行うことができます。新たな投資家らがぞくぞくと我々の取引所で取引を開始しています。このことが好材料となり、仮想通貨価格が再上昇し、既存の顧客にとっても大きな利ザヤ獲得が見込めることから、新規投資家の誘導に力を入れています。

Shivam Thakral, CEO of cryptocurrency exchange BuyUcoin

インドでは仮想通貨取引禁止令が発令されたものの、仮想通貨コミュニティ内では楽観的な見方が優勢であるようだ。仮想通貨禁止令に対し、撤回を求める請願活動がほとんど見られなかった中国とは対照的に、インドでは政府の決定に対する裁判が開始されている。

法律事務所Tanikella Rastogi Associates(TRA)のマネージングパートナーであるAnirudh Rastogi氏は、次のようにコメントしている。

この法令は、包括的視点からいくつかの点で争うことができると考えています。利用者にはトレードする権利があり、この権利に絶対的な制限をかけることはできません。規制はあくまでも合理的であるべきで、今回のような取引を全面禁止するという規制の適用は必要がないと考えます。

Anirudh Rastogi, managing partner at a law firm that represents several Indian cryptocurrency exchanges

release date 2018.5.6


Date

作成日

2018.05.06

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Bybitが日本ユーザーの新規登録を停止!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybitが2025年10月31日をもって日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。既存ユーザーは継続利用できるものの、締め出しも時間の問題と予想する声も少なくありません。本記事では、Bybitの発表内容や海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.11.06 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

FXGT破綻の噂がSNSで再浮上、CEOは「完全なデマ」と否定

海外FX業者のFXGT(エフエックスジーティー)が「経営破綻の危機にある」との噂が一部で広がっています。噂が流れているのは主にX(旧Twitter)で、FXGT公式はこれを否定しています。当サイトではFXGTにこれらの噂について、事実確認を行いました。
update2025.11.04 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

Exnessで10月に2度もサーバーダウン!?SL設定のユーザーは損失補填

海外FX業者のExnessで、10月に2度のサーバーダウンが発生しています。一連のトラブルが原因で、損失を被ったユーザーも少なくないようです。本記事では、報告されている不具合やExnessが実施した補償などについて説明します。
update2025.10.30 19:30

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル