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ESMAとFCA、ブローカーへライセンス見直し検討を要請

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update 2022.01.28 11:27
ESMAとFCA、ブローカーへライセンス見直し検討を要請

update 2022.01.28 11:27

マイナス残高保護の義務化を目指す

欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】と英国金融行動監視機構(The UK Financial Conduct Authority)【以下、FCAと称す】は、直近のレバレッジ規制並びにマイナス残高保護に対する対策に続き、規制下のブローカーに対し、ライセンス見直しの必要性を通知したことが明らかになった。

通知によると、企業は新しい規定に基づき、変更事項全てを現在の自己資本充実度評価(ICAAP)における期待事項に反映し、資本要件と流動性要件について詳述することが義務付けられる。これにより、統合的リスク管理及び自己資本管理の徹底を目指すとみられる。

ESMAが策定した新しい規制枠組みの中で重要な要素の1つとなる、不利な市場環境から顧客を守るという観点から、全てのブローカーは、マイナス残高に対する保護により、現状抱えているリスクや保有する資本、そして流動性にどのように影響するのかを慎重に検討する必要がある。

IFPRU 125Kライセンスを保有するブローカーにおいては、費用収益対応の原則(Matched Principal limitation)とIFPRU 1.1.12Rによって市場リスクを有することが制限されているため、マイナス残高保護の提供が現在のPart 4a Permission許可と互換性があるかどうかを検討する必要がある。また、IFPRU 125Kライセンスブローカーは、マイナス残高保護の規定を満たすためにライセンスをアップグレードするか、資本を増加するかのいづれかの選択をFCAに回答するよう義務づけられており、今後数週間で同規定がさらに明確化されることが予想される。

一方、レバレッジ制限に関しては、規制導入日の新規ポジションにのみ適用され、導入日以前より保有している既存のオープンポジションについては、以前のレバレッジが引き続き適用されることになる。ESMAは、ブローカーに対し、顧客が最善の利益を確保できるよう、移行期間中の対処法について慎重に検討するよう促している。

この度のESMA及びFCAによる追加規制で、多数のブローカーがビジネスモデルの見直しを行うことにより、自社の資本および流動性における内容が変更される可能性があり、今後の業界全体の収益への影響が予想される。

release date 2018.4.6


Date

作成日

2018.04.06

Update

最終更新

2022.01.28

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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