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タイ、仮想通貨取引や投資に対し課税を発表

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update 2023.06.12 14:43
タイ、仮想通貨取引や投資に対し課税を発表

update 2023.06.12 14:43

取引には7%の付加価値税、投資収益には15%のキャピタルゲイン税を課税

タイの財務省は、国内の仮想通貨市場に対する規制強化のため、仮想通貨の取引や投資に対し課税を課すことを明らかにした。

3月27日に行われた閣議において、アピサック・タンティボラウォン財務大臣は、タイ政府が仮想通貨による取引を包括的に規制するために仮想通貨取引に対する税制度を決定したことを発表した。同発表によれば、今後、仮想通貨取引に7%の付加価値税(VAT)が課され、投資収益には15%の資本利得税が課されることになる。

この規制に関する草案作成には数か月を要し、3月中旬にはタイの行政府が2つの草案の承認に動き出している。この動きに対し、仮想通貨に対する包括的な規制を政府に強く訴えていたタイの副首相であるウィサヌ・クルアガム氏が後押ししたことで、同草案が早急に可決されるに至った。

しかし、この新しい税法の適用は、業界の成長を妨げ、投資家がタイの仮想通貨ビジネスに参加することを妨げる可能性があることも指摘されている。元財務大臣であり、タイフィンテック協会(The Fintech Association, TFA)の会長を務めるコーン・ジャーティカワニット氏は、タイ政府は保守体質から、厳格な規制を強制することにならないように注意しなければならないと述べている。

タイは、これまで仮想通貨業界に対し、一見寛容な態度を示していた。昨年9月に、タイの証券取引委員会(SEC)は、潜在的なハイテク企業を含むビジネスへの資金調達を促し、新興企業の資金調達需要に応えるべく、将来性があるICOを実現することを発表するなど、ICOに対し一時期強気な姿勢を取っていた。しかしSECは同時に、ICOと仮想通貨での不正行為が発生していることを認識し、デジタルイノベーションのサポートとICO詐欺からの投資家保護のバランスを保つためにICOに対する適切なアプローチを検討しているとし、民間からのコメントや提案を求めていた。

タイ中央銀行による銀行間での仮想通貨取引の禁止に続き、この度新しい税率が適用されることを受け、政府が主張するバランスに対し多くの投資家や起業家は疑問を抱いているようだ。

現状多くの新興企業が、ブロックチェーンの新興企業の設立地として、規制が緩和なシンガポールを選択していることも報告されており、タイでの仮想通貨に関する規制が厳しくなるにつれ、更なる新興企業の流出が懸念される。

release date 2018.4.2


Date

作成日

2018.04.02

Update

最終更新

2023.06.12

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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