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CME、NEXグループを55億ドルで買収へ

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update 2022.07.18 17:52
CME、NEXグループを55億ドルで買収へ

update 2022.07.18 17:52

CME、NEXグループの買収に伴い幅広いサービスの展開目指す

3月29日、世界最大のデリバティブ取引所であるシカゴ・マーカンタイル取引所を運営するCME Group Inc.(本社:20 South Wacker Drive Chicago, Illinois 60606 USA)【以下、CMEグループと称す】は、旧ICAPとして知られる英国大手の債券・デリバティブブローカーであるNEX Group plc(2 Broadgate, London EC2M 7UR, UK)【以下、NEXグループと称す】に対して提案していた買収に関し、合意に達したことを発表した。

買収金額は、1株当たり現金500ペンスとCME株式0.0444株の条件で、現時点での株価と為替相場では1株当たりが10ポンド相当になり、総額では39億ポンド(約55億ドル)となる。提案された取引は、両社の取締役会によって全会一致で承認されており、2018年後半の規制当局およびNEX株主の承認を以って完了する見込みとなっている。

CMEグループの執行役会長兼CEOであるTerry Duffy氏と、NEXグループのCEOであるMichael Spencer氏は、それぞれ次のようにコメントしている。

市場参加者が取引コストの削減とリスクマネジメントをより効果的に行う方法を模索している今、今回の買収によって、我々は世界中の顧客に大きな価値と効率性を生み出すことが可能になります。我々は1つの組織として、先物、現金、OTC製品およびポストトレードサービスなどの複合的なビジネスを多様化しつつ、より幅広い顧客層に対応するために各企業の補完的な強みを活用することができるようになるでしょう。Spencer氏と彼の経営陣は、金融市場の中心にある世界クラスの組織を構築しました。我々は、NEXが顧客、取引先、決済パートナーとの長期的な関係を維持することに注力しています。欧州とアジアにNEXの拠点を根付かせ、CMEの技術基盤をしっかりと備えることで、FXや、レポ取引、現物商品、先物商品を提供するためのネットワークを拡大していく予定です。

Terry Duffy, CEO of CME

NEXとCMEの合併は、業界に大きな変化を与えるでしょう。現金や先物商品とOTCサービスを結びつけることは、顧客に対し、取引へのアクセス改善や財務効率の向上を提供するだけでなく、高品質なデータセットなどのユニークなサービス提供ができるようになるでしょう。 技術とイノベーションの機会は多様で驚異的であり、顧客にはより良いサービスが提供されるでしょう。また、欧州の本拠地としてロンドンを選択したCMEの決定は、英国の金融サービス業界にとって大きな希望となるでしょう。

Michael Spencer, CEO of NEX

買収完了後、Spencer氏はCMEグループの取締役会に加わり、今後はNEXビジネスの統合化と継続的な進化を目指し特別顧問を務めるほか、合併会社の大使にも就任する予定となっている。今回の買収は、世界中の顧客にとって、取引およびポストトレーディングサービスが強化されるだけでなく、戦略的にも経済的にも魅力的なものとなるだろう。

release date 2018.3.29


Date

作成日

2018.03.29

Update

最終更新

2022.07.18

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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