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日本金融庁、FX取引の規制を検討する特別委員会を設立

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update 2022.01.28 12:08
日本金融庁、FX取引の規制を検討する特別委員会を設立

update 2022.01.28 12:08

レバレッジ1:10への引き下げ案を見直し予定

日本の金融庁(Japan Financial Services Agency,JFSA)が、FX取引における新しい規制を検討する委員会を設置したことが明らかになった。為替市場と個人投資家に対するリスクを明確化し、リスク回避の最善策を判断することが目的という。

金融庁は11月に、投資家保護や金融機関の想定外の損失を防ぐ観点から、日本国内のFX取引におけるレバレッジの引き下げや、FXブローカーの自己資本規制比率の見直しを検討していることを発表したが、ブローカーや投資家達からは規制が厳しいとの抗議が相次ぎ、これを受けて特別委員会の設置に至ったとのことだ。

金融庁は、投資家保護の観点からレバレッジ規制を検討したというものの、すべてのFX取引を、店頭取引から、金融先物取引専門の東京金融取引所での取引へ移行したいという考えがあるようだ。実際に、取引所為替証拠金取引(くりっく365)においては、レバレッジ規制の対象から除外する案も出ており、これにより店頭業者を取り締まり、東京金融取引所による日本の小売FX市場の独占化を進めることができる。

金融庁は2010年に1:50、2011年に1:25と、二段階に分けてレバレッジを引き下げるなど、ブローカーへの規制を年々、厳しくしているが、世界最大規模の日本のFX市場の成長は続いている。しかし、金融庁が提示した、レバレッジの上限を1:10へ引き下げる案については、業界からも反対の声が挙がっており、委員会で見直しが行われる予定である。

さらに、委員会では、ブローカーのリスク管理や自己資本比率についての規制も検討される。米国では、個人トレーダーへサービスを提供するすべてのFXブローカーに対し、2,000万ドルの資本要件を設定することで、ブローカーの事業拡大を防いでいる。

一方、金融庁が日本国内のFXブローカーに対し、厳しい規制を強いれば、日本人トレーダーが、規制の緩いオフショアブローカーへ乗り換えたり、仮想通貨への投資に乗り出すことも十分に考えられ、トレーダーのリスクをかえって高めることが危惧されている。

また、日本では、ビットコインの人気が非常に高く、ビットコイン市場の取引の約40%は日本人が占めるといわれている。ビットコインの普及に向けた法的整備も進んでいるが、これらは、主にマネーロンダリング防止のための規制であり、取引における規制ではない。

海外FXブローカーは、長年にわたり、日本人向けに、海外からサービスを提供している。国内FXでは利用できないハイレバレッジや、様々なボーナスによって人気を集めており、今回、規制強化となった場合、海外FXブローカーへの流出が更に進むことが考えられる。

release date 2017.12.21


Date

作成日

2017.12.21

Update

最終更新

2022.01.28

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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