作成日
:2017.12.08
2021.08.31 15:23
12月8日、旧FXCMとして知られるGlobal Brokerage Inc.【以下、GLBRと称す】は、米国市場のクローズと共にナスダックに上場廃止を報告した。
GLBRは、ナスダックに対し自発的に上場廃止する意向を通知し、12月19日には、米国証券取引委員会(The US Securities and Exchange Commission)【以下、SECと称す】へ、Form 25(上場廃止の申請書)を提出する予定だという。ナスダック上場銘柄としてのGLBRの株式取引は、12月28日をもって、終了することとなった。
ナスダックはGLBRが上場を維持するための条件として、10月30日までに、10営業日連続で市場価値1,500万ドル超え、かつ30日連続で1株1ドル以上で取引されることを要求していたが、GLBRはこの上場規定を満たすことができなかった。その後11月初旬に、SECからもGLBRに対しナスダックから公開株式の廃止が通知された。
GLBRは、米国証券取引法に基づき、報告開示義務を終了する意向を示している。一定条件を満たしていれば、上場廃止後最長12ヵ月以内に、開示義務が消滅することになる。
FXCMは、GLBRとの関係を明確にするための企業声明を発表し、Leucadia National Corporation(本社:520 Madison Ave, NY 10041 USA)(NYSE: LUK)【以下、Leucadiaと称す】へのローン返済に関する詳細を明らかにしている。
声明では、Leucadiaは、49.9%保有しているFXCMの株式を最大65%まで引き上げることが可能であり、残りの50.1%はGLBRが保有していることが述べられていた。
FXCMは、8月にファストマッチの保有株売却により、Leucadiaに対し売却額の一部である約4,670万ドルの支払いを完了している。
最も重要なのは、FXCMがこのGLBRの件について、顧客へのサービスに影響がないと主張している点である。FXCMはGLBRの義務に対する責任はなく、唯一の責任となるのはLeucadiaへの返済のみであることを強調した。FXCMは、10月にGLBRとの経営契約を終了している。
release date 2017.12.8
作成日
:2017.12.08
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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