作成日
:2017.10.09
2021.08.31 15:23
台湾の金融監督当局である金融監督管理委員会(Financial Supervisory Commission )は、ICOを支援していくことや、仮想通貨やブロックチェーン技術を受け入れる姿勢であることを表明した。台湾は、ICOを禁止した中国と韓国等とは異なり、ビットコイン受け入れに前向きな日本の姿勢に追随するようだ。
この表明は、台湾金融監督管理委員会の委員長であるWellington Koo氏が、規制緩和に向け長年フィンテックを推進する台湾国民党のJason Hsu氏から、台湾の方針の明確化の要請を受け発表したものである。Koo氏は、台湾にて仮想通貨を完全に禁止する予定はなく、ブロックチェーン技術と仮想通貨を試行する技術者を支援していくことを約束している。
前述の台湾国民党のJason Hsu氏は以下のようにコメントしている。
中国と韓国がICOを禁止したからと台湾が追随するべきではありません。今後、大きな成長が期待されます。我々は、仮想通貨を証券のように厳しく管理、監視する日本の業界を模倣するべきです。中国と韓国のICO禁止により、台湾の株式市場と不動産にすべての資金が流入することを心配しています。
Jason Hsu,Taiwan's Nationalist party
Koo氏の表明後、台湾金融監督管理委員会では、フィンテック活動や自由なブロックチェーンの開発が認められる新しい法案が採択されたという。
中国では、9月初めに規制当局によりICO禁止が発表され、中国国内における仮想通貨取引も全面的に停止された。その後韓国にても、9月末にICO禁止が発表された。一方、日本では今年の4月より、ビットコインの法的位置づけを明確にした改正資金決済法が施行され、先月末には、金融庁が仮想通貨取引所を運営する11社を仮想通貨交換業者として認定するなど、仮想通貨に対して前向きな姿勢をとっている。
ビットコインは中国のICO禁止措置後、一時急落したものの、その後は値を戻しており、先日は4581ドルの高値を記録するなど積極的な動きを示している。
release date 2017.10.09
作成日
:2017.10.09
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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