Select Language

スイス金融当局、偽の仮想通貨Eコイン販売業者を摘発

スイス金融当局、偽の仮想通貨Eコイン販売業者を摘発

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:23
スイス金融当局、偽の仮想通貨Eコイン販売業者を摘発

update 2021.08.31 15:23

偽の仮想通貨Eコインで、年間400万スイスフランを集金

9月19日、スイス金融市場監督局(The Swiss Financial Market Supervisory Authority )【以下、FINMAと称す】は、偽の仮想通貨を販売した疑いで、QUID PRO QUOなどの事業者3社を閉鎖したことを発表した。

今回、摘発された事業者は、Eコインと呼ばれる仮想通貨を1年以上にわたり販売しており、数百人の顧客から、少なくとも400万スイスフランの資金を集めていたとされる。Eコインは、ビットコインのようなブロックチェーン技術を利用してネットワーク上に保管される仮想通貨とは異なり、事業社のローカルサーバー上のみで管理されていたという。

なお、FINMAは、顧客が投資した資金のうち、200万フラン相当をすでに回収しており、今回摘発した事業者が行っていた活動について、銀行の預金引受業務に該当するため、提供元が金融ライセンスを保有していない場合は、違法行為であると指摘している。

スイスの銀行は、長年、厳格な守秘義務を保持し、世界中から資金を集めてきていたが、近年は国際的な脱税の取り締まりを受け、新しい利益獲得の方法を模索していた。多国籍企業の多くが本社を構えるスイスのツーク州では、企業への優遇措置として低い税率を設けているが、金融業界の新たな成長分野である、仮想通貨の拠点へ転換しようとしている。今回の摘発は、成長過程の仮想通貨への投資には、さまざまなリスクが伴うことを示す一例となった。

先日、中国では国内仮想通貨取引が全面停止され、中国規制当局が北京に拠点を置く取引所に対し、顧客に取引停止に関する詳細情報を通知するよう要請したことが明らかになったが、FINMAの対応は、この中国の動きの影響を少なからず受けているであろう。先週、JPMorgan Chase & Co.(本社:270 Park Ave New York NY 10017 USA)のCEOであるJamie Dimon氏が、ビットコインは詐欺であり、崩壊を免れないであろうという批判的な発言をしたことからも、世界各国の規制当局や銀行が、急成長する仮想通貨のオンライン取引における詐欺のリスクを懸念しており、FINMAも、不正行為の摘発に動いたようである。

release date 2017.09.19


Date

作成日

2017.09.19

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

オオカミコイン(OKM)は怪しい?オオカミプロジェクトの特徴やSNSでの評判

オオカミコイン(OKM)は、オオカミカードを発行するオオカミプロジェクトの仮想通貨です。海外取引所のMEXCに上場していますが、SNS上では怪しいという声も見られます。本記事では、オオカミコインの特徴、SNSでの評判、怪しいポイントなどを紹介します。
update2025.04.11 19:00

ワールドコイン(WLD)の換金方法は?日本円に現金化する手順を解説

ワールドコイン(WLD)は、OpenAI社のCEOであるサム・アルトマン氏らが手掛ける仮想通貨プロジェクトです。登録したユーザーには、仮想通貨WLDが無料配布されます。当記事では、ワールドコインを日本円に換金する手順や、換金時の注意点などを解説します。
update2025.04.16 19:30

Exnessの海外入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExnessで海外送金による銀行口座の凍結が発生している事例を取り上げていきます。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

MT4のバックテストに正確なヒストリカルデータが必須!無料・有料データを比較

MT4でバックテストをする際にはヒストリカルデータの取得が必要です。ヒストリカルデータは無料と有料のものがありますが、どっちがいいのか、気になる人もいるでしょう。本記事では、ヒストリカルデータのダウンロード方法を詳しく解説します。
update2025.03.26 19:30

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

仮想通貨INITの将来性は?アプリチェーン統合レイヤー1「Initia」の特徴や評判

仮想通貨INITは、複数のアプリチェーンを統合するレイヤー1ブロックチェーン「Initia」のネイティブトークンです。当記事では、INITの将来性やSNSでの評判、Initiaの特徴などを解説します。
update2025.04.24 19:00

MT4初心者必見!FX自動売買EAバックテストのよくあるトラブルと対策集

バックテストをした際にEAを選択できない、途中でテストが止まる、結果が安定しないなどの症状が発生することがあります。本記事では、バックテストをした際に発生する症状別に対処方法を解説します。
update2025.05.13 19:00

ビットコインを500円分買ってみた!利益額や買ってみた感想を紹介

Myforex編集部では、実際にビットコインを500円分購入してみました。今回の記事では、ビットコインを500円分買ってみた投資結果や利益額、買ってみて感じた感想、ビットコインの買い方などを解説します。
update2025.02.27 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル