Select Language

カナダ証券管理局 ICOに関する規制を検討

カナダ証券管理局 ICOに関する規制を検討

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:23
カナダ証券管理局 ICOに関する規制を検討

update 2021.08.31 15:23

米国、シンガポールに続き、カナダもICOに関する規制を検討

カナダ証券管理局(The Canadian Securities Administrators)【以下、CSAと称す】は、今後、イニシャルコインオファリング(デジタル通貨やトークン発行による資金調達、ICO)を、証券取引法の下、規制していく立場にあることを表明した。近年急速に拡大している仮想通貨関連における法整備に、米国、シンガポールに続き、カナダも乗り出したようだ。

今回のCSAの通知内容は、ホワイトペーパーや目論見書の登録要件や、ICOの実施や管理に関わる企業の要件に関して扱われている。

CSAは、ICOによるトークン販売時、トークンの販売者が目論見書の要件を免除する場合は、適格投資家(規制当局によって非公開企業やヘッジファンド等の未登録証券に投資する事を認められた個人または法人)に売却​​する必要があり、適格投資家以外の投資家へトークンを販売する場合には、目論見書を交付する必要があることを強調した。

投資家は、十分な情報に基づいた意思決定を行うため、資金調達の背後にある基本的な情報をホワイトペーパーから取得することができる。しかし、CSAは、ホワイトペーパーについて、規定の目論見書と構成が異なることが多く、情報として不十分であることを指摘している。ホワイトペーパーとは、資金調達の目標、プロジェクトの内容、コイン・トークンの売却数、提供期間など、ICOトークンの主要な情報を開示している一つの文書形態である。

ICOによる資金調達の内、特定のトークンにおいて、カナダの証券取引法に基づいた規制や、投資家保護の必要性が指摘されている他、今後証券取引に分類するべきだとの意見も出ている。証券取引に該当するトークンの判断基準は、トークンの形態に基づいて判断される。

ICOトークンが証券取引法の規制対象となれば、トークンの販売者は、投資家保護のために規制を受けることになり、規制に違反して販売した場合、証券取引法違反に問われる可能性があることを明らかにした。

CSAは、ICOトークンが証券取引法の対象になった場合について、次のようにコメントをしている。

投資家は、取引が証券取引法に違反して行われた場合、証券取引法を遵守していない個人または企業に対して取引を撤回する権利があり、また、取引に伴う損失の賠償等、民事救済措置を講じることができることに対しても、留意すべきである。

CSA

CSAは、現時点においては、対応策の詳細を明らかにしていないものの、ICOトークンの販売者が証券取引法を遵守しない場合は、様々な措置を行うことを示唆している。

日本国内では、まだあまり浸透していないICO投資であるが、ICOが普及するにつれ、直にカナダや、アメリカ、シンガポールのように、課題となるであろう。

release date 2017.08.24


Date

作成日

2017.08.24

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

【独自】海外FX利用で銀行口座が凍結・解約された一部始終!「自分には関係ない」は危険かも

みんなの銀行の口座を実際に凍結・解約されたトレーダーから当サイトに寄せられた情報をもとに、解約までの流れを一部始終紹介します。海外FXユーザーにとって、銀行口座凍結は決して他人事ではありません。海外FX利用時に注意すべき送金パターンも説明します。
update2025.08.12 19:00

XMのビットコインスプレッドはExnessの2倍広い!それでも「ナシ」ではない理由とは?

Myforex編集部では、2025年1月10日〜4月10日の3ヶ月間にわたり、XMTradingにおけるビットコインのスプレッドを独自調査。その結果、狭い業者と比べて2倍以上の差があることが分かりました。
update2025.09.05 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

SNSでステーブルコイン利息の議論が勃発!Bybitで手軽にUSDT等を高利回り運用

ここ最近、SNS上ではステーブルコインの利回りに関する活発な議論なども見られます。本記事では、SNSで話題となった議論を整理しつつ、Bybitでのステーブルコインの運用方法や、海外FXとの仮想通貨入出金ルートの全体像などをまとめます。
update2025.10.01 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル