Select Language

ブロックチェーン新興企業コインダッシュ 700万ドルのハッキング被害

ブロックチェーン新興企業コインダッシュ 700万ドルのハッキング被害

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:23
ブロックチェーン新興企業コインダッシュ 700万ドルのハッキング被害

update 2021.08.31 15:23

トークン販売ページのハッキングにより、イーサリアム送金先アドレスが改ざん

ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨トレード及び資産運用サービスを提供するイスラエルの新興企業、コインダッシュは17日、ウェブサイトのハッキング被害にあい、イニシャル・コイン・オファリング(デジタル通貨やトークン発行による資金調達、ICO)に参加しようとした出資者からの資金700万ドル(約7億8500万円)が盗まれたことを緊急発表した。

同社ウェブサイトでの発表によると、ICO参加希望者へは、イーサリアムで特定のアドレスへ送金を指示していたという。しかし、ICO公開直後にトークン販売ページがハッキングされ、送金先アドレスが偽のものに改ざんされた事から、わずか3分ほどの間に、700万ドル相当のイーサリアムが、同社とは関係のないところへ送金されたと主張している。現在もこのサイバー攻撃は続いており、実行者の特定に急いでいるが、同社ではICO用のウェブサイトを閉鎖し、不特定イーサリアム送金アドレスへの送金を停止するよう促している。

コインダッシュのICOは、2017年7月17日より開始され、28日間、もしくは調達額が1,200万ドルに達するまで継続される予定であった。サイト閉鎖前の時点で640万ドルが調達できたとし、正しく送金が行われた投資家はもちろん、同社サイト閉鎖前に偽アドレスへ送金してしまった投資家に対しても、同社が発行するトークンにて補償を行うと説明した。

同社ウェブサイトは現在も閉鎖されており、現在も実行犯の特定を急いでいる。ICOの受付は終了しているが、サイト閉鎖後、偽アドレスへ送金された資金については補償の対象外としている。

release date 2017.07.17

ニュースコメント

ICOは株式公開に変わる新たな資金調達方法

企業の資金調達には、様々な方法がある。上場企業であれば、証券取引所を通じて新規株式公開を行う、Initial Public Offering(IPO)が主流ではある。しかし、スタートアップ企業やオンラインコミュニティに至っては、IPOではなく、独自のデジタルトークンを売却することで資金調達を行う、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)を実施しているケースが増えている。ICOであれば、株式公開を行う手間を減らすだけでなく、トークンを用いた新たなビジネスを構築できる可能性もある。

デジタルトークンは、株式でもなければ、ビットコインやイーサリアムのような仮想通貨とも異なり、通貨に交換するための交換券のようなものである。トークンは、世界的な仕組みや考え方が統一されておらず、トークンを有価証券とみなすかという判断は国によって異なるため、まだまだ発展途上のシステムといえる。そのため、今回のようなハッキング被害については、投資家リスクの認識、及び、企業の対応が非常に重要である。


Date

作成日

2017.07.17

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

【独自】海外FX利用で銀行口座が凍結・解約された一部始終!「自分には関係ない」は危険かも

みんなの銀行の口座を実際に凍結・解約されたトレーダーから当サイトに寄せられた情報をもとに、解約までの流れを一部始終紹介します。海外FXユーザーにとって、銀行口座凍結は決して他人事ではありません。海外FX利用時に注意すべき送金パターンも説明します。
update2025.08.12 19:00

XMのビットコインスプレッドはExnessの2倍広い!それでも「ナシ」ではない理由とは?

Myforex編集部では、2025年1月10日〜4月10日の3ヶ月間にわたり、XMTradingにおけるビットコインのスプレッドを独自調査。その結果、狭い業者と比べて2倍以上の差があることが分かりました。
update2025.09.05 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

SNSでステーブルコイン利息の議論が勃発!Bybitで手軽にUSDT等を高利回り運用

ここ最近、SNS上ではステーブルコインの利回りに関する活発な議論なども見られます。本記事では、SNSで話題となった議論を整理しつつ、Bybitでのステーブルコインの運用方法や、海外FXとの仮想通貨入出金ルートの全体像などをまとめます。
update2025.10.01 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル