作成日
:2025.04.07
2025.04.07 16:17
海外FX業者のFXGT(エフエックスジーティー)が、ミャンマーで発生した大地震の被災者支援を発表しました。現地で被災者を支援している団体に対して、寄付を行ったとしています。
最近ではイメージ戦略の一環として、チャリティ活動に取り組む海外FX業者も増えてきました。FXGTによる今回の活動も被災者の支援に加えて、自社のイメージアップを目的に実施したものと考えられます。
取引環境の悪化や出金拒否の増加により、ここ数年でFXGTはブローカーとしての評判を落としつつあり、一部では経営破綻の可能性も噂されるようになりました。本記事では、FXGTが近年イメージアップを図っている背景を考察します。
3月28日にミャンマーで発生した大地震を受けて、FXGTでは現地で医療支援や生活必需品・避難所を提供しているバンコクヘルプコミュニティ財団に寄付を行ったことを発表しました。FXGT(エフエックスジーティー)では自社のコミュニティを通じて、引き続き支援を呼びかけていくとしています。
同社は今年3月にもチャリティ活動の実施を報告しており、タイのサイヨーク郡において、20世帯分のソーラーパネルを設置する資金を寄付していました。FXGTでは2024年以降、不定期で類似する支援を実施しています。
海外FX業者の中でも高額なボーナスで人気を博したFXGT(エフエックスジーティー)ですが、近年ではその評判に陰りが見られます。2025年以降SNS上では、経営破綻を心配する投稿も見られるようになりました。
最近になりFXGTが評判を落としている背景を解説します。
当メディアが入手したリアルトレードのデータから、FXGTにおけるユーザーの取引量が1年前と比較して、1/10まで減少していることが確認できました。取引量のデータでは、ユーザー数減少の兆候が見られます。
FXGTのユーザーが減少した主な原因として考えられるのが、出金拒否の増加と取引環境です。以前から度々FXGTによる出金拒否が話題になることがありましたが、2025年に入ってからはSNS上で拒否されたことを報告するユーザーが増加しています。
加えて、FXGTの利用規約では、違反行為の「疑い」があれば出金を拒否できることになっていることから、違反行為がなくともFXGTの判断次第で出金拒否できる点も、ユーザーの不満に繋がっているようです。
取引量が減少すればFX業者の収益も減少するため、最近の出金拒否の増加は、資金繰りの悪化によるものなのではないかと不安視するユーザーも投稿も一部で見受けられます。
企業がチャリティなどのCSR活動を行う目的は、利害関係者との信頼関係構築や自社のイメージアップにあります。FXGTでは2024年にもチャリティ活動を行っていることから、最近の評判の悪化を受けて活動に力を入れ始めたというわけではなさそうですが、今回の支援も自社のイメージアップ戦略の一環であることは間違いないでしょう。
XMTrading(エックスエムトレーディング)でも類似する取り組みを行っており、FXGTだけが特別チャリティ活動に熱心というわけではありません。被災地への支援自体は評価されるべきですが、今回の取り組みによってFXGTに対するユーザーのネガティブなイメージを払拭することは難しいでしょう。
出金拒否だけではなく、取引環境の悪化もユーザーのFXGT離れを加速させる一因になっていると考えられます。
FXGTのECN口座を例にすると、流動性が高い時間帯は平均的なスプレッドでレートを配信していますが、早朝の流動性が低い時間帯では他社よりもスプレッドが広がりやすい傾向にあります。
早朝はどの海外FX業者もスプレッドが拡大する傾向にありますが、FXGTは特に広がりやすいといえるでしょう。そのほか、肝心な時にスリッページが発生するといった意見もあり、取引環境に不満を感じているユーザーは少なくないようです。
当サイトが関係者にヒアリングを行ったところ、実際にFXGT(エフエックスジーティー)の業績が悪化していることが明らかになりました。現在は数年前の水準まで、業績を回復させることを目標にしているようです。
一方で、経営破綻の噂については、資金は潤沢だとして破綻の可能性を否定しています。出金拒否をはじめとする最近のネガティブな評判は把握しておらず、必要であればExness(エクスネス)のように業績や会計報告書などの公開も検討するとしています。
関係者は、ユーザーの不信感を払拭するための取り組みを強化する方針を示したものの、一度失った信頼を回復するのは容易ではないかもしれません。
FXGT(エフエックスジーティー)のX公式アカウントでは今回の支援をポストしていますが、ユーザーの反応は見られません。被災地への支援は評価されるべき取り組みですが、こういった活動だけでトレーダーの信頼を回復することは難しいでしょう。
FXGTが業績を回復するにはトレーダーの不満に耳を傾け、ブローカーとしてのサービスの質を向上させる必要があります。スプレッドやスリッページといった取引環境のほか、サポートの改善も不可欠です。
特に出金拒否については、対象となる違反行為や「疑い」と判断する基準を今以上に明示すべきかもしれません。イメージ戦略だけではなく、根本的なサービスの改善が求められており、現在FXGTは大きな岐路に立たされているといえます。
作成日
:2025.04.07
最終更新
:2025.04.07
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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