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MetaQuotesがアジア太平洋地域でリストラを実施か

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update 2024.08.20 04:06
MetaQuotesがアジア太平洋地域でリストラを実施か

update 2024.08.20 04:06

MT4/MT5を開発するMetaQuotes社が日本を含むアジア太平洋地域で、大規模な人員整理をしているとの報道が金融関連メディアで行われました。(*1)

MetaQuotes社から本件に関する情報は発信されていないものの、直近で同社の公式ページ内容に変更があったことが確認でき、アジア太平洋地域での活動方針に何らかの変更があった可能性があります。

(*1)MetaTrader、MetaTrader 4、MetaTrader 5、MT4、MT5は、MetaQuotes Ltdの商標または登録商標です。

アジア太平洋地域でスタッフを解雇との情報

2024年6月、MetaQuotes社がアジア太平洋地域で大規模なレイオフを実施したとの報道が、一部の金融関連メディアで行われました。スタッフの解雇があったのは、具体的には中国やシンガポール、オーストラリアなどの地域だとのことです。

MetaQuotes社は幅広い地域で企業活動を展開しており、2022年9月26日の時点では、本社のあるキプロスのリマソールを含む、以下の8つの地域にオフィスを構えていたことが確認できています。

MetaQuotesの拠点のイメージ

この8つのうち、アジア太平洋地域に位置するのは日本と中国、シンガポール、オーストラリア、タイの5か国です。

今回の報道を受け、MetaQuotes社の問い合わせページを確認したところ、問い合わせ先として記載されていたのはキプロスとUAE、パキスタン、メキシコ、トルコのオフィスのみで、先ほどの5つの国の情報は確認できませんでした(2024年7月3日時点)。

MetaQuotesホームページで確認できる拠点一覧

画像引用:MetaQuotes

なお、過去のページを確認することができるWayback Machineを使い、上記ページの変更履歴を確認したところ、2024年2月24日時点では、日本と中国、シンガポール、オーストラリア、タイが掲載されておりました。

MetaQuotes社からの公式なリリースは確認できておらず、問い合わせ先に関するページ内容の変更と、レイオフ実施の報道には関係がない可能性もありますが、アジア太平洋地域での活動方針に見直しがあったことの現れなのかもしれません。

knowledge アジア太平洋地域での活動に積極的だったMetaQuotes社

MetaQuotesは2023年にバンコクで開催された金融エキスポに参加するなど、アジア太平洋地域での活動に積極的でした。

関係者の声、MetaQuotes社の方針転換の可能性を示唆

当メディアで独自に確認を行ったところ、MetaQuotes社の方針転換を示唆する情報が一部の業界関係者から寄せられました。ある関係者は「アジア太平洋地域からの撤退の可能性」を指摘する一方、別の関係者は「リストラは行われているが撤退の予定はない」と述べています。

興味深いのは、MetaQuotesのシンガポールオフィスの担当下にあった、あるFXブローカーへの影響についてです。同ブローカーは、従来どおりMetaQuotes社からのサポートを受けることができている状況で、アジア太平洋地域での活動方針変更に関する公式声明は受け取っていないとのことです。

しかし、一部変化も確認されています。メールでのサポート担当者は、以前はシンガポール人であるケースが一般的であったのに対し、直近ではギリシャ系と思われるスタッフからの返答が確認されたようです。

目立った混乱は生じていない

ここまでの情報から、MetaQuotes社がアジア太平洋地域での事業体制に変更を加えている可能性が示唆されますが、今のところアジア太平洋地域のユーザーの間で混乱は生じていません。

リテールブローカーから顧客に対して、本件に関するアナウンスも行われておらず、話題にも上がっていない模様です。

コンプライアンス強化が目的か

今回、MetaQuotesで行われたと思われる方針変更の目的は不明であるものの、本件の報道を行ったメディアは、コンプライアンス強化が目的だという可能性を提示しています。

2022年9月にApp StoreからMT4/MT5アプリが一時的に削除されたことをきっかけに、販売方針が厳格化したとのことです。

knowledge App Storeでの取り扱い停止

2022年9月24日、App StoreでMetaTraderの取り扱いが停止されました。2023年3月6日には提供再開となりましたが、それまではiOS版のMT4とMT5がAppStoreでダウンロードできない状況でした。

米国ではプロップファームへの取り締まり強化が話題

規制という側面では、MetaQuotesによるプロップファームへの突然の取り締まり強化が、主に米国で話題になっています。この規制強化のターゲットは、適切なライセンスを取得せずにサービス提供を行うプロップファームであり、取り締まり対象となった企業の多くは、米国を拠点とする顧客に認可なしでサービス提供を行っていた事業者だとされています。

米国の厳格な規制環境下での違反リスクを回避するため、MetaQuotes社は慎重な姿勢を取ったと推測することができます。

なお、MT4/MT5を使って米国顧客にサービス提供をしているプロップファームの多くは、MetaQuotesによる規制強化を受けてcTraderやMatch-Trade、DXtradeなど、他のプラットフォームへの移行を進めているとのことです。

MetaQuotesによる公式発表はなし

繰り返しとなりますが、現状ではアジア太平洋市場での活動方針に関して、MetaQuotesから正式な発表はされていません。また、日本を含むアジア太平洋地域でほとんど話題になっておらず、大きな混乱には繋がっていないようです。

MetaTraderは日本人ユーザーが多い海外FXブローカーでも広く導入されているため、仮にアジア圏でのサポート体制にネガティブな変更が生じた場合、大きな混乱が生じる可能性もあります。そのため、今後のMetaQuotesの動向に注目する必要があるでしょう。


Date

作成日

2024.07.04

Update

最終更新

2024.08.20

Myforex編集スタッフーFX担当ー

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

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