Select Language

Runesとは?ビットコイン上の新たなトークン規格の仕組みや買い方を解説

Runesとは?ビットコイン上の新たなトークン規格の仕組みや買い方を解説

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2024.05.13 06:11
Runesとは?ビットコイン上の新たなトークン規格の仕組みや買い方を解説

update 2024.05.13 06:11

Runesは、ビットコインネットワーク上の新しいトークン規格です。同じくビットコイン上のトークン規格として話題となったBRC-20を改善しており、独自の仮想通貨(暗号資産)を発行できることで注目を集めています。

当記事では、Runesの仕組みやBRC-20との違い、Runesで作られた仮想通貨の買い方などを解説します。

Runesとは

Runesは、ビットコイン上で独自の仮想通貨(暗号資産)を発行できるプロトコルです。2024年4月20日、ビットコインの4回目の半減期にあわせてローンチされました。

Runesは仮想通貨業界で注目を集めており、ローンチから1週目で2,129BTC(約210億円)以上の取引手数料を生み出しています。

point ビットコインの半減期とは

ビットコインの半減期とは、ビットコインのブロック報酬が半分に減少するイベントを指します。半減期はおよそ4年ごとに発生し、ビットコインの新規供給量が減少することでビットコインの希少性が高まる効果があります。

Ordinalsと開発者が同じ

Runesは、ビットコイン上のプロトコルであるOrdinals(オーディナルズ)の開発者、Casey Rodarmor氏が提案・開発しています。

Ordinalsは、テキストや画像などのデータをビットコインの最小単位(1億分の1BTC)であるSatoshiに付与するプロトコルです。Ordinalsにより、ビットコインNFT(Ordinals NFT)やBRC-20トークンが実現しています。

Ordinalsのイメージ
point ビットコインNFTとは

ビットコインNFTは、ビットコインブロックチェーン上で発行されるNFTです。正式には「デジタルアーティファクト」と呼ばれます。主流となっているイーサリアムのNFTと同じく、マーケットプレイスで取引可能です。

BRC-20の課題を克服

BRC-20は、ビットコインネットワーク上に余剰のジャンクUTXO(Unspent Transaction Output:未使用トランザクションアウトプット)を増やしてしまうという特徴があります。UTXOとは、ユーザーの未使用のビットコイン残高を指します。

過剰なジャンクUTXOが生成されることで、ネットワークを詰まらせてしまい、ユーザー体験の低下につながるとされています。

一方、RunesはジャンクUTXOの生成を回避する仕組みを採用しています。そのため、BRC-20と比較すると、ビットコインネットワークのパフォーマンスに悪影響を及ぼしにくいと考えられます。

ライトニングネットワークとの互換性

Runesはライトニングネットワークとの互換性を持っています。ライトニングネットワークを使用することで、ビットコインネットワークにおける遅延や高い手数料を避けることができます。

point ライトニングネットワークとは

ライトニングネットワークは、ビットコインブロックチェーンの負荷を軽減し、取引速度や手数料の問題を解決するために開発された技術です。具体的には、ブロックチェーンの外部(オフチェーン)で取引を行い、その後の取引結果をブロックチェーンに記録する仕組みとなっています。ビットコインをレイヤー1とすると、ライトニングネットワークはレイヤー2に位置付けられます。

Runesの将来性

Runesの将来性について、以下の4つの視点から考察します。

  • 独自のエコシステムの形成
  • ネットワークのユーティリティ拡大
  • マイナーの収入増加
  • 高度なセキュリティ

独自のエコシステムの形成

Runesが誕生したことで、Runesを中心とした独自のエコシステムが形成される可能性があります。具体的には、以下のような種類のプロジェクトがエコシステムに参加すると考えられます。

  • マーケットプレイス
  • ローンチパッド
  • レンディングプラットフォーム
  • ウォレット
point ローンチパッドとは

ローンチパッドとは、仮想通貨(暗号資産)プロジェクトが資金を集める仕組みであり、新規発行の仮想通貨を広く流通させる手段でもあります。投資家にとっては、新規上場トークンを割安で買える機会となります。

point 仮想通貨レンディングとは

仮想通貨レンディングとは、保有する仮想通貨を貸し出して金利を得られるサービスです。仮想通貨を貸し出すだけでなく、金利を支払って借り入れることもできます。

今後、Runesにさらなる注目が集まれば、エコシステムが大きく拡大する可能性があるかもしれません。

ネットワークのユーティリティ拡大

Runesはビットコイン上でのトークン発行を可能にするだけでなく、様々な機能を持ったインフラの誕生につながる可能性があります。

これにより、ビットコインネットワーク自体のユーティリティも拡大することが期待されています。

マイナーの収入増加

2024年4月20日、ビットコインは4回目の半減期を迎えたことで、マイナーのブロック報酬が6.25BTCから3.125BTCに半減しました。これは、マイナーが受け取れる報酬が半分になったことを意味しています。

一方、マイナーが受け取る報酬には、ブロック報酬以外にトランザクション手数料があります。トランザクション手数料は、処理しなければいけない取引件数が多いほど増加します。

Runesの登場後、ビットコイン上の取引件数は増加し、マイナーが受け取るトランザクション手数料も高騰しました。Runesの取引が引き続き活発であればあるほど、マイナーの収入増加につながると見込まれています。

高度なセキュリティ

Runesは、より安全で信頼性が高いトークン発行プラットフォームを提供します。

UTXOをデータストレージに使用することでビットコインブロックチェーンのセキュリティモデルを継承し、セキュリティホール(脆弱性)のリスクを軽減するとされています。

Runesの課題

Runesの今後の課題について、以下の2つの視点から考察します。

  • ミームコインが中心
  • BRC-20との競合関係

ミームコインが中心

Runesはリリースから日が浅いこともあり、今後どのようなトークン、および使い道が生まれるかはまだわからない部分もあります。

リリースから約1週間が経過した2024年4月29日の時点では、取引されているトークンのほとんどがミームコインであり、それらの将来的な価値は不透明です。

point ミームコインとは

ミームコインはインターネットミーム(主にSNSで流行したネタなど)を元にしており、ジョークや遊びとして作られた仮想通貨全般を指します。

「ミームコインだとしても、将来性があるトークンが誕生する」「ミームコイン以外のメジャーな使い道が生まれる」というように、今後の方向性次第でRunesの価値は大きく左右されるかもしれません。

BRC-20との競合関係

RunesはBRC-20を改善したトークン規格であるものの、BRC-20と競合関係にあると考えられます。後発のRunesが、BRC-20の価値を上回れるかどうかは、今後注目すべきポイントだといえるかもしれません。

Runesで作られたトークンの買い方

Runesプロトコルで作成されたトークンの買い方を解説します。今回は、NFTマーケットプレイスのMagic Eden(マジックエデン)での買い方を例に紹介します。

Magic Edenでの買い方

手順1

以下のリンクをクリックし、Magic Edenの公式ページにアクセスします。

手順2

画面右上の「Connect Wallet」をクリックします。

Magic Edenのトップページ
Magic Edenのトップページ

手順3

接続するウォレットを選択します。今回は例として「Magic Eden」ウォレットを選択します。

Magic Edenのウォレット選択画面

手順4

ウォレットを接続できたら、画面左上の「Runes」をクリックします。

Magic Edenのウォレット接続後のトップページ
Magic Edenのウォレット接続後のトップページ

手順5

取り扱いされているトークンが表示されるので、購入したい銘柄をクリックします。

Runesの銘柄選択画面
Runesの銘柄選択画面

手順6

売買画面に移動したら、画面左上のタブが「Buy」になっていることを確認します。その後、下にあるスライドバーを右にスライドさせるか、売りに出ているトークンのロットサイズから希望のものを選択します。

myf24050801_img06

手順7

購入数量を選択できたら、画面右側に必要な購入コストが表示されます。内容に問題なければ、「Buy ◯ Runes」と書かれたボタンをクリックします。

購入数量入力後の画面

画像引用:Magic Eden

手順8

トランザクションが完了すると、以下のような画面が表示され、ウォレットに購入したトークンが反映されます。

購入完了後の画面

画像引用:Magic Eden

ユースケースの拡大につながるか

Ordinalsがリリースされて以降、ビットコインのユースケースは徐々に拡大しています。Runesもその一端を担う技術として、新しい使い道が模索される可能性はありそうです。

MagicEdenなどのプラットフォームでも取り扱いがあるため、これまでビットコインに触れてこなかったユーザーの巻き込みも期待できるかもしれません。


Date

作成日

2024.05.10

Update

最終更新

2024.05.13

タモ | tamo

Web3ライター

arrow
タモ

フリーランスのWebライター。ブロックチェーンがもたらす非中央集権的な世界観に惚れ込み、暗号資産・NFT・ブロックチェーンゲームなどweb3のジャンルにしぼって記事を執筆。自らの暗号資産投資やNFT売買の経験を活かし、暗号資産の投資情報をできる限りわかりやすくお届けします。

【X(Twitter)】
https://twitter.com/tamo_1985
【note】
https://note.com/tamo_1985

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル