Bybitの先物マーチンゲール取引ボットとは？メリット・デメリットや使い方を解説

2023年9月26日、Bybit（バイビット）は新しい取引ボットである「先物マーチンゲール取引ボット」の提供を開始しました。先物マーチンゲール取引ボットは、マーチンゲール戦略が組み込まれた取引ボットです。自動でマーチンゲール戦略のトレードをしてくれるので、ナンピンを自動化・効率化したい方に向いています。

ただし、相場のトレンドに反した運用をしてしまうと、損失が膨らむ可能性があるので注意しなければいけません。本記事では、先物マーチンゲール取引ボットの仕組みやメリット・デメリット、使い方を解説します。

Bybit（バイビット）の先物マーチンゲール取引ボットは、マーチンゲール戦略をもとにした自動売買ボットを作成・運用できるサービスです。マーチンゲール戦略とは、損失を出した場合に投資金額を倍々に増やすことで、1度でも勝利すれば損失を取り戻せるという戦略です。

マーチンゲール戦略はナンピンで活用されるケースもあります。保有ポジションが含み損になっても、ナンピンで損益分岐点を現在レートに近づけ、負けづらい取引が可能になるのです。

Bybitの先物マーチンゲール取引ボットでユーザーが設定できる主な項目は、以下のとおりです。

先物マーチンゲール取引ボットでは、設定した価格の下落率（上昇率）分、相場価格が保有ポジションに対して不利な方向に変動するとポジションが追加されます。追加されるポジションの量はポジション倍率で指定します。

また、利益目標に達するまでが1ラウンドとしてカウントされ、1ラウンドごとにポジションを追加する最大回数も設定可能です。

先物マーチンゲール取引ボットを以下のように設定した場合、どのような取引が行われるのか見ていきましょう。

上記の設定では、BTCUSDTの価格が2％下落するたびに、自動的に1.2倍の数量でロングを注文します。2％価格が下落すると、合計で0.22BTC（0.1 + 0.1 × 1.2）保有することになります。

ポジションの追加は、合計で5回ポジションが追加されるまで行われます。

Bybit（バイビット）の先物マーチンゲール取引ボットのメリットを紹介します。

マーチンゲール戦略の仕組みは非常にシンプルで、理解しやすいので、自動売買初心者でもすぐに設定を完了して取引を始められます。

また、ナンピンのタイミングを図るためにチャートを監視し続ける必要がないため、トレードにあまり時間を割けない方でも、効率的に平均取得単価を引き上げられます。

AIの自動入力機能によって、ポジションの追加量や回数も自動で設定できる点も利用するメリットだといえます。

マーチンゲール戦略は、レンジ相場に強い取引戦略として知られています。

レンジ相場では、価格が一定範囲で上下するので、マーチンゲール戦略で平均取得価格を有利にしつつ、エントリーと決済を繰り返すことが可能なのです。また先物マーチンゲール取引ボットでは50倍までレバレッジを利用できるので、ハイレバレッジを活かして利益を積み上げられます。

Bybit（バイビット）の先物マーチンゲール取引ボットには、デメリットもあります。利用時にはしっかりとデメリットも確認しておきましょう。

先物マーチンゲール取引ボットは、レンジ相場に強いですが、トレンド相場に弱いことで知られています。

先物マーチンゲール取引ボットの基本的な仕組みはナンピンです。もし保有しているポジション方向に対して不利な方向に相場が移動し続けると、損失が膨らみ続ける可能性があるのです。

利用の際は、損切り注文を設定してリスク管理を行うようにしましょう。

先物マーチンゲール取引ボットで取引できる銘柄は、BTCUSDTやETHUSDTなどUSDTとペアになった銘柄に限られます。USDCなどUSDT以外の銘柄を自動売買したい場合は、現物取引ボットや積立ボットなど他の取引ボットを利用するとよいでしょう。

またマーチンゲール取引ボットを利用する際は、USDT残高を用意しておく必要がある点にも注意しておきましょう。

Bybit（バイビット）で先物マーチンゲール取引ボットの運用を始める方法を、解説していきます。なお、利用するにはKYCレベル1以上が必要です。手続きがまだの方は、本人確認書類の提出を済ませておきましょう。

以下のリンクより、Bybitへアクセスし、ログインします。

上部メニューの「ツール」を選択し、「取引ボット」をクリックします。

ボットの作成項目より「先物マーチンゲール取引ボット」を選択します。

先物マーチンゲール取引ボットは「自動設定」と「手動設定」でボットの設定が可能です。

自動設定ではAIが算出したパラメータを利用できるので、取引ペアや売買方法の選択など簡単な設定をするだけで取引を開始できます。また「詳細設定（任意）」をクリックすると、細かな設定も行えます。

ボット作成確認画面にて「確認」をクリックすると、先物マーチンゲール取引ボットの作成は完了です。

先物マーチンゲール取引ボットでは、稼働後にボット作成時に設定した項目を変更できます。

以下のリンクより、Bybitへアクセスし、ログインします。

Bybitへアクセスしたら、上部メニューの「ツール」を選択し、「取引ボット」をクリックします。

「マイボットを見る（稼働中）」をクリックします。

マイボットページ内の「有効中」のメニューに、稼働中の取引ボットが表示されます。「先物マーチンゲール」を選択すると、稼働中の先物マーチンゲール取引ボットを確認可能です。

設定を変更するには「詳細」ボタンをクリックします。

損切り設定や「ループを有効化」設定を変更することができます。

投資額を増やすこともできます。増やしたい場合は画面右上の「投資額を増やす」ボタンをクリックします。

増額したい金額を入力し、「確認」をクリックすると変更した設定が適用されます。

先物マーチンゲール取引ボットは、ループを有効化していると、1ラウンドごとの利益目標達成後も稼働し続けます。ボットを停止したい場合は、以下の手順を踏んでください。

以下のリンクより、Bybitへアクセスし、ログインします。

Bybitへアクセスしたら、上部メニューの「ツール」を選択し、「取引ボット」をクリックします。

「マイボットを見る（稼働中）」をクリックします。

ボット情報の右側にある「ボット停止」から取引ボットの停止が可能です。

「ボット停止」をクリックすると、注意事項が表示されます。注意事項を確認し、問題なければ「確認」ボタンをクリックします。

マイボットページの「停止中」メニューの中に、停止したボットがあれば完了です。

Bybit（バイビット）の先物マーチンゲール取引ボットを使えば、トレード初心者やトレードに時間を割く時間がない方でも、簡単にマーチンゲール戦略をトレードに取り入れられます。

マーチンゲール戦略を使うと、効率的に平均取得価格を有利にできますが、不利な方向にトレンドが発生してしまった場合は、損失が膨らむ可能性があるので注意が必要です。先物マーチンゲール取引ボットでは任意の設定となっていますが、利用時には損切りをしっかりと設定しておきましょう。

またBybitでは他にも、現物取引ボットや積立ボット、デリバティブ取引ボットという3種類の取引ボットを利用できます。自身のトレードスタイルに合った取引ボットを選んで使って見ると良いでしょう。