作成日
:2023.10.25
2024.07.15 13:07
2023年8月以降、XMTrading(エックスエムトレーディング)が提供しているKIWAMI極口座のスプレッド拡大についての投稿がSNS上で複数見られています。
KIWAMI極口座はスプレッドの狭さを売りの一つとしている口座タイプです。そのKIWAMI極口座のスプレッドが広がっているとの声が上がり、注目を集めている状況です。
この記事では、実際のスプレッドを調査した上で、KIWAMI極口座のスプレッドが拡大しているのか確認していきます。
XMTrading(エックスエムトレーディング)のKIWAMI極口座はスプレッドの狭さを売りにしている口座タイプです。
取引環境が優れていることで知られているExness(エクスネス)のプロ口座や、Titan FX(タイタンエフエックス)のブレード口座と比較すると、以下のような結果となります。
銘柄 | XM KIWAMI極口座 | Exnessプロ口座 | Titan FXブレード口座 |
---|---|---|---|
EURUSD | 1.1pips | 0.8pips | 1.0pips |
USDJPY | 1.6pips | 1.2pips | 1.7pips |
GBPUSD | 1.3pips | 1.0pips | 1.5pips |
AUDUSD | 1.4pips | 1.1pips | 1.1pips |
USDCAD | 1.8pips | 1.7pips | 1.5pips |
USDCHF | 1.7pips | 1.4pips | 1.4pips |
NZDUSD | 1.8pips | 1.4pips | 1.3pips |
XM KIWAMI極口座
EURUSD | 1.1pips |
USDJPY | 1.6pips |
GBPUSD | 1.3pips |
AUDUSD | 1.4pips |
USDCAD | 1.8pips |
USDCHF | 1.7pips |
NZDUSD | 1.8pips |
Exnessプロ口座
EURUSD | 0.8pips |
USDJPY | 1.2pips |
GBPUSD | 1.0pips |
AUDUSD | 1.1pips |
USDCAD | 1.3pips× |
USDCHF | 1.4pips |
NZDUSD | 1.4pips |
Titan FXブレード口座
EURUSD | 1.0pips |
USDJPY | 1.7pips |
GBPUSD | 1.5pips |
AUDUSD | 1.1pips |
USDCAD | 1.5pips |
USDCHF | 1.4pips |
NZDUSD | 1.3pips |
上記は2023年7月11日から8月11日の間における、平均のスプレッドです。この結果を見ると、最も優れているのがExnessのプロ口座、それに続くのがTitan FXのブレード口座、そしてXMTradingのKIWAMI極口座という順になります。
KIWAMI極口座のスプレッドはこの中では3番目となるものの、ユーロドル・ドル円・ポンドドルの主要3銘柄のみに絞ると、Titan FXのブレード口座と同等の水準です。銘柄によっては異なるものの、KIWAMI極口座のスプレッドは比較的有利であるといえます。
2023年8月以降、XMTrading(エックスエムトレーディング)のKIWAMI極口座におけるスプレッドが拡大しているとSNS上で話題になっています。しかしスプレッドは本当に拡大しているのでしょうか。
KIWAMI極口座(MT5)におけるスプレッドの推移を確認していきます。なお主要な通貨ペアとSNS上でスプレッド拡大が指摘された銘柄を対象とします。
ユーロドルのスプレッドについては、8月5日頃から拡大していることが分かります。7月中盤から終盤にかけて、スプレッドは0.7pips前後でした。しかし8月5日から8月11日にかけては拡大しており、1.0pips前後の水準にあります。
9月以降はそれほど拡大せず、執筆時点(2023年10月24日)では1.0pips前後で推移しています。
ドル円のスプレッドについては、8月以降に大きく拡大していることは確認できませんでした。
また9月以降もスプレッドは同水準である1.6pips程度を保っています。
ユーロ円はSNS上でスプレッド拡大が指摘された通貨ペアの一つです。ユーロ円のスプレッドは7月半ば頃、1.2pipsや1.3pipsでしたが、7月20日頃になると1.6pipsや1.7pips程度の水準で推移するようになっています。8月3日頃にさらに拡大し、8月11日にかけて2.5pips前後の幅となっています。
なお、執筆時点(2023年10月24日)ではスプレッドは2.0pips~2.2pipsほどに縮小しており、ややスプレッドの拡大は収まってきているようです。
ポンドドルのスプレッドについても、7月から8月にかけて拡大傾向にあることが分かります。7月後半ではスプレッドが0.6pipsや0.7pipsで推移していましたが、8月3日から少しずつ広がっています。
執筆時点(2023年10月24日)では、拡大後と同水準である1.0pips〜1.3pipsほどで推移しています。
SNS上では、カナダドル円のスプレッドが広がっているとの投稿も見られました。実際に7月21日頃に一度縮小を見せて2.0pips前後で推移していましたが、8月5日から8月11日にかけて、3.0pips前後まで拡大しています。
執筆時点(2023年10月24日)では、2.7pips~3.0pipsほどで推移しており、やや縮小傾向にはありますが、拡大までと比べると高い水準です。
ゴールド(XAUUSD)のスプレッドについても、SNS上で指摘が見られます。確認してみると、ゴールドのスプレッドは、実際に8月4日頃から8月10日頃にかけて拡大していることが分かりました。
執筆時点(2023年10月24日)では、1.5pips~2.3pipsほどで推移しており、拡大前の水準程度まで縮小しているようです。
KIWAMI極口座だけでなく、XMTrading(エックスエムトレーディング)の他の口座タイプにおいてもスプレッドが広がっていたのでしょうか。スタンダード口座とゼロ口座も対象に加えて、スプレッドの推移を確認してみましょう。
ユーロ円のスプレッド推移は以下の通りです。
7月20日頃において、各口座タイプのスプレッドが広がっていることが分かります。8月5日頃においては、KIWAMI極口座とスタンダード口座でスプレッドの拡大が見られますが、ゼロ口座ではそれほど変化は見られません。
執筆時点(2023年10月24日)では、各口座タイプにおけるスプレッド拡大は落ち着いています。特にゼロ口座は1.5pips前後と非常に低い水準で推移しています。
カナダドル円のスプレッド推移を見てみると、KIWAMI極口座ほどではありませんが、スタンダード口座でも8月4日頃からスプレッドが広がっていることが分かります。しかしゼロ口座では、スプレッドの拡大は見られないようでした。
8月時点ではKIWAMI極口座のスプレッドがスタンダード口座と同等の水準まで拡大する傾向がありました。しかし執筆時点(2023年10月24日)では、スプレッドの拡大が落ち着き、KIWAMI極口座のスプレッドはスタンダード口座よりも低い水準で推移しています。
ゴールド(XAUUSD)に関しては、KIWAMI極口座でのみスプレッドがやや拡大していた模様です。ただし前述の通り、8月11日にはKIWAMI極口座のスプレッドが元の水準に戻りつつあります。
ただし前述の通り、KIWAMI極口座のスプレッドは元の水準に戻りつつあります。
ここでの確認結果から、XMTradingの複数の口座タイプで似たようなスプレッド拡大が見られたといえそうです。
スプレッドの拡大は他の海外FXブローカーでも見られるでしょうか。XMTrading(エックスエムトレーディング)KIWAMI極口座とExness(エクスネス)のプロ口座、Titan FX(タイタンエフエックス)のブレード口座を比較してみましょう。
ユーロ円に関して、Exnessのプロ口座やTitan FXのブレード口座では、KIWAMI極口座で見られたスプレッドの拡大傾向が見られませんでした。
Titan FXのブレード口座では、スプレッドの広がりが見られる場面もありますが、KIWAMI極口座ほどではありません。
カナダドル円では、Titan FXのブレード口座とKIWAMI極口座でスプレッドの拡大が見られます。
ただしスプレッド拡大が見られたのは、KIWAMI極口座では8月5日から8月11日頃、Titan FXのブレード口座では7月26日から7月31日頃です。タイミングが異なるため、同じ原因でスプレッド拡大が起こったとは考えづらいでしょう。
ゴールド(XAUUSD)に関しては、KIWAMI極口座のみでスプレッドが少々拡大していたようでした。
以上より、2023年の7月末から8月にかけてKIWAMI極口座で見られたスプレッド拡大は、XMTradingに関連する要素によって引き起こされた可能性があるといえます。
なぜこのようなスプレッドの拡大が見られたのかについてXMTrading(エックスエムトレーディング)へ問い合わせたところ、市場のボラティリティが最近高まっていることが影響しているとのことでした。
ボラティリティとは、価格の変動幅のことです。ボラティリティが高い方が値動きが大きくなるので、利益を狙えるチャンスが多くなります。
一般的にボラティリティが高まると、スプレッドは縮小する傾向にあります。しかし急激にボラティリティが高まると取引を控えるトレーダーも増えることもあり、その影響でスプレッドが拡大しているのかもしれません。
また仕様の変更等はないようです。XMTradingはマーケットエクスキューション(Market Execution)を採用しており、マーケットエクスキューションで最も良いスプレッドを提供しているとのことです。
マーケットエクスキューションとは、トレーダーの注文をそのままカバー先金融機関に発注し、その金融機関で約定が行われる「STP方式」の一種です。STP方式には他に「インスタントエクスキューション」があります。マーケットエクスキューションは、カバー先金融機関で約定が行われるのに対して、インスタントエクスキューションはFX会社が約定を行います。
SNS上では、スプレッド拡大だけでなく、スワップフリーであるはずのKIWAMI極口座でスワップポイントが課せられたという口コミも見られました。
XMTrading(エックスエムトレーディング)のKIWAMI極口座は、良い取引条件だけでなく、スワップフリーが特徴であることでも知られています。しかしスワップフリーが適用されない旨の警告が、XMTradingから突然届いたトレーダーがいるようです。
XMTradingへ問い合わせたところ、スワップフリーのルールの隙をついた取引により、スワップフリー対象外となったトレーダーがいるとのことでした。スワップフリーの仕組み自体は変わっていないので、XMTradingにスワップフリーによる不利益が増えたことが原因だと考えられます。
どのような取引を行うと、スワップフリーが取り消しになるか詳細はわかりません。しかし今後Exness(エクスネス)やFXGT(エフエックスジーティー)のように、条件付きでスワップフリーが適用されるようになる可能性が考えられます。
8月以降スプレッドが拡大した一般的な原因として、季節的な要因が挙げられます。8月は日本の投資家がお盆休みで夏季休暇をとることから、取引が一時的に少なくなります。市場に買い手と売り手が少なくなったことがスプレット拡大に影響したのかもしれません。
当記事執筆時点(2023年10月24日)において、KIWAMI極口座のスプレッド拡大は縮小傾向にあります。XMTrading側での仕様変更ではなく、ボラティリティの拡大が原因だということなので、さらに時間が経つと元の水準まで戻るかもしれません。
今後スプレッドがどのように推移するかに注目したいですね。
作成日
:2023.10.25
最終更新
:2024.07.15
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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