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BEP20とBEP2のどちらを選ぶべき?違いや変換方法を解説

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update 2024.08.16 19:17
BEP20とBEP2のどちらを選ぶべき?違いや変換方法を解説

update 2024.08.16 19:17

BEP20とBEP2は、BNBチェーンのトークン規格です。大手取引所Binance(バイナンス)などでは両方のトークン規格を採用しており、どちらを選択すべきか戸惑うユーザーも多いのではないでしょうか。

当記事では、両者の特徴や、トークン規格の選択を間違えるリスクなどを解説します。

BEP20とBEP2は別物

BNBチェーンを構成するブロックチェーンは2種類あります。BNBスマートチェーンとBNBビーコンチェーンです。そして、BNBスマートチェーンのトークン規格はBEP20、BNBビーコンチェーンのトークン規格はBEP2です。

BEP20とBEP2
point BNBチェーンとは

BNBチェーンは、大手取引所Binanceが開発するブロックチェーンです。

入出金で戸惑う可能性

仮想通貨の入出金では、トークン規格を選択する必要があります。しかし、BEP20とBEP2は名称が似ており、いずれもBinanceが開発したトークン規格であることから、わかりづらいです。

また、イーサリアム(ETH)のERC20などを利用すべきケースもあるので、複雑になりがちです。

knowledge ブロックチェーンとトークン規格

ブロックチェーンは独自のトークン規格を採用しており、基本的にブロックチェーン間で互換性はありません。特定のトークンにつき、トークン規格を別の規格に変換すれば、変換後の規格に対応するブロックチェーンで利用できます。

トークン規格の選び間違いに注意

仮想通貨の送金でトークン規格を間違えると、仮想通貨が永遠に失われる可能性があります。

セルフゴックスしてしまう可能性

BEP20とBEP2のトークン規格を間違えて送金すると、セルフゴックスする可能性があります。

セルフゴックスとは自分自身で仮想通貨を紛失してしまう行為を指し、その名称はマウントゴックス事件に由来しています。

point マウントゴックス事件とは

マウントゴックス事件とは、日本国内の取引所マウントゴックスから大量のビットコイン(BTC)が不正に流出した事件です。

間違ったトークン規格で送金すると、セルフゴックスになるケースがあります。なお、送金先が取引所の場合は、取引所が対応して返金してくれる場合もあります。しかし、全てのトークン規格に対応しているわけではなく、間違えると基本的に仮想通貨を取り戻せません。

そこで、入出金の際にはまず少額でテスト送金し、送金できたことを確認してから残りを送金すると安全度が高くなります。

メタマスクはBEP2に対応してない

メタマスクは人気の非カストディアルウォレットです。

point 非カストディアルウォレット

非カストディアルウォレットは取引所のウォレットと異なり、特定の管理者の承認がなくても利用可能です。仮想通貨の保管だけでなく、DeFi(分散型金融)・ブロックチェーンゲーム・NFTマーケットプレイスなどのDApp(分散型アプリ)にアクセスできます。

メタマスクは、イーサリアムと互換性のあるブロックチェーンに対応しています。BNBはイーサリアムと互換性がありますが、対象となっているのはBNBスマートチェーンです。すなわち、BEP2は対象外です。

メタマスクにBEP2を送金すると、セルフゴックスになる可能性が高いので注意が必要です。

どんなトークン規格を選ぶべき?

取引所へ入金するには、指定されたトークン規格を選ばなければなりません。そして、ウォレットに出金するときには、用途に合わせたトークン規格の選択が必要です。

BNBチェーンのDAppを利用するときはBEP20

BNBチェーンには多数のDAppが構築されています。そして、これらのDAppを使うにはBEP20の仮想通貨が必要となります。

BEP2のBNBを持っていても、BEP20対応のDappでは使用できません。

イーサリアムのDAppを利用するときはERC20

イーサリアム(ETH)のDAppを利用するときは、ERC20の仮想通貨を使います。

主要な仮想通貨は複数のブロックチェーンに対応しており、それぞれの環境で利用可能ですが、ブロックチェーンの規格に合わせる必要があります。

例えば、ETHはERC20やBEP20などに対応していますが、イーサリアムのDAppを利用するときには、ERC20のETHを使う必要があります。

BEP20トークンとBEP2トークンを変換する方法

BEP20トークンとBEP2トークンを交換するには、Binanceなどの取引所を通じて出金し直します。

対象となる仮想通貨をBinanceなどの取引所に入金し、任意のトークン規格で出金すれば、BEP20トークンまたはBEP2トークンに変換できます。

取引所とウォレットを往復する手数料がかかりますが、BNBチェーンの手数料は格安なので大きな負担にはなりません。この方法で、安価かつ簡単にトークン規格を変換可能です。

BEP20とBEP2の違い

BEP20とBEP2の違いは、両者の誕生の経緯と特徴を見ると明らかになってきます。それぞれの詳細は、次の通りです。

BEP2

BEP2は、BNBビーコンチェーンのトークン規格です。BNBビーコンチェーンは、元々、Binanceチェーンという名称で、Binanceの基本的なブロックチェーンとして立ち上げられました。

BNBビーコンチェーンは、BNBチェーンでの投票などに利用されます。BEP2のBNBを預け入れると、DAOでの投票に利用できます。

point DAOとは

DAOは、Decentralized Autonomous Organizationの略で、日本語で「分散型自立組織」と訳されます。つまり、中央管理者が存在しなくとも、参加者の活動によって機能する組織を指します。中央集権型の組織と比較して民主的で透明性が高いと見なされており、ブロックチェーンの普及で広く採用されています。

BEP20

BEP20は、BNBスマートチェーンのトークン規格です。スマートコントラクトの機能を持っています。

point スマートコントラクト

スマートコントラクトは契約を自動履行するプログラムです。自動販売機でたとえると、「利用者が必要なお金を投入する」「特定の飲料のボタンを押す」という二つの契約条件が満たされた場合に、自動的に「その飲料を利用者に提供する」という契約が実行されます。

また、BEP2とERC20の両方と類似しており、高い互換性を有しています。一般的な仮想通貨やステーブルコイン、異なるブロックチェーンの仮想通貨と同等の価値を持つペッグコインなどを発行できます。

BEP20は、BEP2と比較して、より柔軟に幅広いユースケースで利用可能です。

BEP2を利用するのは稀

メタマスクを筆頭に、主流のウォレットはBEP20のみに対応しているケースが多いので、BEP2を選択する際には、セルフゴックスしないように慎重に対処しましょう。


Date

作成日

2023.08.02

Update

最終更新

2024.08.16

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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