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仮想通貨PLUGの将来性を解説、合成資産を作れるPLUGnetとは

仮想通貨PLUGの将来性を解説、合成資産を作れるPLUGnetとは

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update 2024.02.03 18:54
仮想通貨PLUGの将来性を解説、合成資産を作れるPLUGnetとは

update 2024.02.03 18:54

仮想通貨(暗号資産)PLUG(プラグ)は、ブロックチェーン「PLUGnet」が発行する独自仮想通貨です。

PLUGnetは合成資産を発行し、DeFi(分散型金融)関連サービスでの展開を目指しています。しかし、2021年頃からSNSや公式サイトの更新が止まっており、開発の進捗状況も不明です。合成資産を利用するためのpトークンの開発や、DeFi関連サービスなどの開発はまだ完了していません。

point 合成資産とは

仮想通貨市場における合成資産とは、多様な金融商品の価値に連動するトークン化された資産を指します。合成資産を利用すると、例えば、アメリカを代表する株価指数S&P500に連動するトークンや、テーマ別の仮想通貨群に連動するトークンなどを発行可能です。

仮想通貨PLUGとは

PLUG(プラグ)はPLUGnetの独自仮想通貨で、PLUGnetは資産管理会社向けのDeFi(分散型金融)関連サービスを開発しています。

資産管理会社は英語でカストディアン(Custodian)と呼ばれます。カストディアンは顧客資産を預かって管理しており、具体的には中央集権型の取引所や仮想通貨レンディングなどが該当します。

PLUGnetは、資産管理会社の顧客が合成資産をミント(発行)してDeFi関連サービスで運用することを想定しています。

ベンチャー企業が主導

PLUGnetの開発は、ニュージーランドに本拠を置く「Plug New Zealand Limited」によって行われています。

CEOのJerry Yuan氏やCTOのFelix Shu氏は、同じくニュージーランドを拠点とするベンチャー企業「Centrality」に所属しています。CentralityはYuan氏によって2016年に立ち上げられました。

PLUGnetのコア開発チームの顔画像

画像引用:PLUGnet

CentralityはPLUGnetの他にも、CENNZnetと呼ばれるブロックチェーンプラットフォームを開発しており、ICO(イニシャルコインオファリング)で合計2億ドルの資金調達実績があります。

knowledge 仮想通貨市場における資金調達

仮想通貨関連プロジェクトは、独自仮想通貨の販売などで開発資金を調達します。従来はICOが主流でしたが、詐欺が横行したことから、より信頼性の高いIEO(イニシャルエクスチェンジオファリング)やIDO(イニシャルDEXオファリング)などに移行しています。

日本の仮想通貨コミュニティで話題に?

PLUGの時価総額はCoinMarketCapに掲載された中で3,000位以下、そして売買できる取引所も数えるほどです。このため注目を浴びることは少ないですが、日本国内の仮想通貨コミュニティで度々話題となっています。

Twitter(ツイッター)上では、CENNZnetのCENNZと並んで期待の仮想通貨として語られることがあります。

仮想通貨PLUGの値動き

PLUG(プラグ)価格は2021年11月に1.7円を超える史上最高値を記録してから、右肩下がりになっています。時折反発するものの継続的に上昇せず、その都度暴落してきました。2023年に入ってからは0.15円から0.3円の価格帯で横ばいで推移しています。

PLUGと日本円の価格チャート

画像引用:CoinMarketCap

仮想通貨PLUGの使い道

PLUG(プラグ)はPLUGnetのエコシステムで様々な使い道があります。

DAOでの投票

ガバナンストークンはDAOにおける投票権のようなものです。DAOでは開発などに関わる提案が行われ、それに対してガバナンストークンの保有者が賛成・反対を投票します。PLUGの場合、保有者はPLUGnetの各種提案に投票できます。

point DAOとは

DAOは、Decentralized Autonomous Organizationの略で、日本語で「分散型自立組織」と訳されます。つまり、中央管理者が存在しなくとも、参加者の活動によって機能する組織を指します。中央集権型の組織と比較して民主的で透明性が高いと見なされており、ブロックチェーンの普及で広く採用されています。

より多くのガバナンストークンを保有していれば、より多くの投票権が付与されます。

pトークンの担保

pトークンはPLUGnetで合成資産を作るための仮想通貨で、PLUGnetのブロックチェーン上で発行されます。

合成資産は原資産(連動する対象の資産)に連動するように設計されており、pトークンはPLUGを価値の裏付けとしています。

ステーキング

PLUGnetはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用しており、PLUGでステーキングができます。

point ステーキング

ステーキングとはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)の仮想通貨で採用される仕組みで、ブロックチェーンの維持に貢献する対価として報酬を得ることを指します。また、仮想通貨を貸し出して報酬を得られるサービスをステーキングと呼ぶこともあります。

報酬の受け取り方法は2種類あります。1つ目はバリデータとなって報酬と引き換えにブロックの検証・生成を行う方法で、もう一つはバリデータにPLUGを委託して報酬を受け取る方法です。

PoSにおけるステーキングの説明画像

手数料の支払い

手数料は、仮想通貨を送金したりDApp(分散型アプリ)を利用したりすると発生します。PLUGnetでも同様で、トランザクションを完了させるにはPLUGで手数料を支払います。

仮想通貨PLUGの将来性

仮想通貨PLUG(プラグ)の将来性は、PLUGnetがエコシステムを拡大できるかどうかにかかっています。

しかし、当記事執筆時点(2023年1月)において、PLUGnetのTwitter・Medium・公式Webサイトは長期間にわたって更新されていません。Twitterで最後に投稿されたのは2022年7月、そしてMediumは2021年12月です。

これまでのPLUGnetの取り組みとして、以下のようなものが挙げられます。

Ottoブロックチェーンの立ち上げ

2021年後半、PLUGnetはOttoブロックチェーンを立ち上げました。

PLUGと日本円の価格チャート

画像引用:Otto公式ツイッター

OttoブロックチェーンはCEOのYuan氏を含むPLUGnet開発メンバーが中心となって立ち上げたプロジェクトで、「投資家と開発者の両方にとって、プロジェクトがアイディアよりも実質的なものになるように利用されます。」としています。

Web3.0コミュニティ向けの「スマート・ファイナンス・ブロックチェーン」を謳っており、DeFiを始めとするDAppの開発環境を提供します。

point Web3.0

Web3.0とは分権化された次世代のインターネット環境を指します。現代の中央集権型インターネット環境(Web2.0)は、大手IT企業が強い影響力を持っています。その一方、Web3.0では個々のユーザーが重要な役割を担います。

Ottoブロックチェーンの立ち上げに伴って、独自仮想通貨OttoがPLUG保有者に配布されました。Ottoブロックチェーンが発展すれば、PLUGnetのエコシステムにもプラスになると考えられます。

パートナーシップを展開

PLUGnetはプロジェクトを推進するために、取引所やブロックチェーンインフラサービスなどとパートナーシップを締結しています。直近では、DeFi分野向けの分散型決済プロトコルを開発するimmersveと提携しました。

なお、immersveとの提携発表は2022年1月であり、それ以降、パートナーシップに関する報告はありません。

PLUGnetとimmersveのパートナーシップのバナー画像

画像引用:PLUGnet公式ツイッター

今後のロードマップ

PLUGnetは以下5つのフェーズからなるロードマップ(開発計画)を公開しています。

  • フェーズ1:ツールキットの構築
  • フェーズ2:Power Farmingのリリース
  • フェーズ3:PLUGnetの立ち上げ
  • フェーズ4:パートナー機能の統合
  • フェーズ5:合成資産の発行開始

当記事執筆時点(2023年1月)時点では、フェーズ2まで完了しています。今後はOttoブロックチェーンと連携しながら、最終的に合成資産を発行できるようにする予定です。

ただし、リリース時期の目途は公開されておらず、進捗状況等も全く不明です。

PLUGnetの特徴

PLUGnetは次のような特徴があります。

合成資産を作るpトークン

PLUGnetでは合成資産をpトークンとして発行できます。

pトークンが発行可能となるのはフェーズ5であり、当記事執筆時点(2023年1月)ではまだ利用できません。また、どのような資産をpトークンとして発行できるのか、詳細不明です。

合成資産を発行できるプロジェクトは他にもあります。例えばSynthetixでは、独自仮想通貨SNXを担保に米ドルと連動する「sUSD」や日本円と連動する「sUSD」、ユーロと連動する「sEUR」などを発行できます。

Synthetixにおける担保と合成資産のイメージ

pトークンが実装されれば、PLUGnetのDeFi関連サービスで多様な合成資産を運用できます。

PLUG Power Farmingでイールドファーミング

PLUG Power Farmingとは、PLUGnetで利用可能なイールドファーミングです。PLUGやUSDコイン(USDC)などを預け入れて報酬を獲得できます。

point イールドファーミング

イールドファーミングとは、DEXなどに仮想通貨を貸し出して流動性を提供することです。流動性マイニングとほぼ同義の言葉として使われることもあります。

PLUG Power FarmingはPLUGnet初のDeFi関連サービスとして誕生しましたが、2021年末以降、利用できなくなっています。当記事執筆時点で全てのプールが閉鎖されており、引き出しのみの対応となっています。

閉鎖されたPLUG Power Farmingのプール

画像引用:PLUG Power Farming

PLUG(プラグ)のイールドファーミングは、Uniswapで利用できます。今後、PLUG Power Farmingで合成資産の運用などができるようになるのかは不明です。

クロスチェーンブリッジで相互運用性を実現

仮想通貨市場には数多くのブロックチェーンがあり、それぞれ規格が異なるのでブロックチェーン間で送金できません。しかし、クロスチェーンブリッジなどの技術が登場したことで、相互に送信可能になりました。

point クロスチェーンブリッジとは

クロスチェーンブリッジとは、複数のブロックチェーンをつないで規格の異なる仮想通貨を相互に利用可能にする技術です。この技術が普及すれば、ブロックチェーンを跨いで仮想通貨をやり取りできます。ブロックチェーンが乱立している現在、クロスチェーンブリッジは重要な存在です。

PLUGnetはクロスチェーンブリッジを実装して相互運用性を高め、ブロックチェーンを跨いでDeFi関連サービスを利用することを想定しています。ただし、クロスチェーンブリッジの実装時期は不明です。

仮想通貨PLUGの買い方

仮想通貨(暗号資産)PLUG(プラグ)を取引できる取引所等は、以下の通りです。日本の取引所では売買できませんので、海外取引所から選びます。

Bybit(バイビット)

現物 デリバティブ
× ×

Binance(バイナンス)

現物 デリバティブ
× ×

Gate.io(ゲート)

現物 デリバティブ
× ×

MEXC(メクシー)

現物 デリバティブ
×

BingX(ビンエックス)

現物 デリバティブ
× ×

Bitget(ビットゲット)

現物 デリバティブ
× ×

CoinEX(コインイーエックス)

現物 デリバティブ
× ×

主要な取引所の中ではMEXCで取引可能です。

DYOR(自分で調査)が必須

過去にPLUGnetはAMA(ユーザーの疑問に答えるセッション)などを積極的に実施し、コミュニティに情報発信していました。日本国内向けに日本語でも記事を公開するなど意欲的でしたが、今でも開発活動が継続しているのか不明です。

新しく立ち上げられたOttoブロックチェーンが実質的な後継となっているのかもしれませんが、どちらにせよ運営からのアップデートが望まれます。PLUG(プラグ)への投資を検討しているのであれば、状況を整理するためにDYOR(自身でリサーチする)が必要です。


Date

作成日

2023.02.01

Update

最終更新

2024.02.03

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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