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SNSで話題のエバードームとは? 火星が舞台のメタバースプロジェクト

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update 2023.03.16 15:54
SNSで話題のエバードームとは? 火星が舞台のメタバースプロジェクト

update 2023.03.16 15:54

2022年1月10日、メタバース(インターネット上に構築された三次元の仮想空間)プラットフォームであるエバードーム(EVERDOME)が、独自仮想通貨(暗号資産)のトークンセールから上場までの日程を公開しました。[1]

この情報は公式のTwitter(ツイッター)アカウント上で発表されており、エバードームの関連プロジェクトが発行する仮想通貨「HERO」を保有するユーザーなどが関心を示しています。今の所、海外を含めて主要な仮想通貨メディアなどで取り上げられておらず、公式サイト上で発表される情報も限られた状態ですが、Twitter上では様々な投稿が飛び交っています。

エバードームは、「火星に植民する」という設定が特徴のメタバースです。2022年はメタバース元年といわれており、様々なメタバースプロジェクトが立ち上げられていますが、エバードームとはどのようなプロジェクトなのでしょうか。

エバードームとは?

開発がまだ初期段階であり、既に知名度のあるメタバースプロジェクトと比較すると情報が少ないですが、コンセプトは「火星への植民」です。仮想通貨の名称に「ドーム」がついていることも宇宙への植民を連想させますね。

エバードーム

画像引用:EVERDOME

一般的なメタバースプロジェクトと同様に、メタバース内の土地を購入したり、デジタルデータの服を着てみたりして楽しむことが想定されています。

また、エバードームはWeb3.0の世界の実現を目的にしたメタバースプロジェクトであり、最先端の技術を駆使しながら超現実的なメタバースを構築して、人々や企業、ブランド、製品などを繋げることを目指しています。実在の企業がエバードーム内で広告を出すなどの機能も実装が予定されているということです。

point Web3.0とは

Web3.0とは、ブロックチェーンを初めとする分散型ネットワークを用いて分権化された次世代のインターネット環境を指します。大手IT企業が影響力を持つ現代の中央集権型インターネット環境(Web2.0)と異なり、Web3.0ではネットワークを構成する個々のユーザーが重要な役割を担います。

自分の分身のアバターが利用できる可能性

エバードームの運営には、仮想通貨メタヒーロー(HERO)を発行する「メタヒーロー」社と、3Dスキャナーを専門とする「WDW(Wolf Digital World)」が関わっています。

「メタヒーロー社」とWDWの技術を利用することにより、自分をまるごとアバターにするなどのリアリティの高いアバターが利用可能となる見通しです。こうしたアバターは、現実世界の人間を物理的にカメラでスキャンすることで作成できます。近年注目を集めている技術で、内部に多数のカメラが設置された設備の中に入り、スキャンを行います。

メタヒーローとWDWが提供する3Dアバターのスキャナー

画像引用:メタ―ヒーロー

「メタヒーロー」社とエバードームのCEOを兼任するロブ・グリン氏は、メタバースが企業や消費者、政府、その他組織のコミュニケーションに変革をもたらす存在になると説明しています。その上でグリン氏は、自身がCEOを兼任するメタヒーロー社が提供する技術が最先端のものだと評価しており、エバードームが現実世界に近いメタバースになると言及しています。

なお、仮想通貨HEROのホワイトペーパーでは、この3Dスキャナーは日本を含めた世界12カ国に設置予定だということです。

エバードームの用途

将来的にエバードームは、「Dome-Estate」と呼ばれる土地取引やマーケットプレイス、広告スペースの開設に対応すると発表しています。詳細は明らかではありませんが、人気メタバースである「ディセントラランド」と同様に、エバードームでは企業や団体による都市開発や商業的なイベントなどが開催される可能性があると考えられます。

knowledge メタバースにおける土地の価値

メタバース内で、土地は限りある資産として価値を持っています。ディセントラランドなどに代表される開発型のメタバースであれば、土地は都市開発を行う中で家や商店、美術館などの建築物を建てる際に利用できます。また、土地を保有しているユーザーは、その貸し出しと引き換えに使用料として定期報酬を得ることができ、現実世界の不動産と同じく、需要が高まると高値で取引されるようになります。

その他、エバードームは、ゲームやVR(仮想現実)/AR(拡張現実)、ファッション、SNS、ヘルスケアなどの要素をメタバース内に取り込む予定であることを明らかにしています。ゲームやファッション、SNSなどはその他のメタバースでも広く採用されていますが、メタヒーローやWDWの技術を活かしたVR/AR、ヘルスケアなどはエバドームの特徴的な機能になる可能性があるといえるでしょう。

エバードームの独自仮想通貨であるEVERDOMEは、開発やマーケティング、パートナーシップなどの原資として利用されるだけでなく、コミュニティに経済的な仕組みを提供しながら、同メタバースの更なる発展に貢献すると考えられます。

トークンセールと取引所上場の概要

今回、エバードーム(EVERDOME)は、プロジェクトに関与するメタヒーロー社の独自仮想通貨「HERO」、統合的なDeFi関連サービス(ブロックチェーン上で提供される金融関連のサービス)を開発するテンセットの独自仮想通貨「10SET」、それぞれの独自仮想通貨を保有するユーザーを対象にしたトークンセール実施を発表しました。

HEROと10SET
point トークンセールとは

トークンセールとは、仮想通貨関連プロジェクトが資金調達を目的に独自仮想通貨を販売することを指します。通常、トークンセールは取引所に上場される前に開催されることから、投資家にとっては先行投資の機会になります。仕組みとしては、株式投資におけるIPO(イニシャルパブリックオファリング)の公募に似ています。

HEROは2022年1月現在時価総額が230位台の仮想通貨で、知名度が高いとは言い難いものの、発行当初からは値上がりしており、Gate.io(ゲート)やKuCoin(クーコイン)といった大手取引所でも取扱いがあります。リアルなアバター作成技術に期待するなどの理由でHEROを保有しているユーザーの中には、このエバードームにも期待を寄せている人もいるようです。

メタヒーローのチャート

画像引用:CoinMarketCap

トークンセールに参加するには、対象となる仮想通貨のいずれかを期日まで保有し続け、ホワイトリスト(参加者を把握するために義務付ける情報提出)に登録する必要があります。HERO保有者は、2022年1月22日から48時間のみ開催されるトークンセールへの参加資格を得られます。

一方、10SET保有者は、テンセットのローンチプラットフォーム(仮想通貨のトークンセールを行う場)であるTGLPに仮想通貨を預け入れてメンバーとなることで、同様に2022年1月24日から48時間のトークンセールに参加することが可能です。ちなみに、今からTGLPのメンバーとなるには、約5,000通貨分の10SETを保有していなければなりません。

その後、エバードームは、EVERDOMEを取引所に上場させる計画です。取引所への上場は2022年2月8日からと発表されていますが、これが実現すれば、トークンセールで獲得したEVERDOMEを現金化できるようになります。

エバードームの注目度は?

運営に関わるメタヒーロー社の方針である可能性がありますが、エバードームは特に日本でのプロモーションに力を入れているようです。仮想通貨メディアであるコインテレグラフの日本語版には1月19日、エバードームのプレスリリース記事が掲載されました。[2]メタヒーロー社は仮想通貨HEROを発行したときも日本語のホワイトペーパーを発行しており、日本市場を重視しているのかもしれません。

一方、海外ではまだ主要な仮想通貨メディアでは取り上げられていません。開発が進行中のメタバースプロジェクトは膨大な量に上るため、現時点で報道がないということはエバードームの将来性には直結しませんが、先行トークンセールに参加することは「青田買い」の状態といえるでしょう。

公開されているロードマップによれば、一般ユーザーがエバードームの火星環境を体験できるのは少なくとも2022年第3四半期になる予定ですので、具体的な情報が出てくるのはまだまだ先のことになりそうですね。

point リスクと引き換えに安く購入できる

新規発行された仮想通貨が価値を持つのは、基本的にBinance(バイナンス)やBybit(バイビット)などの仮想通貨取引所に上場して売買ができるようになってからとなります。そのため、上場前にプロジェクト自体が中止になってしまうなどのトラブルがあった場合は、その仮想通貨はほとんど無価値になるというリスクがあります。そのリスクがあることと引き換えに、初期段階でのトークンセールでは価格が格安に設定されていることが多いです。

HERO保有者の関心を集める

米掲示板サイト「Reddit」のHEROトークンのコミュニティでは、エバードームに関する話題が頻繁に投稿され、HERO保有者の関心は高いようです。

HERO保有者がトークンセールに参加できることも要因ですが、HERO自体が、メタヒーロー社が提供する3Dスキャンによるアバター作成の代金の支払いに利用されることを前提としたユーティリティトークンであるため、この技術が活用される場になる可能性があるエバードームにも関心が集まっているという事情もあります。

DOME・HEROの買い方

エバードーム(DOME)とメタヒーロー(HERO)が購入可能な取引所を紹介します。日本国内の取引所はいずれも取り扱っていないので、Bybit(バイビット)やGate.io(ゲート)などの海外取引所を利用することになります。

DOME

海外取引所でもDOMEを取り扱っている取引所は少ないですが、現物取引が可能なところもあります。日本語対応の海外取引所でのDOMEの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。

取引所 現物 デリバティブ
Binance(バイナンス) × ×
Bybit(バイビット) ×
Gate.io(ゲート) ×
CoinEX(コインイーエックス) × ×
MEXC(メクシー) × ×
BingX(ビンエックス) × ×
Bitget(ビットゲット) × ×

Binance(バイナンス)

現物 デリバティブ
× ×

Bybit(バイビット)

現物 デリバティブ
×

Gate.io(ゲート)

現物 デリバティブ
×

CoinEX(コインイーエックス)

現物 デリバティブ
× ×

MEXC(メクシー)

現物 デリバティブ
× ×

BingX(ビンエックス)

現物 デリバティブ
× ×

Bitget(ビットゲット)

現物 デリバティブ
× ×

HERO

日本語対応の海外取引所でのHEROの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。

取引所 現物 デリバティブ
Binance(バイナンス) × ×
Bybit(バイビット) ×
Gate.io(ゲート) ×
CoinEX(コインイーエックス) ×
MEXC(メクシー) ×
BingX(ビンエックス) ×
Bitget(ビットゲット) × ×

Binance(バイナンス)

現物 デリバティブ
× ×

Bybit(バイビット)

現物 デリバティブ
×

Gate.io(ゲート)

現物 デリバティブ
×

CoinEX(コインイーエックス)

現物 デリバティブ
×

MEXC(メクシー)

現物 デリバティブ
×

BingX(ビンエックス)

現物 デリバティブ
×

Bitget(ビットゲット)

現物 デリバティブ
× ×
bybit gate.io mexc bingx

海外取引所は日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。

加熱するメタバースの開発競争

米大手SNSのFacebook(フェイスブック)が社名を「メタ」に変更して以降、メタバースプロジェクトが乱立しており、仮想通貨市場では数多くのメタバース関連銘柄が誕生しています。この流れを受けて、エバードームはWeb3.0のコンセプトや3Dアバターを核とした技術力を全面に押し出してアピールしていますが、競争も激しくなる中で、思うように人気を獲得することができるのでしょうか?

多くのメタバースプロジェクトが開発中の段階であり、将来性を予測するのは難しい状況です。情報の少ない最初期の段階で安く購入するか、それともテスト版のリリースなどある程度情報が出始めてから購入するか、投資家により判断が分かれるところでしょう。


Date

作成日

2022.01.20

Update

最終更新

2023.03.16

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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