作成日
:2021.12.14
2022.04.20 12:18
2021年12月7日、一般社団法人日本メタバース協会が設立されました。
メタバース協会は、日本国内でメタバース技術や関連サービスの普及に貢献し、健全な市場環境の構築を目指しています。なお、メタバースとは、インターネット上に構築された三次元の仮想空間を指します。仮想通貨市場では主にブロックチェーンゲームとして開発が進められており、メタバース関連銘柄と呼ばれる仮想通貨も数多く発行されています。この発表は主要メディアに取り上げられており、日本がメタバース先進国に進む一歩を踏み出したと話題になっています。一方SNS上では、メタバースの盛り上がりを歓迎する声だけでなく、反対にメタバース協会の存在意義を疑問視する意見が投げかけられるなど、賛否両論のコメントが投稿されています。
日本メタバース協会は、FXcoin株式会社など仮想通貨(暗号資産)関連企業4社によって設立されました。FXcoin代表取締役社長の大西知生氏が代表理事を務めており、これからメタバース協会は日本国内におけるメタバースの発展に貢献していく見通しです。具体的に、メタバース協会は情報交換や協業など、企業や個人間の協力を促すと説明しています。
大西氏は代表理事挨拶において、多くの企業が流行に乗ってメタバース関連の取り組みを始めており、それが事業機会創出につながる点について言及しました。一方で大西氏は、「メタバースを支えるブロックチェーンやNFTの技術を理解している人が少ない」と課題に触れ、日本メタバース協会が情報やアイデアの集積地となって支援していくと述べています。
NFTとは日本語で「非代替性トークン」と訳されます。現在、NFTは主にゲームアイテムやデジタルアートなどのコンテンツをトークン化する手段として利用され、また、売買可能なことから投資対象としても注目され始めています。主要なメタバースはNFT技術を取り込んでおり、ゲーム内の土地やアイテムなどをNFTとして発行しています。
日本には「あつまれ どうぶつの森」などのメタバースゲームが存在することから、多様な機会が生まれる可能性があるといえるでしょう。実際に日本の「Elemental Knights Online」と呼ばれるゲームを基に、NFTや仮想通貨に対応したメタバースゲームが誕生するなど、同分野に参入する企業が登場しつつあります。
2021年10月末、米大手SNSのFacebookが、社名を「メタ」に変更してメタバース分野に注力する方針を示して以降、仮想通貨市場ではメタバース銘柄の動きが活発になっています。特に「ディセントラランド」や「ザ・サンドボックス」、「アクシー・インフィニティ」などのメタバースゲームは、仮想通貨価格が高騰し、それぞれ時価総額ランキングが50位以内に入る規模にまで成長しています。
また、仮想通貨市場ではメタバース関連銘柄が続々と登場しており、仮想通貨ポータルサイトのCoinMarketCapにおける銘柄数は150種類を超えています。複数のメタバース関連銘柄の価格に連動するメタバースインデックス(MVI)は、Facebookの発表後に急上昇して360ドル以上の高値をつけました。当記事執筆時点でメタバースインデックスは240ドル付近にまで低下していますが、上昇トレンドを維持しています。
画像引用:CoinMarketCap
メタバースインデックスとは、仮想通貨関連プロジェクトのIndex Coopが開発している指標であり、主要なメタバース関連銘柄の価格を追跡するように設計されているため、仮想通貨市場におけるメタバース銘柄の動向を把握する上で、重要な指標になります。
Facebook(フェイスブック)に続き、ディズニーやナイキなどの米大手企業がメタバース分野に参入することを表明しているだけに、今後もその規模は拡大していくと考えられます。
このような背景から、Binance(バイナンス)やBybit(バイビット)などを筆頭に、大手取引所は積極的にメタバース関連銘柄を上場させており、取引が活発になっています。既に紹介しましたメタバース銘柄以外にも、有望なプロジェクトが次々と仮想通貨を発行していますが、その中にはどのようなものが存在するでしょうか。
以下、大手取引所で取引可能なメタバース関連銘柄から、注目のプロジェクトを紹介します。
イルヴィウム(Illuvium)は、未知の惑星を舞台にした世界で繰り広げられるロールプレイングゲームです。プレイヤーは広大なメタバースの中で、イルビアルと呼ばれるモンスターを獲得して、冒険をしながら世界の謎を解き明かしていきます。
ゲーム内で獲得できるイルビアルやプレイヤーのコスチュームその他アイテムは、NFTで発行されており、全てイルヴィウムの分散型取引所(DEX)であるIlluviDexで取引可能です。
また、イーサリアム(ETH)のブロックチェーンを基盤に構築されるイルヴィウムは、トークン規格ERC-20のガバナンストークン(トークン保有者によるプロジェクト運営を可能にする仮想通貨)としてILVを発行しています。ILVはガバナンストークンとしてだけでなく、ゲームの報酬としても利用されています。
ERC-20とは、イーサリアムブロックチェーン上で開発される仮想通貨(トークン)の規格です。ERC-20トークンは多くの種類が存在しますが、それぞれ互換性があることから、イーサリアムブロックチェーン上で自由に送金したり取引したりできます。
現在、ILVは多数の取引所で取引されているので、ゲームを遊んで入手する以外にも、現物で購入して値上がり益を狙う方法もあります。
イルヴィウム(Illuvium)は、下記の取引所で現物取引が可能です。
フロウ(Flow)は、様々なDApps(分散型アプリケーション)やゲーム、デジタル資産に幅広く適応可能なブロックチェーンを開発する仮想通貨関連プロジェクトです。フロウは、有名な仮想通貨ゲームであるクリプトキティやDapper、NBA Top ShotなどのNFT発行を手がけたDapper Labによって開発が進められていることから、主要なプラットフォームとなることが期待されています。
分散型アプリケーションとは、ブロックチェーンを基礎としたアプリケーションです。通常のアプリケーションと異なり、中央管理者が存在せず、自律的に動作します。その用途は多岐にわたり、ゲームや金融、教育、エンターテインメント、アートなどの分野で利用されています。
フロウは、多様なゲームのNFTが取引可能なマーケットプレイスとしての役割だけでなく、メタバースを含むブロックチェーンゲームの基盤となる機能を提供可能です。また、フロウはネイティブトークンとしてFLOWを発行しており、決済手段として利用される他、ネットワーク全体の成長を促す資金としての役割を担っています。
FLOW価格は、同ブロックチェーンの利用が拡大することで上昇すると考えられます。既にフロウは、米プロバスケットリーグのNBAや同じくプロアメリカンフットボールリーグのNFL、スペインプロサッカーリーグのラ・リーガなどの大手団体と提携しているので、将来性を期待できるかもしれません(下の画像はフロウのパートナーシップ一覧)。
フロウ(FLOW)は、下記の取引所で現物取引が可能です。
NetVRkは、人気メタバースのディセントラランドと同じく、都市開発やユーザーとの交流に重きを置いたメタバースです。NetVRkのメタバース内では、不動産、家、車、その他のアイテムなどを所有することが可能で、これらはNFTとして取引できます。
また、NetVRkは、Play-to-Earn(遊びながら稼ぐ)の要素も持ち合わせており、プレイヤーは広告スペースを購入してメタバース内で稼ぐことができますし、ステーキングで稼ぐこともできます。メタバースの発展に合わせて需要が高まっていくと予想されているので、NetVRkの購入を検討してみるのも良いでしょう。
ステーキングとは特定のブロックチェーンで報酬と引き換えにブロックの検証や生成に関与する行為です。ステーキングを行うには、対象となる仮想通貨を指定のウォレットアドレスに預け入れる必要があります。一般的にその間は、仮想通貨を移動することはできません。
NetVRkは現物を購入できる仮想通貨取引所が非常に限られています。分散型取引所(DEX)のUniswap(ユニスワップ)V2では購入が可能です。
現在、仮想通貨市場はメタバースバブルとも呼べる状態になっています。メタバース関連銘柄の勢いは今後も続くと予想されるだけに、ゲーム分野で豊富なIP(知的財産権)を持つ日本勢の市場参入が待ち望まれています。
日本メタバース協会は、それをサポートすることを使命としていますが、どのような働きを見せるのでしょうか。将来的にメタバース関連でNFTやPlay-to-Earnの規制などが検討される可能性もありますが、日本メタバース協会による適切な市場環境構築が進むことを期待しましょう。
出典元:
作成日
:2021.12.14
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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